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太平記をリスペクトしてスピンオフ的に歩く。 その5 「続・第二次多々良浜合戦」 福岡市東区

ちょっと間が空きましたが、先日の続きです。


つまり、18回も小競り合いが続いていたのであれば、足利尊氏望見の松崎台地立花山城の出城として城塞機能を強化されていた可能性は十分にあるかと。

ここを城塞化することは、多々良川下流からの渡河に睨みをきかせることが出来るわけで。

ちなみに、多々良川は一級河川が無い福岡市にあっては比較的、川幅が大きな川です。

海に注ぐ辺りの幅はおそらく、福岡市の川では一番広いのでは無いでしょうか。

当時はダムなど無い時代ですから、水量も今より多かったはずで・・・

特に兵農分離前の合戦シーズンは冬。

もっとも、両度の戦いは必ずしも厳寒の季節では無かったようですが。


e0027240_12044110.jpg
(↑ちょっとわかりにくいかと思いますが、左に見えるのが多々良川下流。左から右へと流れており、その先にわずかですが博多湾が見えています。)


で、この戦いに至った立花山城争奪戦の経緯について記しておきますと、当時、大友毛利は北部九州の覇権を賭けて激しい争奪戦を繰り広げており・・・。

まず、一旦は室町幕府第十三代将軍・足利義輝の仲介によって和が保たれたものの、所詮、「平和とは戦争と戦争の時代」という言葉そのままの一時的な均衡に過ぎず、その間にも、謀略に長けた毛利元就の浸透工作は進み、結果、永禄1015671月、筑前の武将・秋月種実から、大友の重臣・高橋鑑種までもが毛利に靡き挙兵という形になって火を噴きます。

これに対し、大友宗麟は秋月、高橋を討伐すべく、大友自慢の戸次鑑連(後の立花道雪)、臼杵鑑速、吉弘鑑理の三家老に兵を与えて攻めさせるも、逆に、秋月勢の奇襲を受け敗北。

こうなると、筑前、筑後の国衆は動揺し、大友方の劣勢は日を追うごとに際立ってきます。

永禄111月には、大友方の筑前の重要拠点・立花山城を任されていた立花鑑載が叛旗を翻し毛利方となるも、大友が誇る三老も、毛利の援軍が到着する前に陥落させるべく、立花山城に押し寄せ、三ヶ月に渡る攻城戦の末、再び、立花山城を陥落させ、立花鑑載は自害。

すると、大友軍が秋月攻めに向かっている間に、毛利方も、「両川」と呼ばれる元就の次男吉川元春、三男小早川隆景らを送り込み、三度(みたび)、立花山城は毛利の手に。

攻守所を変えという言葉そのままのめまぐるしい展開ですが、結果、立花山城を再奪還したい豊州三老率いる大友軍と、これを阻むべく、城から打って出て多々良川付近に布陣した両川の毛利軍が睨み合う事態となります。

が、当時の多々良川河口付近は海からずっと続く干潟となっていたことから、毛利方の格好の防衛線になっており、大友方としても肝心の立花山城攻略の前に甚大な被害を出すわけにもいかず、結果、両軍は川を挟んで睨み合うことになったと。


e0027240_12342915.jpg

やがて、大友勢は対陣地よりやや上流に行った所にある長尾(現在の福岡市東区名子付近)から迂回渡河することを企図しますが、ここを守っていたのが後に碧蹄館の戦いでは日本軍を率いて戦う智将・小早川隆景。

さすがに抜かりはなく、大友勢は大いに苦戦したものの、戸次鑑連自ら陣頭に立って戦う決死の奮戦により、遂に、小早川勢を駆逐し、長尾を奪取しています。

これが、巷間、第二次多々良浜合戦・・・と呼ばれるもののハイライト部分の概略です。

ということで、また次回に続きます。

                       平太独白


by heitaroh | 2018-03-19 19:53 | 歴史 | Trackback | Comments(0)

え?何周年なんだ・・・もうわからなくなってきた祝13周年記念特別号!
おかげさまで、拙ブログも気がつけば13年!を迎えることができました。
これも偏に皆様のお引き立ての賜物と厚く御礼申し上げます。

思えば、拙ブログを始めた2005年なんて、私にとっては、つい最近のようですが、13年前なんですね。
中曽根康弘さんが総理大臣になったとき、「戦後政治の総決算」を謳ったのですが、当時、私はそれを聞いて、「この人、何言ってんだ?」と思いました。
だって、私にとって、戦後なんて、既に生まれる前の出来事。
決算も何もそんなもん、とっくに済んでいるでしょ・・・みたいな感覚でしたが、従軍世代である中曽根さんにとっては戦後というのはそれほど昔のことでは無く、あくまで、延長線上のことだったんでしょうね。

e0027240_18015010.jpg
例年、周年のときは「道」の画像を上げてますので、今年も・・・と思ったのですが、今年は敢えて、見落としそうな小径といたしました。
誰もが通る大道ばかりが道ではなし・・・ということで。

e0027240_17303310.jpg
道と言えば、ついでに、これ(↑)。
のCM以来、すっかり有名になってしまった福岡県の宮地嶽神社「光の道」です。
この日はまだ、光の道が出来る日では無かったのですが、既に人だかりが・・・でした。
有名になりすぎるのもいかがなものかと。

ということで、もう、何周年になったのかかなり、わからなくなってきてますが・・・。
本当は20日頃じゃなかったかな・・・のような・・・。
でも、思い出したときに上げておかないと忘れるし・・・。
そもそも、何日から始めたか控えてなかったし・・・で、今年も惰性でぼちぼちと14年を目指して頑張ります。
            平太独白


by heitaroh | 2018-03-13 18:14 | その他 | Trackback | Comments(2)


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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