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時代を映したアニメ・あしたのジョーとことん的考察 その1
「我々はあしたのジョーである」・・・とは、よど号ハイジャック犯たちの犯行声明文の末尾に書かれていた一文だと記憶しておりますが、私は、おそらく、アニメ放送前に、少年マガジン「あしたのジョー」を見ていた、ぎりぎり最年少の世代ではないかと思います。
「あしたのジョー」とは、言うまでもなく、ちばてつや梶原一騎の名作として知られる人気マンガのことですね。
当時は、子供ばかりか、よど号ハイジャック犯ら若者にまで、多大な影響を与えた伝説の作品であり、当時、阪神タイガースのエースで、無頼漢的イメージが強かった江夏 豊氏までが、「力石のように生きたい」と語っていたのを聞いて、「江夏のような人までが」と思ったのを記憶しております。

この作品は、確か、少年マガジンの企画会議で、当時の人気漫画家・ちばてつや氏と、同じく、スポーツマンガ原作の第一人者・梶原一騎氏との共作を提案したことに始まるとか。
ただ、当時、梶原一騎は原作は書くものの、漫画家が自分の原案に勝手に手を加えるのを徹底的に嫌っており、果たして、ちばてつやとの「共作」を承諾してくれるものか・・・というのが、少年マガジン側が一番、危惧していたところだったそうですが、おそるおそる持ち込んだ担当者に対して、梶原は、一言、「ちばてつやと手塚治虫なら別だ」とOKを出したそうです。
曰く、「あの二人は、独自の世界を持っているから」と。
ところが、第一作の原稿を渡されたちばてつやは、一コマも、それを描かなかったとかで、梶原が激怒!した・・・ということもあったとか。
その後、ちばの人間描写と梶原の構想力とが相乗効果を呼び始め、作品はヒットを通り越して社会現象とまでなったわけで、特に、主人公・矢吹丈のライバル・力石徹が死んだときは、出版社の電話という電話が鳴り続け、あげくは、力石の葬式まで執り行われたというのは有名な話ですよね。

で、以前、NHKのBSで「BSアニメ夜話スペシャル とことん!あしたのジョー」という番組を放送していましたが、ご覧になられましたでしょうか?
昭和45年放送のアニメの「あしたのジョー」の特集番組です。
番組の中で、色々語られていることを聞いていると、多々、思うことがありましたね。
作品自体は、確かに、今のアニメと比べれば技術的には見劣りするかもしれませんが、逆に、あの制約の中で、よくぞ、あれほどのものを作ったな・・・と思いますよ。
現代の世界に誇る日本のアニメーションに至る過程・・・をみるような気がします。
(今のアニメは、確かに、「ゴトン」と落ちたら「ゴトン」と落ちた質感がありますからね。)

明日に続きます。
                             平太独白

by heitaroh | 2007-06-26 09:40 | 文学芸術 | Trackback(1) | Comments(0)
Tracked from 墓の中からコンニチワ at 2007-06-27 10:45
タイトル : 遅まきながら
遅まきながら、本当に遅まきながら昨晩「硫黄島からの手紙」を見た。 TSUTAYAのレンタルで、昨晩は先ず日本語版を見たのだが音声がヒドイ。劣化していてまるで聞こえない部分が少なくない。 それでもなんとかストーリーは追えた。 戦後、復員兵だったいろいろな先生たちに散々聞かされた話を、こうして劇映画の形式を通して見ると改めて事の重みを感ずる。 大日本帝国軍部の愚かさだ。 彼我の海軍力、空軍力の比較しようもない違いを知っている海軍、アメリカには500万台の自動車が走っているという事実を知ってい...... more
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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