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自我自賛 3 柔道ではなくJUDO!
親愛なるアッティクスへ

本当はの間は、例年通り、ブログは休むつもりだったのですが、どうやら、盆明けからまた、少し忙しくなりそうな雰囲気なので、今の内にUPしておくことにしました。
まず、北島康介というのは、本当に凄いですね。
周囲から金メダルが「獲れる」と言われ、本人も「獲れる」と言い、実際に「獲れる」というのは、当たり前のように見えて、結構、凄いことなんですよ・・・。

と、まあ、北島選手のことはさておき、以前述べました、「平太郎独白録 : 自我自賛 1」「平太郎独白録 : 自我自賛 2」の続きになるのですが、先日、現在の日本柔道が置かれた環境を特集した番組を見たのですが、結論から言えば、今のオリンピックでの柔道は柔道ではなく、もはやJUDOなんですね。
これはもう、まったく別の競技と考えた方が良いですよ・・・。

柔道は、オリンピックの正式競技に採用されたことで、各国の威信を賭けた「勝負」の対象となり、その結果、ヨーロッパでは各民族に伝わる伝統格闘技の要素を取り入れ、独自の進化を遂げ、ついには、フランスを世界一の柔道大国に押し上げてしまったわけですね。
でも、それは外国人力士が多いとは言え、相撲のように日本国内で完結>している競技と違い、一旦、柔道を世界に広めてしまった以上は、カラー柔道着の導入然り、原型から変えるなと言うのは、もう、虫が良すぎますよ。
即ち、「一本勝ちこそが柔道」と言うのなら、柔道は、あくまで、日本国内から出してはいけなかったのだと。
(まあ、そちらの方が見てる分には面白いですけどね。)

で、その番組中で採り上げられていた、100kg超級の石井 慧選手の言葉が大変、印象に残りました。
「本当に勝つ奴というのは、力が強かったり、才能があったり、努力をする奴が勝つんじゃなくて、変わっていく環境にいち早く順応できる奴が勝つ」 ・・・と。
心から、この選手は、凄いこと言うなぁと思いましたね。
まさしく、「若いサルが、もらった海水で汚れを落としてから食べるようになったとき、最初は同年代の仲間に、次には上の年代へと広がりを見せ、年老いた猿ほど後にそれをやり始めた」という幸島の芋洗い行動そのままに、年齢を重ねていくと、どうしても、体験や思い入れなどという要素に縛られていくことになり、新たな変化に対応出来にくくなる・・・ということを思い浮かべました。
「老兵は死なず、ただ、いつまでも口を出すのみ」・・・なおさら、始末が悪い(笑)。)

その意味では、私がプロゴルファーの石川 遼くんについて感じた素直さというのは、武器となると同時に不安要因でもあり、この点は、同世代の子供を持つ親としては、「ああ、なりはでかくてもまだ、子供なんだな」と実感することでもあります。
ただ、新技術を導入する際には、間違いなく、若い選手というのは、有利ではあるんですよ。
遼くん然り、石井選手然り・・・。
四の五の言っても勝つためには現在の枠組みの中でやっていくしかないわけですから、石井選手には、新時代に対応した選手として、是非、頑張って欲しいと思ってます。

ちなみに、「野球は外野席では見ない」「ガキに手加減はしない」「家で飯は作らない」をモットーにしている昭和人である私に、偉そうなことを言える義理はいささかもないんですけどね(笑)。
                             平太独白
by heitaroh | 2008-08-14 08:35 | スポーツ | Trackback | Comments(10)
Commented by ねこママ at 2008-08-14 16:01 x
>即ち、「一本勝ちこそが柔道」と言うのなら、柔道は、あくまで、日本国内から出してはいけなかったのだと。

同感でございます。
オリンピックの種目にしたことで、柔道は柔道ではなくなった、とねこママも言いたかった。しかし、あえて1本勝ちを狙いに行くというこだわりがあってもいいと思いますよ。
今のままだと、柔道はレスリングもしくはサンボのような格闘技に近くなってしまう。美学をわざわざ失う必要はない。

