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中継貿易基地として見た対馬の存在
親愛なるアッティクスへ

私の友人の奥方に長崎県の壱岐の人がいます。
その奥方の兄上が壱岐で漁師をしておられるそうなのですが、聞いた話では、地球温暖化の影響で、今や取れる魚が、皆、身が締まらず、値段が下がる一方だそうで、近頃では、「もう、漁師を廃業して、陸に上がろうか・・・。」とさえ話しているそうです。
私も一時期、暴力団資金源とする為に、高い値が付く高級魚を密漁して、(稚魚ごとごっそりと持って行くことにより)漁場の荒れが深刻なことや、3Kによる後継者不足の問題、さらに、元々、命がけの商売であることに加えて、北朝鮮による拉致の恐怖など、漁師をとりまく環境が大変厳しいものだということは知っていました。
しかし、魚の品質そのものが低下しているということは知りませんでした。
このままでは、西日本の海から、漁師という職業はなくなってしまうことになるかもしれません。
思えば、これまで、伊豆辺りで捕れていた魚が、今や宮城県の気仙沼あたりで水揚げされるという話も聞きましたし、これまで、鹿児島県でしか生息が確認されていなかった虫が、福岡県の南部で見つかったという話など、地球温暖化の問題は、もはや、はっきりと我々の目に見えるようになってきました。
この点でも、「これでいいのか!」と強く思います。

地球温暖化の問題は、日本だけではどうしようもない問題でしょうから、一旦、ここでは置くとして、漁業という一大収入源を絶たれたならば、壱岐や対馬、五島列島などの九州の離島は、どうしても、観光収入特産品販売(真珠養殖)などの現金収入に頼らざるを得ないでしょう。
現実に壱岐や五島などは、グルメレジャーなどを全面に掲げ、九州本土・・・特に福岡市からの観光客誘致に積極的に動いているようです。
ただ、この点で、対馬だけは、少々、他の島とは違う展開を検討できないものか?と思います。
以前、平太郎独白録 対馬が日本にある幸せでも申し上げましたが、日本海の入口付近に位置し、浅茅湾という天然の良港を所持する対馬の地理的特徴は、観光・特産品以外の中継貿易という選択肢も有るのではないかと思うのですが、如何でしょうか?
ただ、その為にはいくつか大きな問題点があります。

まず、観光以外に対馬が経済発展する為には、あくまで、大陸との間が平穏であることが前提ですし、何より、多くの人間が居住する為には本土から水や食料などの物資を運ばねばならず、香港やシンガポールのような後背地を持たないと言う点では弱いかもしれません。
(かつて、ロシアは対馬を領有する動きを見せましたが、中継貿易基地には卓見を持つイギリスは、下関の彦島の租借を主張したことがあります。)
しかし、かつての琉球王国の栄華然りで、後背地を持たない島が中継貿易により繁栄した例が無いわけでもないと思います。
定住する必要がない、物資だけの保管など、何かもう一工夫あれば・・・と思う次第です。
もっとも、現代科学技術の発展は、対馬を素通りすることができる存在に貶めるに十分なものではあったのでしょうし、また、あの美しい浅茅湾の自然を壊すことがいいことだとも思いません。
漁業収入がこれまで通りでやっていけるのならば、何も無理することはないとも思っております。

中継貿易基地として見た対馬の存在_e0027240_16114687.jpg(←美しい浅茅湾の風景)

つまり、具体的に今すぐどうこうする・・・ということではなしに、対馬の持つ地理的特性(特異性と言い換えてもいいかもしれません。)、地の利と言うものを考慮し、普遍的な有利性を述べたものとして、むしろ、忘れ去られた観がある対馬というものへの喚起と受け止めて頂ければと思います。

                              平太独白
by heitaroh | 2005-08-22 16:06 | 地域 | Trackback(1) | Comments(0)
Tracked from PARDES at 2005-08-26 05:28
タイトル : 憎まれっ子世にはばかる
うあ〜。気持ち悪い。もしかして火星人の襲来なのか・・・。最近の地球温暖化、日本近海の異常現象の影響なのか、日本の漁業関係者を悩ませているのが、この「エチゼンクラゲ」君です。傘の幅1メートル、重さ150キロにもなるこの巨大クラゲ。テレビで大量発生して漁船の網に数十匹もかかってますな。実はこのクラゲが中華料理などの食材になるクラゲで私もクラゲの和え物など好きなんですけど、これだけ大量発生したら、とてもじゃないけど食べきれませんよ。これがイワシやサンマだったらどれだけ良いことか・・・。そんな厄介者「エチゼ...... more
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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