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原野に行けば明日から牧歌的な生活が送れる低認識 後編
親愛なるアッティクスへ

昨日の続きです。

国民党に圧迫された中国共産党が未曾有の逃避行を繰り広げたことで知られる「長征」ですが、私も、「当初、8万人を越えていた兵力が死亡・脱落などにより、終了時には数千人にまで激減していたほどの難事業」とは聞いていたのですが、横山光輝翁のマンガ、「長征」を読むまでは、「どうして、国民党軍はこれほどの好機をみすみす逃したのだろう?」と思っていました。
ここで、捕捉殲滅してしまっていれば、後の台湾への敗退という悲哀は味合わずに済んだのに・・・と。

e0027240_1164963.jpg(←現在の台北。)

しかし、当然ながら、国民党軍は、この好機を黙って指をくわえてみていたわけではなかったということが、同書を読んで初めてわかりました。
行く先々で、地域の権力者と結び、圧倒的な物量をもって、執拗に攻撃を仕掛けた・・・と。

これにより、共産党軍は、やむなく天険の悪路不毛の泥濘を粗末な装備で踏破することを強いられ、これによっても、少なからぬ犠牲が出た・・・と。
そこまで追い詰められても共産党軍が壊滅しなかったことは、これはもう、戦闘行為の範疇で考える問題ではなく、抑圧された人々の限界がそれを超えていたという、社会全体の構造上の問題として捉えるべきだったでしょうか。
同書の中でも、さえ着ることができない、搾取された民衆の姿がたびたび出てきました。
中国共産党は、行く先々で、それらの人々を吸収しながら進んだことで、長征を継続することができたんですね。

で、それはさておき、さらに、私がこの本で、もっとも印象に残ったのが共産党軍に置ける婦人部隊の存在でした。
婦人部隊や子供部隊などというのは、近代兵器の恩恵に恵まれたがゆえに組織されることが可能になった現代特有の戦闘集団でしょうが、こと、婦人部隊というものは一歩間違えると相手にとっては単なる「ごちそう」になってしまう危険があるんですよ。

で、この、中国共産党の婦人部隊ですが、長征の最中には婦人部隊だけで敵城を攻略したりしてそれなりに一定の効果を挙げたようですが、最終局面では、毛沢東と袂を分かって壊滅した部隊に属しており、最期は、壊滅寸前の弱り切った姿で行軍しているところを、僻地盤踞していたイスラム教徒系の異民族の襲撃を受け全滅したとされています。
つまり、「弱った婦人部隊」というのは、敵兵士にとっては勇気百倍する目の前の「ごちそう」以外の何ものでもなく・・・、当然、掴み取り同様の目に遭い・・・、行為が終わった後に殺されるか、行為が終わる前に相手もろとも自爆するかの、悲惨な最期を招きました。
平和の国の女性方としては、あまり、耳にしたくない話かもしれませんが、これが現実であることもまた事実です。

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by heitaroh | 2008-06-05 08:05 | 歴史 | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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