テコンドーもオリンピックの種目になっていることだし、そのうちモンゴル相撲や日本の相撲もそこに加わるかもね。でもって相撲も82手とは別に、ポイントを取って勝つというふうに変質してゆくでしょう。
ダミだこりゃ~。
Commented by ななし at 2008-08-14 16:34 x
 キューバのバッターはしぶとかったですね。どんなボールでもしっかり対応してくるパワーもある。しかも足がはやい。キューバ・アメリカ・韓国・日本の4強になりそうです。明日の台湾戦は足元をすくわれないようにしたいですね。

 
Commented by へいたらう at 2008-08-14 20:10 x
<ねこママさん

国内大会だけならそれでもいいでしょうね。
でも、世界と連動してしまった以上、日本だけの美学を追っていたら、「日本のお家芸」とは呼べなくなってしまいますよ。
ちょうど、鎌倉武士がモンゴル軍に対して、鏑矢を放って、「やーやー我こそは」と名乗りを上げて戦いを挑んだのと似てるでしょうか。
相手には、こちらの事情は通じないんだから・・・。
そのうち、柔道は日本発祥ということも忘れ去られ、皆、judoはフランスで生まれた・・・とか思うようになったりして。

確かに、見ている方からすれば面白くないのでしょうが、その美学にこだわる限り、judoでは、鈴木のあの現実が繰り返されることになるでしょうね。
日本の都合は彼らには通りませんよ。
Commented by へいたらう at 2008-08-14 20:14 x
<ななしさん

昨日は勝てる気がしませんでしたね。
福岡の放送局などは、「ストレートに強いキューバには、和田の先発が良かったんだ」などと言ってましたが、キューバは和田でも成瀬でもたちどころに対応してきますよ。

ただ、昨日の試合を見ていると、日本のデータは相当、把握されているようでしたが、対して、キューバのデータは殆どなかったのではないでしょうか。
それに、日本人の体質から、楽に勝っていくよりは、危機感に晒されながらやった方が良いような気がします。
その意味では、昨日の敗戦は悪いことばかりでもなかったのでは。
もっとも、決勝で当たっても勝てる気がしませんけどね。
Commented by ねこママ at 2008-08-14 21:46 x
いやあ、それでも谷本や上野、内柴選手のような、武士の雰囲気を持った柔道家は柔道家で後継者は絶えないだろうし、勝つ人は勝つと思うよ。
一本勝ちにこだわったその結果、彼らは立派に勝ってるじゃないですか。
第一、鈴木選手が負けたのは一本勝ちにこだわったからではないと思うし、ただ言えるのはオリンピックは魔物だなあと思うのみです。
Commented by convenientF at 2008-08-15 15:58
オリンピック柔道はイライラするから見なくなりました。

>judoはフランスで生まれた

だったら、別な名前の競技にしたらどうでしょう。
「Kodokan」とか「Kano」とか「Sanshiro」とか...
そして日本で世界選手権をやればいいんですよ。

「一本」まで時間無制限!
Commented by へいたらう at 2008-08-15 17:04 x
<ねこママさん

まあ、これ以上は、元々、私も柔道なんて殆ど知らないに等しい類ですので、コメントするだけの知識を持ち合わせていませんが、要は、日本人は一本勝ちに期待するのか、それとも、勝利に期待するのか、分けて考える時期に来ているのではないかと。
世界のレベルは、相当、高いですよ。
Commented by へいたらう at 2008-08-15 17:08 x
< convenientFさん

私も、ダイジェスト版で十分です(笑)。

>だったら、別な名前の競技にしたらどうでしょう。
「Kodokan」とか「Kano」とか「Sanshiro」とか...

何だか、「utamaro」とか「GEISHA」、「FUJIYAMA」みたいですね。
いかがわしいビデオと勘違いする人が出てくるのでは(笑)。
Commented by convenientF at 2008-08-17 13:10
>いかがわしいビデオと勘違いする人が出てくるのでは(笑)。

だったら思い切って「YAWARA」。
そして開会式では「君が代」に続けて「柔」斉唱!
Commented by heitaroh at 2008-08-17 13:46
<convenientFさん

「YAWARA」って、どっちの・・・でしょうか?
美空ひばり?それとも、谷亮子?

歌は、「KATU TO OMOUNA!」ですか(笑)。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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