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半漁人と化した親友に聞かせる荒城の月の是非
親愛なるアッティクスへ

半漁人と化した親友に聞かせる荒城の月の是非_e0027240_11352114.jpg昨日の福岡県地方は久しぶりに好天に恵まれ、昨日までと、うって変わって過ごしやすい一日となりました。
でも、今日はまた、天気が崩れると言ってましたが・・・。

(←昨日は夜も割と暖かったですが、さすがに山沿いは冷えましたね。)

で、昨日、トイレから出てきたら、うちのガキが会話していました。
「お父さん、どこ行った?」「せっちんぐ~だよ」・・・と。
「????」と思い、「せっちんぐ~って何だ?」と尋ねたところ、何と、「雪隠」(つまり、便所、トイレのこと)のことだったんですね。
思わず、「おまえたちゃ、雪隠やら知っとうとや?!」と聞くと、「うん、学校で習った」と。
今の学校教育もまんざら、捨てたもんじゃないな・・・と(笑)。
でも、「せっちんというのは雪が隠れると書くんだぞ」と言ったら、「そんなのどうでもいい」と実にあっさりした答え・・・。
やつらにとっては、「雪隠」などという味わいのある言葉ではなく、単に、ひらがなで「せっちん」に過ぎないんですね。
だから、去年の流行語大賞に引っかけて、「せっちんぐ~」などとなるわけで・・・。

その意味で、少し思ったことがあります。
私が幼稚園くらいの頃、たぶん、昭和40年頃だと思うのですが、少年漫画雑誌にあるホラー漫画が載っていました。
あるいは、今話題の楳図かずお御大の作品だったかもしれませんが、科学者人体改造されて、身も心も半漁人にされてしまった親友が、最後は本能の命ずるままに科学者を殺し、そのまま海に消える・・・というストーリーでした。
(ただ、当時は、私は、少年漫画など滅多に買ってもらえませんでしたから、誰かが持っているのを読める機会があれば、文字通り、むさぼるようにして読んでいた・・・という状態で、従って、その漫画も連載の最終回の一話だけしかしらないのですが。)

で、私が今でも覚えているのは、そのストーリー的な物ではなく、波間に消えようとしている半漁人の親友に向かって、主人公の少年がハーモニカを取り出し、「そうだ、彼が一番好きだった荒城の月を吹いてみよう」と言って、演奏する場面でした。
つまり、驚くべきは、滝廉太郎作曲の「荒城の月」などという楽曲が当時は、読者対象であった私より10歳くらい上の子供たちの間では奇異なく受け入れらる曲だった・・・ということですね。
(もしくは、もっと上だったであろう作者の世代にとって・・・ということだったでしょうか。)
今の時代に、半漁人と化して、波間に消えようとしている親友に、「荒城の月」なんて演奏したら、戻ってくるどころか、一気に深海まで潜っちゃいますよ(笑)。
まあ、いずれにしても、好きな曲と言われて、「荒城の月」を思い浮かべる・・・などというのは、「雪隠」と「せっちんぐ~」などと言っている世代にとっては考えられない話でしょうね。

ちなみに、その漫画では、親友君はハーモニカの演奏に一瞬、こちらを振り返ったものの、そのまま、波間に消えました。
・・・その選曲は正しかったのか?(笑)。   
                                      平太独白
by heitaroh | 2009-01-29 08:35 | 文学芸術 | Trackback | Comments(6)
Commented by cho at 2009-01-30 12:30 x
半漁人覚えてます。科学者に改造される過程が恐怖でした。
Commented by へいたらう at 2009-01-30 15:01 x
<choさん

えーーーー!!
覚えてますか???
すごーーーい。

私は断片でしか覚えていないのですが、あれって、やはり、今話題の楳図かずお御大の作品だったんですか?
ちなみに、連載していたのは少年マガジン?
Commented by cho at 2009-01-31 19:26 x
楳図かずおさんです。マガジンらしいです。私は単行本で読みました。「恐怖」も印象深いです。
Commented by heitaroh at 2009-02-02 14:26
< cho さん

ああ、やっぱり、楳図かずおさんですか。
ちなみに、これって、何年頃の物なんですか?

私の記憶では、まだ、幼稚園くらいだったような気がするんですが・・・。
Commented by cho at 2009-02-02 20:17 x
その頃かなあ。小学校低学年の頃、友達の兄貴が単行本をもってたような記憶が。いやな奴でしたが(どうでもいいことでした)。恐怖新聞より相当古いですよね。
Commented by heitaroh at 2009-02-03 13:18
<choさん

となると、昭和44年頃ですかね。
何せ、私の記憶も曖昧ですから・・・。

恐怖新聞はもう、中学生くらいなってませんでしたっけ?
あれは、後ろの百太郎か・・・。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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