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話の種にモンゴル式住居ゲルに泊まった肥前路 その7
親愛なるアッティクスへ

先週の続きです。

話の種にモンゴル式住居ゲルに泊まった肥前路 その7_e0027240_132147.jpgこの鷹島という島ですが、行ってみて思いましたが、大きさの割には船が入れられるの数が多いんですよね。

(←元軍来襲時に日本側本営跡より睨む眼下の港。おそらく、往事にはここに元の大船団がひしめいていたのでしょう。)

最寄りの港としては、現在でも3カ所もの港からフェリーが出ているようですし、それ以外の港も含めると、繋留可能港はかなり多いのではないでしょうか。

話の種にモンゴル式住居ゲルに泊まった肥前路 その7_e0027240_1323139.jpg(←鷹島守備隊本営跡に置かれた日本側現地軍司令官・少弐経資の像。戦死した経資の像は今も港を睨む。)
また、大船団の繋留港としては広さもながら、その深さというものも問題になってくるでしょうね。
この点まではわかりませんが、見た目的には問題ないように思えました。

話の種にモンゴル式住居ゲルに泊まった肥前路 その7_e0027240_1324877.jpg(←鷹島で食べたアジ丼。鉄火丼のように鯵の刺身が乗ってくるのか・・・と思いきや、フライにされた鯵が乗ってきたときには、結構、新鮮な驚きを覚えましたよ。味の方も、見かけに似合わず(?)、まずまず、美味しかったですし・・・。)

で、鷹島に置ける元軍の最期に触れておくと、弘安4年(1281)、平戸島において友軍との再編成を終えた元軍は、捲土重来、再度、博多湾に侵入すべく鷹島沖へ移動を完了・・・。
無論、日本側も手をこまねいてみていたわけではなく、軍船による執拗な夜襲を敢行し、元軍に少なからぬ損害を与えるも、大打撃を与えるには至らず、両軍共に、にらみ合いのまま、運命の7月30日夜半・・・を迎えたところ、この夜、つかの間の静寂に包まれる両軍に、突如、激しい暴風雨が襲いかかり、特に、海上にいた元軍大船団は大打撃を受けた・・・と。
辛うじて生き残った兵士らも、日本軍の掃討作戦にあい、「日本遠征に参加して帰還しなかった者は、元軍(蒙漢軍と蛮軍)十万有余人、高麓軍七千余人」と伝えらるほどの損害を出し、「元寇」はここに終結します。
いわゆる、「神風」というやつですね。

ちなみに、この暴風雨については、最近、真鍋大覚九州大学工学部助教授が、興味深い推論を発表されました。
曰く、『中国南部の泉州湾の海底から引き揚げられた南宋時代の軍船を、風と波に対する船の復原力を計算した「船舶安全基準」にあてはめ、これをもとに、この船を沈没させるに足る台風の規模を計算したところ、結果は、「最大瞬間風速54.57m、中心気圧938ミリバール、毎秒25m」という暴風圏を持つ超巨大台風となった』・・・とか。
やはり、神風だったのでは・・・(汗!)。
                            平太独白
by heitaroh | 2008-03-20 20:54 | 歴史 | Trackback | Comments(8)
Commented by はしべまさし at 2008-03-18 17:55 x
平太郎先輩 こんばんは!

 昨日は120周年記念のいただきもが届き
ました。ありがとうございます。「感謝」
 
Commented by D-KID at 2008-03-18 23:38 x
7月30日というのは、旧暦での話ですかね?
新暦だとそこまで強い台風はまだ早いような気もするんですが。

鷹島というか伊万里湾は内海かつ深い湾なので、元軍も足がかりとして抜群だと感じたんでしょうね。
Commented by heitaroh at 2008-03-19 11:11
< はしべまさし さん

周年並びに社長ご就任と伺いましたので(笑)。
つまらない物ですが、どうぞ、ご笑納ください。
Commented by heitaroh at 2008-03-19 11:18
<D-KID さん

はい、旧暦です。
確か、この翌日は閏七月の一日ですから、七月が二回あったことになりますので。

>鷹島というか伊万里湾は内海かつ深い湾なので、元軍も足がかりとして抜群だと感じたんでしょうね。

でも、だったら、なぜ、名護屋ではなかったのかな・・・とも。

平戸から博多に向かう途中の鷹島沖で台風に襲われたと言いますから、雲行きがおかしくなってきたので、急きょ、鷹島を攻略しようとしたのか?と思いますが、果たせず、海に浮かんだまま、台風を迎える羽目になってしまったというところだったのかもしれません。
もっとも、だったら、文永の役のときは、なぜ、鷹島に来航したのかがわかりませんけどね。
Commented by D-KID at 2008-03-19 23:06 x
う~む、確かに名護屋ではなく鷹島だったのかと問われれば、説明が付きませんねぇ…

元寇については、騎馬民族たる蒙古軍が軍船の扱いに不慣れなので不意の悪天候に対応できず自滅したという説や、襲来自体も元側は通商を有利に進めるためのジャブ程度にしか無かったという見方もあるらしいですね。
Commented by heitaroh at 2008-03-20 15:31
<D-KID さん

私も、このときは子連れでしたので、資料館までは行きませんでしたが、相当、沖合に沈んでいる船の調査が進んでいるみたいですね。
蒙古軍と言っても、大半は支配下にあった朝鮮や中国の兵士が多かったようですから、必ずしも、船の習熟に不慣れだったと言うことではないみたいですよ。

文永の役については、実際には威力偵察という類の物だっただろうと言われていますが、弘安の役については、自給自足するための種籾や農機具まで持ってきていたと言いますから、かなり、本格的に長期に征服するつもりだったみたいですね。
Commented at 2009-06-24 07:00 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by heitaroh at 2009-06-24 11:47
< カギコメ様

コメント有り難うございます。
同郷で、生まれ月も一緒の誼、お役に立てれば幸いです。
参考になるかどうかわかりませんが(笑)。
ご健闘をお祈り致します。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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