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日本の実情に適した相続の在り方・その3 
親愛なるアッティクスへ

はい、今更ながらに、このシリーズのその3です。
書きかけのまま、ず~っと、放置しておりました(笑)。
いい加減にまとめなきゃな・・・とは思っていたのですが、なにぶん、門外漢も甚だしい無いようなもので、つい・・・。
で、先日、車のラジオの人生相談で、誰かが、相続について尋ねているのを聞いて、ふと、このシリーズを思い出しました。

この点で、野口悠紀雄早稲田大大学院教授という方が、以前、「駅前商店街の衰退は相続税のせいだ」ということを述べておられましたのを思い出しました。
曰く、「現行相続税は相続人が1人として1億円相当の土地は相続税ゼロだが、同額の金融資産なら相続税600万円。相続のためには土地が絶対有利であり、商店街は家族の資産保全のための相続の場と化した。衰退は必然だ」と。
まあ、日本人の土地好きは、相続税のことだけでも無いような気がしますから、その意味では、少し極端な意見かな・・・とは思いますが、しかし、これとは別に、現実には都市部では普通に家業を営んでいるだけなのに、知らぬ間に、土地が莫大な資産価値を生み、相続税を払う為に、また、他の兄弟たちへの遺留分の支払いのために、土地を売り、他へ移ることも出来ず、結局、廃業してしまわなければばならないという事態が、バブル期には、結構、見られたようにも聞いています。

よく、親は死に臨んで、「兄弟仲良く・・・」というようなことを言い残す傾向があるようですが、いざ、兄弟同士になってみれば、遠慮会釈もない・・・。
親が死んで兄弟間で相続争いになったという話を耳にしますし、ましてや、叔父甥、従兄弟同士などになってしまえば、もう、親近感もへったくれもないですよ。
木曽義仲は同じ源氏の源 義経によって殺され、義仲の子供も義経の兄、源 頼朝によって殺されましたが、それ以前に、義仲の父は頼朝・義経兄弟の兄、悪源太義平によって殺されていたわけで・・・。
祖父にとっては、皆、可愛い我が子であり、であるのでしょうが、当人同士は、本気で殺し合いをしますからね。
現代でも・・・。

そもそも、階級の固定化と、それに伴う勤労意欲の減退を防ぐ・・・というのが、相続税のお題目ですよね。
その理屈自体は、私も決して、間違っていないと思うんですよ。
ただ、世界的に見れば、この相続税というものはなくなる方向にあるとか。
実際、香港は数年前に相続税を廃止していますが、その理由として、「より多くの投資を引きつけ、アジア太平洋地域資産管理金融のセンターとして競争力を高めるため」だと言っているとか。
さらに、アルゼンチン、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、中国、インド、インドネシア、メキシコなど、資金を呼び込みたい国は、皆、相続税をやめてしまい、アメリカ2010年をめどに、段階的に廃止の方向だとか・・・。
それらを考えれば・・・。
しかし、相続税というものは、税率軽減でさえ、庶民感情という名の嫉妬心に縛られて、簡単にはできないでしょうし、ましてや、廃止などというのは、事実上、不可能な話でしょう。
しかし、それを放置しておくと、ますます、日本とは取り残される・・・。
実際、相続対策として、オーストラリアに移民した人の話も聞きましたけどね。
                             平太独白
by heitaroh | 2007-08-06 08:26 | 社会全般 | Trackback | Comments(6)
Commented by D-KID at 2007-08-06 23:08 x
経済学部を卒業しているのに税制に疎いD-KIDです(^^;
確かに世界的には無くなる傾向にある様ですし、在学中の講義でもそういう旨の話題はありました。いずれ日本でも廃止の流れにはなりそうな感じはありそうですが。




今日は8・6ヒロシマ、しあさって8・9は故郷ナガサキに原爆が落ちた日です。非常に個人的意見で申し訳ないのですが、このカキコをご覧になった方はこの2つの日を少しでも心に留めていただければ、と…

へいたらうサン、スミマセン。
Commented by ねこママ at 2007-08-07 07:48 x
おはようございます。もしかしたら、老父母亡きあと実姉と他人になるかも知れないねこママです(え?)。笑
それはともかく、そもそも親から子に譲り渡すものにまで税金を掛けるってのが欲張り極まりない行為なんじゃないでしょうか。
税金は取れるだけ取っておいて国民にしっかり還元しているんなら文句も言いませんが、事実は逆なんですから。搾取国家と言おうか悪代官がはびこる国家と言おうか(▼皿▼)

ナガサキとヒロシマ、ええ、亡くなられた沢山の人々やその遺族の為にも忘れちゃならないことですね。


Commented by heitaroh at 2007-08-07 10:43
< D-KID さん

電子系大学を卒業していながら、コンピューターに疎いへいたらうです(笑)。

原爆の話題は、以前、何度か書いて居るんですよね。
原爆で検索してみてください。
出てくると思いますよ。
ところが、こういう問題になると、右と言えばけしからん、左というとけしからん・・・という染まりきったヒステリックな意見が多いのに辟易して、最近、あまり、この手の話題は書かなくなったんですよ。

ただ、子供の頃からいつも思ってましたけど、私としては、広島・長崎といわれながらも、いつも、長崎の扱いが軽い(ようにみえる)ことに不満でしたよ。
あれじゃ、まるで、長崎は「ついで」みたいに見えて・・・。
夏休みの登校日も広島の日だったし、せめて、九州の学校は登校日は9日でも良かったんじゃないかと。
Commented by heitaroh at 2007-08-07 10:49
< ねこママ さん

おはよう御座います。

昔、古代ローマでは、「肉親を失い哀しんでいる人から、財産を奪い、悲しみを増すようなことはするもんじゃない」という発想があったそうですよ。

皆、ホリエモンなどが何十億儲けた等という話を聞くと、「金持ちからなら、どれだけでも取れ!」って感じになるのでしょうが、原則論から言えば、金持ちを優遇しない国はますます、貧乏になるんですよね。
もちろん、私だって、そんな「億」なんて金、見たこともありませんが、一時的な感情論に囚われて、結果的に、国全体がじり貧になるようなことのないよう願っています。
Commented by ねこママ at 2007-08-07 12:17 x
それはよっくわかっておりますが、金持ちからは何もかもむしり取りたくなるのが人情ってもんじゃないでしょうか。笑
お互いにむしったりむしられたりして国家全体が栄えるというのがいいですね。←はあ?

金持ちを優遇するのもいいけれど、貧乏人はもっと優遇して欲しいなあ。
こっちも好きで貧乏やってるんじゃないんですから。笑

Commented by へいたらう at 2007-08-07 15:03 x
<ねこママさん

実は・・・・・・・・・・・・

本音は私も一緒でして(笑)。

ただ、まあ、問題は貧乏の境界をどこにひくか・・・でしょうね。
自分は、貧乏な方だと思っていても、貧乏の方で入れてくれない・・・ということもありますから。
ご自愛ください(笑)。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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