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物価高がもたらす効用 その1
親愛なるアッティクスへ

円高株安に振れましたよね。
株安はともかくとして、円高というのは、私はかねてからの円高容認論者ですから、それほど、悪い事とも思いません。
それは単に、諸物価の高騰に一息付ける・・・というだけではなく、日本の購買力競争力が付くという意味で、つまり、資源確保という意味で、産業界にも有益だと思うからです。
いくら、円が安くなっても、原材料が入ってこなくなっては輸出企業も製品を作れないでしょうから。

その上で、ご存じのように、昨今、原油高に端を発する諸物価の高騰が著しいですが、この傾向は、BRICSなどの新興国も資源を消費しだしたことで、需要自体が高まったという構図があり、となれば、投機による乱高下はあったにしても、基本的に元のレベルに戻ることはない、つまり、高止まりするという視点で間違っていない・・・と思います。
それを踏まえた上で、昨今の「物価高」について言わせて頂くなら、物価高というのも必ずしも悪いことばかりでもないと思います。
ただ、この話題は、これを言うと、今、物価高で苦しんでおられる方からはお叱りを受けるだろうという思いから、実はこれまで触れてこなかった話題の一つだったのですが、一応、開陳しておきたいと思います。

まず、昭和50年代、ガソリンの値段なんて、確か、普通に135円くらいで、180円ってときもあったような気もします。
それが、プラザ合意以降、当時は、輸出企業の業績不振に伴い円高不況などと言われたものの、その反面、確実に物価は下がって行き、我々の生活を潤していったように記憶しておりますが、それも、見過ごせない事実でしょう。

物価高がもたらす効用 その1_e0027240_0394269.jpgその結果、この20年近く、ガソリンの値段ひとつを採ってみても、かなり、安い価格が定着してきたわけで。
(昭和55年だったかに懸命にアルバイトをした金で精一杯の無理をして買った29,800円高級革ジャンが10年後くらいに見たときには9,800円になっていたのには、本当にがっくりときました。その意味では今、不用意に円安に振れるのは物凄く危険なことだと思います。)
つまり、現在、物価が高くなっているんじゃなくて、今までが安すぎたんだと思うわけですよ。

その意味では、「現代は、実体経済から見れば超円安だ」などと言われますが、プラザ合意前・・・、すなわち、本来(?)の物価水準からすれば、まだまだ、円高であるように思えて成りません。

台風が来ているので、おそらく、どこにも出かけられないと思いますので、たぶん、明日に続くと思います。
                              平太独白
by heitaroh | 2008-09-17 08:52 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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