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黒澤明の映画にみる「あの戦争」における平等 前編
親愛なるアッティクスへ

黒澤明の映画にみる「あの戦争」における平等 前編_e0027240_144149.jpg9月を迎え、暑さも、気持ち程度、凌ぎやすくなってきたように思います。
いかがお過ごしでしょうか。
週末は、ここ(←)に行ってきました。
一服の涼感や如何?

で、暑さが多少和らいだということで、この季節、散々、見せられてきた太平洋戦争というものについて、少し、触れておこうと思います。
この戦争については、私も、私なりに、思うことはあるので、一度、自分なりの総括的なことをまとめておきたいんですが、おそらく、それを言うと、からもからも総攻撃をくらうことになると思いますので、控えさせて頂きます。

で、この戦争を、当時の人たち・・・、私の祖父母の世代の人たちがどう受け取っていたか・・・という点についてですが、もちろん、辛いことであり、好む物ではなかったでしょうが、意外に、「天災」のような感覚で「仕方がない」という諦めにも似た気持ちがあったのではないかという気がしています。

で、その諦観のようなものを支えた一つには、「公平」ということがあったように思えます。
つまり、庄屋の息子も水呑百姓>の息子にも、稼いでいる奴にも稼いでいない奴にも、公平に召集令状が来る・・・ということです。
以前、祖父母とは同時代人である黒澤 明監督の戦後の映画(現代劇)を見ていて、つくづく、思ったのですが、それは、どの「幸せな家庭」にも、どんなに「不幸な家庭」にも例外なく戦争というモノが出てくる・・・ことでした。
父子家庭にも、医師家族にも、警察官にも、泥棒にも・・・です。
そこには、殆ど、ひとつの例外もありませんでしたね。

以前、平太郎独白録: 博多に秋が来たことを知らせる風物詩、梨も柿も放生会♪2において、博多の放生会という祭りについて触れたのですが、その中で、私が子供の頃の放生会での一景について述べさせて頂きましたが覚えておられますでしょうか。
曰く、「当時は、まだ、戦争が終わって20~30年くらしか経っていない頃ですから、参道の片隅には、傷痍軍人の格好をした物乞いみたいな人たちが居た」・・・と。
そういうと今の若い方などは、「まあ、可愛そうに」と言われるかもしれませんが、同時代を生きた私の祖父母などは、決して、いい顔をしてませんでしたね。
あるいは、思い出したくない過去・・って感じだったのかも知れません。

一度、その人たちが、誰か、通行人とケンカしているのを見たことがありますが、「貴様らだけが被害者のような顔をするな!」という罵声を浴びせられてました。
(もっとも、怪我している割にはしっかり、相手に食って掛かってましたけどね(笑)。)
あるいは、この辺が同時代人たちの率直な感情だったのかも知れません。
もっとも、いつの間にか、すっかり、その人たちも見かけなくなりましたけが・・・。

一応、明日に続きます。
                        平太独白
by heitaroh | 2007-09-04 08:02 | 歴史 | Trackback | Comments(4)
Commented by D-KID at 2007-09-04 22:24 x
おお、竜門の滝ですね!九州から離れた今となっては懐かしや。
以前は年中問わず単車で出かけて行って、写真パシャパシャ撮ってました。オフシーズンで人がいない時なんかは、一人佇んでボーっと滝を眺めたりしましたねぇ。

傷痍軍人の方は僕も確か秋の長崎くんちで見かけましたよ。小学生の頃だったから、今から20年ほど前でしょうか。ご記述のようにウチのばあちゃんもあまりいい顔してなかったですね。
Commented by へいたらう at 2007-09-05 11:11 x
< D-KID さん

へー、龍門の滝も知ってるんですか。
なかなか、マニアですね(笑)。
私は、3~4回くらいしか行ったことはないのですが、ここって、意外に、水は汚いんですよね。

今年の長崎くんちに、伝手を頼って、出かけようとしたら、すでに、四大ポイントは満席で、路上で見るしかないと言われました。
Commented by D-KID at 2007-09-05 23:22 x
ええ~、マニアっスかぁ?
まぁ九重の吊り橋が出来る前に、山道(と言う名のヤブ)を登って震動の滝を撮影に行った点なんかは確かにマニアでしょうが(^^;;;;


4大ポイントは察するに桟敷席のある諏訪神社・大波止お旅所・長崎公会堂・八坂神社かと思われますが、穴場として『長崎駅かもめ広場』で踊を行う場合があります。
踊り町が庭先回り(花代を頂いた商店・官庁にお礼の踊りを演ずる事)で市内を巡っている際、長崎駅に行った出し物は本番より短いですが演目をやってくれます。但し無料開放なので場所取りを早めに行う点と、オールスタンディングである点で体力勝負であることを覚悟してください(苦笑)
Commented by heitaroh at 2007-09-06 10:12
<D-KID さん

へー、震動の滝なんて行ったんですか。
私は、先日、初めて、吊り橋なんぞに行きましたが、そこで初めて、「あー、あれが」と思った次第でした。

長崎くんちってのも、博多山笠と一緒で、なかなか、見るのが大変そうですね。
だから、地元に居ながら唐津くんちも戸畑提灯も山鹿灯籠も見たことがないんですよ。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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