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父の詫び状に想う「明日有りと思う心の仇桜」
親愛なるアッティクスへ

父の詫び状に想う「明日有りと思う心の仇桜」_e0027240_12193772.jpg今日からついに8月ですね。
あっという間にお盆になり、気が付けば年末、そして、正月となり、こうやって、またひとつ、年を取っていくんだろうな・・・と。

(←東京は上野の風景です。この日は最終便しかとれなかったもので・・・。)

この点で、向田邦子という脚本家が、自分の少女時代を描いたドラマに「父の詫び状」というのがありましたが、覚えておられますでしょうか?
先日も、たまたま、テレビを付けたら、これの再放送があってましたので、片手間で見ていたのですが、その中で、往年の大女優、沢村貞子演ずる祖母が、孫たちに「浦島太郎」の話を語り聞かせてやるときに、決まって、最後は、本来、「太郎は玉手箱を開けてお爺さんになってしまいました」というところを、毎回、「お婆さんになってしまいました」と言う・・・という場面がありました。

この場面、少女時代の向田女史が、「これは、祖母は間違えているのではなく、わざと、我が身に置き換えて言っているのだ」と、ナレーションしていましたが、これを見て、私には少々、感慨深い物を感じましたね。
先日も東京でお通夜を済ませた後、その足で、川崎の焼き肉屋で同級生と一献傾けたのですが、気が付けば、我々もいつのまにやら半世紀・・・。
何もしていないうちに、いたずらに馬齢を重ねて、年だけは、こんな立派な年になってしまいました。
まだまだ、自分で自分の年が信じられないのですが、そんな感覚自体、平和ニッポンのほほんと生きてきた今の時代の人間特有のものだろう・・・と想っていたのですが、このドラマを見て、戦前に亡くなったお婆ちゃん(明治初期生まれ?)でも、そういうことを考えていたと言うことを知り、「あ、昔から、皆、そういう感覚だったんだ・・・」と。
誰もが、年を噛みしめながら実感しながら、老いていくものではないんだと・・・。
気が付いたら、年を取ってるんだ・・・と。

で、
「明日有りと 思う心の仇桜 夜半に嵐の 吹かぬものかは」

これは、親鸞聖人が、9歳の時、「今日は疲れただろうから得度は明日にしようか」と言われたときに詠まれた歌だとか。
明日やればいいさ・・・で何も為し得ずに今日まで来た我が身としては、何とも恨めしい限りですが、でも、9歳でこんなこと言うガキは、きっと、一歳、一歳、自覚しながら年をとっているんでしょうね。
ま、可愛げがないといえば可愛げがない・・・ですが(笑)。
                     平太独白
by heitaroh | 2008-08-01 08:55 | 思想哲学 | Trackback(1) | Comments(4)
Tracked from 徒然なか話 at 2008-09-07 21:51
タイトル : 父の詫び状
 昨夜はBS−2で「七人の侍」を見た後、その余韻に浸りながら、深夜の3時過ぎからのサッカー「日本対バーレーン」まで眠らずにどうやって時間をつなごうかとチャンネルを回していたら、「NHKアーカイブス」の再放送でなんとドラマ「父の詫び状」をやっていた。ちょうどタイトルが始まったところでラッキー!「父の詫び状」といえば向田邦子原作のドラマで、最初に放送されたのは東京に住んでいた頃だった。当時どんな気持で見たのか記憶はさだかではないが、20数年ぶりに見てみるとあらためて気づいたことがある。特に、時代背景は昭和...... more
Commented by Kazu at 2008-08-01 19:42 x
40歳になっても不惑にはなれず、信長が亡くなった歳(49歳)になっても自分の言動に重みを感じず。おっしゃる通り70・80歳になっても多分同じでしょうね。
Commented by へいたらう at 2008-08-02 14:09 x
< Kazu さん

昔は、四十というのは人間五十年の時代の四十、いや、孔子さまの時代であれば、平均寿命到達という年齢の四十だったのでしょうが、今や、平均寿命マジの80歳時代ですからね・・・。
Commented by D-KID at 2008-08-02 22:46 x
さすれば、30そこそこの我が身は、まだまだヒヨっ子もヒヨっ子。
Commented by heitaroh at 2008-08-04 12:51
<D-KID さん

いえいえ、そういうことではなく、30そこそこの我が身もあっという間に50になっちゃうってことですよ。
ご自愛下さい(笑)。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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