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アメリカ金融危機は対岸の火事ではない日本の脆弱性 2
親愛なるアッティクスへ

最近、難しい話題ばかり続いていますね。
本来であれば、少し柔らかい話題に行くところですが、ここしばらくの社会情勢は私からすれば、それほどに深刻なもののように思えるわけで・・・。

で、昨日の続きです。
これまで書いてきたとおり、バブル崩壊後、「とりあえず、任期中だけ景気を良くすればいい」ということを続けてきた歴代政権ですが、その最たる物が小渕恵三政権であり、対して、「もう、痛み止めではなく、痛いけれども手術をしましょう」と言って登場したのが小泉純一郎政権だったでしょう。
(これは、政策の是非ではなく、あくまで、スタイルの問題ですね。)
それにより、生活レベルでの景況感は別にして、こと、地価に限って言えば、場所によっては上がるところも出てきたわけですが、ただ、その原動力となっていたのは規制緩和により参入しやすくなったファンドと呼ばれる「外資」だったわけです。

この点で、先般、倒産した某中堅ゼネコンの専務なる人が、「サブプライムローンなどという物が問題になっているのは知っていたが、それが自分たちに関係してくるとは夢にも思わなかった」と言っていたのを聞いて、私は、本当に、びっくりしました。
私だって、それが一時的な物であるか、どの程度の持続性があるかどうかは別にしても 「これは不動産業や建設業は大変だな・・・」くらいはわかりましたから。
なぜなら、日本の不動産を買い、地価を押し上げていたのはその外資だったからで、それが、サブプライムローン問題で引っかかってしまえば、日本の不動産市場から資金を引き揚げる・・・ということになることは十分考えられることで、すると、日本の不動産市況は当然、低迷することになる・・・と。
そうなると、すでに土地を購入している不動産業者や建設にかかっている建設業者に影響があることは必至であり、だからこそ、某中堅ゼネコンの専務の発言には驚いたわけです。

ただ、その不動産市況の活況を支えていた根拠は何だったかというと、それは、投資に対する見返り、つまり、利益なわけですが、不動産投資に置ける利益とは、無論、転売していくら残ったかというキャピタル・ゲインもながら、一番の前提は賃料収入なわけです。
ところが、東京の地価が上がり始めた頃、これだけ物が余っているにも関わらず、外資が手がける物件だけはもの凄く割高な賃料設定で、しかも、それで借り手が付いている・・・ということを聞き、大変驚きました。
NHKの特集番組で見ると、彼らは間取りをいじったり、室内装飾を豪華な物に変えたり・・・ということをやって、高賃料を実現してましたが、当時、私の感覚では、「そんなことやって、賃料が上がるなら、皆、やってるはずだがな・・・」というもので、まあ、「おそらく、外資の側も肝心の所は見せてないんだろうな」とは思いましたが、それにしても、「どうして、あんなことができるんだろう」というのは謎でした。

で、今回、第二次バブル崩壊(ミニバブルという言い方は正確ではないと思います。)の結果、おそらく、あの高額の賃料設定というのは「嘘」だったんだろうなと思い始めました。
つまり、「これだけの賃収を保証しますよ」と言って、資金を募っておきながら、実際にはその数字では借り手は付いていなかったのではないかと。

明日に続きます。
                      平太独白

by heitaroh | 2008-10-03 08:44 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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