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阿久悠物語に改めて想った昭和 その3
親愛なるアッティクスへ

昨日の続きです。

阿久悠物語に改めて想った昭和 その3_e0027240_10435868.jpg現在のように、プロ野球のオールスターも、レコード大賞も、「結果を残してりゃそれで良いさ・・・」的な基準で選んでいるということについては、私は、今でも違和感を感じています。
決して、年功序列が良いことだとは思いませんが、こういう物に選ばれるからには、選ばれるなりの「風格」というものが必要ではないのか・・・と。

アメリカオールスターは、誰でも出られるというものではないことは、本塁打王のタイトルを獲った選手が出られなかったり、イチローを除けば、松井松坂も簡単にでは出られない・・・ということでもわかるように、本当に敷居が高いですよね。

しかし、だからこそ、そこに選ばれるということを選手も誇りに思うし、喜んで出たがる・・・のに対し、日本のそれは、かつて、阪神の小山正明投手が球宴辞退を申し出たものの理由薄弱として却下されたように、球宴なんて、本音で言えば余計なだけのものなんですよね。

そう考えれば、もっと、「簡単には出させてあげないよ」的なものがあっても良いようにおもうんですよ。
(ちなみに、現在のベストナインダイヤモンドグラブ賞という物は、結構、現場を知らない管理職クラスの記者も一票を持っているそうで、その結果、今でも、ある程度、知名度実績がある選手でなくては選ばれないのだとか。)
まあ、そのことが果たして良いことなのかどうかはわかりませんが、この点でも、豊田泰光氏は独自の体験から興味深い話を展開されておられました。

曰く、『 その三年後、私は再び「民意」という名の壁にぶつかった。
 思い出すのは同じ西鉄勢で最優秀選手(MVP)を争った一九五六(昭和三十一)年のこと。当時は最高殊勲選手といっていたが、私は中西太さんに1票及ばず、敗れた。
 この年は自信があった。中西さんは本塁打打点二冠を取った。私はタイトルこそ首位打者のみだったが、中西さんより11試合多い148試合に出た。故障で欠場した中西さんに代わり、ペナントレースの勝負どころで働いたのが評価されると期待した。しかし結果は負け。「やっぱり、嫌われ者は損をする」と思ったものだ。(中略)
 数々の落選経験は生意気盛りの私にはいい薬になったが、ファン投票、記者投票の結果に失意を覚えた選手は枚挙にいとまがないだろう。日本人と外国人が同じょうな成績だと、MVP投票ではどうしても外国人に不利になるという傾向もある。
 ファンあっての商売だから「民意」は大事にしなければならないが、それにとらわれて窮屈に生きることはない。それが私の結論だ。他人の評価を気にしなくなったら、一気に肩が軽くなって、世の中がよくみえるようになった。

レコード大賞もまた然り。
その意味では、ピンク・レディ山口百恵を抑えてレコード大賞を受賞したということが、私には違和感として感じられましたが、ある意味、時代の変わり目だったのかもしれませんね。

なかなか、本論に行き着きませんが、次回へ続きます。
                             平太独白
by heitaroh | 2008-08-08 08:08 | スポーツ | Trackback | Comments(2)
Commented by sakanoueno-kumo at 2012-07-05 16:27
ピンクレディがレコード大賞を取った年は、私は百恵ちゃんじゃなくジュリーが2年連続で取るものだと思ってました。
だってたしか、レコード大賞以外の他局の大賞は、すべてジュリーが独占状態でしたから。
いずれにせよ、おっしゃるようにピンクレディが受賞してどっちらけの感がありましたね。

この翌年も、レコード大賞以外はすべて西城秀樹が独占していたのに、レコード大賞だけはジュディ・オングで、なるほど、レコード大賞だけは歌手としての格よりもセールスを重視するのか・・・と思いきや、その次の年は大ヒットした『ダンシング・オールナイト』を差し置いて八代亜紀の『雨の慕情』が大賞、やっぱりいくら売れてもぱっと出の一発屋は受賞できなんだ・・・と思いきや、その翌年はぱっと出の寺尾聡で・・・(笑)。
この一貫性のなさが、のちにレコード大賞の価値を失墜させていった最大の要因かと思っています。
Commented by heitaroh at 2012-07-07 13:21
< sakanoueno-kumoさん

うーん、誰が獲ると思っていたのかは正直、覚えていないんですよ。
後から、百恵ちゃんと争っていた・・・と聞いて、「あ、対抗馬は百恵ちゃんだったんだ」と思っただけで・・・。
ひょっとしたら、やはりジュリーが本命だったのかもしれませんね。

ただ、寺尾聡は別格ですよ。
いくら一発屋といったところで、あの時の独壇場は日本歌謡史に残るほどのインパクトはあったんじゃないですか。
それに彼自身、新人とはいっても芸能人としてはそれなりのキャリアがあったわけですし、そこら辺のぽっと出と同じ扱いは受けてなかったような気がします。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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