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雇用悪化で労働者保護が就業機会逸失の悪循環 その2
親愛なるアッティクスへ

昨日の続きです。

現在の企業経営においては、人を雇うことはもの凄いリスクコスト手間を必要とすると。
たとえば、社員個人が悪いことをしても規定を設けていないと処罰できないとか・・・。
セクハラなどは被害者が申し立てれば、それで罪として成り立つという問題が多い法律ですが、問題は、やっている本人はともかくも、それで会社まで訴えられるということ。
しかも、そのくせ、それを咎め立てして、明確な証拠も無しにクビにしたら不当解雇・・・。
(こんなもん、証拠なんて無いでしょう。)
かといって、左遷や降格などの処遇をしても、これまた、会社が訴えられる。

さらに、勤務中の事件や本人の不注意による事故でも、会社の責任が問われる・・・。
個人情報が入った会社のパソコンを素知らぬ顔で持ち出して売り飛ばした社員を解雇すれば、社内規定で「いけませんよ」となってないと、これまた、会社が訴えられて敗訴するんだとか・・・。
(いくら規定がなかったとしても、こんなのが悪いってのは社会常識の範疇でしょ。)
それらを考えれば、リスク管理の手間、保険負担の増大などは避けて通れないわけで、大企業ならばともかく、中小企業にとって人を雇うということは、相当に利益が出ていないと割に合わないことなわけです。

従って、労働環境が悪化して、労働者保護を厳しく企業に求めるから、企業は人を雇おうとしなくなるという悪循環になるわけで・・・。
その悪循環を断ち切るために、広く、そして、浅く就業機会を増やそうというのがもともと、派遣労働制度が導入された趣旨だったように記憶しております。
その意味では、今の派遣制度などというのは辞めさせられやすい反面、採用もされやすいわけで、失業の危険と隣り合わせとはいえ、とりあえず、雇用機会が増えることを考えれば、私はあの制度が導入されると聞いたときには、労働者のためにも「歓迎すべき良い制度」だと思いましたよ。

ただ、だからこそ、この制度の趣旨をよく認識させておく必要があったと思うんです。
政府は、臨時雇いスタート位置を指示してこなかったわけですから、昨年から言っていますように、まずは、無条件で失業者には「この冬!」を乗り越えさせることが肝要で、この点で、政務官の発言は首を傾げざるを得ないと。
派遣村の主催側だって、来た人を選別するわけにもいかかったでしょうし。)
行政は、もっと公営住宅のような物を開放し、衣類寝具などの寄付を募り、同時に、失業者にはこの間に尻を叩いて、手に職をつけさせたり、勉強させて資格を取らせたりするべきで、それを怠るような人には住宅も含めた一切の援助を打ち切るということまでやるべきだと思います。

その意味では、本来的に言えば、本当に就業機会を増やそうと思えば、逆に企業の負担を軽くするべきであって・・・。
それに、本当に労働者全体の利益のために・・・と言うのなら、正社員の待遇を削ってでも派遣労働者の待遇向上に充てるべきでしょうが、労働界がそれを受け入れるのかと言えば、はなはだ疑問であって・・・。

                                         平太独白

by heitaroh | 2009-01-14 08:25 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(2)
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Commented by しましま at 2009-01-19 19:53 x
派遣労働者の場合、単純な企業側の出費はあまり安くなりません(業者の取り分が多い場合で給与の四割はあるので)。
今年派遣業法の見直しが予定されていますが、業者の取り分を一割を上限とする、または案件ごとに公表する必要があります。
Commented by heitaroh at 2009-01-20 10:46
< しましま さん

そうでしょうね。
業者も複数が間に入って、中には手数料を抜くだけ・・・というケースもあるように聞いております。
この辺も問題なのでしょうが、どの程度、解消されるものなのか・・・は少し不安があります。

むしろ、経費的には大して安くならないのに業者に金払ってまで、企業が派遣雇用に走る背景について考えてみる必要があるのではないでしょうか。
<< 麻生太郎内閣の通信簿 その5 ... 雇用悪化で労働者保護が就業機会... >>


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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