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「絶版宣言」と、文字に見る表現者としての資質
親愛なるアッティクスへ

本日は、哀しいお知らせがあります。
数年前に、最初に出版した拙著、「傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯」完売してしまったようで、このたび、目出度く、「絶版」ということに相成りました。
同書は、全部で二千冊刷られたのですが、丸4年を待たずして、完全に売り切れてしまったようです。
出版社に「増刷の予定はないのか?」と問い合わせたら、「書店からの注文状況により検討いたしますが、残念ながら、現状での増刷の予定はありません」とのことでした。
ほぼ、絶版になることは決定でしょう・・・。
実は、私も、手元には数冊しか持っておりませんので、「しまった!こんなことなら自分でも買っておけば良かった・・・」と今更ながらにほぞをかんでいるところです。
結構、自信作だっただけに残念なんですが・・・。
どこか、出してくれませんかねぇ・・・。

「絶版宣言」と、文字に見る表現者としての資質_e0027240_12534781.jpg(←何か、私の人生象徴しているような・・・。道は狭く未だ遠い・・・。

で、表現者という意味で、少し思うことがあります。
まず、ワンドラフトという福岡出身の歌手をご存じでしょうか?
あいにく、私はそのグループ(?)のことは知らなかったのですが、その人の中学時代の恩師が、今は、うちの息子の学校の先生らしく、かねてより、色々と話を聞かせてもらっているようで、先日、その人から先生宛てに来た手紙を見せてもらったと言ってました。
「どうだった?」と聞くと、意外・・・と言っては、大変失礼かもしれませんが、大変に達筆だったとか。

私は見てませんから、達筆と言っても、どういう達筆だったのかはわかりませんが、この点で、思い出したことがあります。
以前、吉永小百合という人の12歳の時の作文というのを見たことがありますが、ここで、私が印象に残ったのは、内容よりも、その字体でした。
原稿用紙の升目一杯一杯に、線一本一本が力強く、 そして、きちっと刻み込まれていました。
それを見た瞬間、私は、「ああ、これがこの人の本来の気質であり、持って生まれた表現者としての資質なんだろうな」と思いました。
女優という職業は、自らの体を使って表現する職業であることを考えれば、美貌よりも、そこに必要とされるのは、むしろ、表現力では無かろうかと・・・。
吉永小百合という人は、昭和を代表する美人女優であると言い切っていいのでしょうが、あまりにも「美しすぎた」という点で、美貌とばかりが注目されてきたきらいがありますが、実際に、彼女をここまでにしたのは、むしろ、美貌の影に隠れ、見過ごされがちな表現者としての資質だったように思います。

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by heitaroh | 2008-02-07 08:51 | 文学芸術 | Trackback(1) | Comments(9)
Commented by tokkey_0524zet at 2008-02-07 14:12
・・・自費出版だったんですか?残念ですねぇ。
Commented by heitaroh at 2008-02-07 16:28
< tokkey_0524zetさん

はい。
仕方がないんです。
当時、原稿用紙600枚の物を受け付けてくれるところも知りませんでしたから・・・。

とはいえ、一応、一冊目のときは、それなりに期待されたようで、向こうも原価でやってくれたんですけどね。
二冊目の時は、まったくの自費出版でしたが・・・(笑)。
Commented by 松尾香里 at 2008-02-08 18:15
お疲れ様です。
自費出版だったのですね…。意外でした(^^;)。

デフテックは存じ上げております。書道をしているとは意外でした。
福岡は著名人が多いですが、地元の子供に対しても夢を与える行動は
素晴らしいですね。確か、私と同じ年齢です。
Commented by heitaroh at 2008-02-09 14:23
< 松尾香里さん

はい。
しょせん、この程度です(^^;)。

デフテックは、手紙を見せてもらったというだけで、書道をしていたのかどうかということまでは知りませんよ。
それに、先生に来た手紙ですから、地元の子供に夢を与える行動といえるかどうか・・・(笑)。

ちなみに、福岡は人口当たりの芸能人の数は間違いなく日本一でしょう。
でも、総理大臣や武将などは、あまり、ぱっとしたのはいません。
この辺が県民性なんでしょうね。
もっとも、ひとくちに県民性と言っても、福岡市と北九州市と久留米市とでは外国と言っても良いくらい違いますが。。。
Commented by へいたらう(管理人) at 2008-02-12 10:42
< 松尾香里さん

申し訳ありません!
デフテックではなく、ワンドラフトでした。
お詫びして訂正致します。

どちらも知らないもので・・・(笑)。
Commented by 松尾香里 at 2008-02-13 16:27
了解しました☆
ワンドラフト、私も知らないので調べます~。
大人になってからも先生と交流をしているのが偉いなあ、と思います。
それを子供に伝える先生も偉いです。
…私は恩師に挨拶を全くしていないものでして…(==;)
結婚を機に報告しようと思います…。

島根は有名な政治家が多いですけれど……。
彼らの子供の頃の話や恩師の存在は耳にしませんね…。
Commented by heitaroh at 2008-02-13 16:35
<松尾香里さん

ワンドラフト・・・、やはり、それほど有名ではないのでしょうか・・・(((^^;)
いや、同級生と言われ、はて、そんなに若いはずは・・・と、あ、いや、失礼・・・(^。^;)

島根といえば、確かにそうですねぇ。
有名な政治家は多いのでしょうが、私もそういえば、昔の話は聞いたことがありませんね。

いずれにしても、お幸せに・・・(笑)。
Commented by けんじ at 2008-03-06 04:42
はじめまして。
ONE☆DRAFTは『HEYHEYHEY!!』にも出てましたよ。
有名かどうかは、誰の判断か分からないので、
分かりませんが、去年の有線ランキング1位でしたよ☆
つい最近発売されたアルバムも裏に桑田真澄さんが、
出ていてびっくりしました。
メンバー全員、甲子園出場経験者なんです☆
Commented by heitaroh at 2008-03-06 10:18
<けんじさん

初めまして。
コメント有り難うございます。

ONE☆DRAFTは有線ランキング1位でしたか・・・(汗!)。
失礼しました。
何せ、おじさんなもんで、さっぱり、最近のミュージック・シーンはわかりません・・・(笑)。

でもって、全員、甲子園経験者なんですか!
凄いですね。
そういえば、息子が福岡の中学から帝京高校に行ったとか言ってましたっけ・・・。
頑張って欲しいものです・・・というか、おそらく、それほどの字を書く人ですから、黙っておいても一定の成功は収められると思いますよ。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱「財閥」の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

令和7年 19世紀ロンドンと東京。「描きたかったのは猟奇ではない。悲惨である」。「女王陛下の十手持ち」出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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