人気ブログランキング | 話題のタグを見る


日本の最大の問題点は行立未分離に在りと見つけたり!
暇に任せて、以前からの私見をまとめてみました。
見識高い貴兄の御批評をお待ち申し上げております。

-------------------------------------
今の日本の最大の問題点は、ひとえに「行立未分離」にあると思います。

一般に三権分立と言われていますが、その実態は議院内閣制による行政と立法との未分離に有り、本来、立法を司るはずの国会議員が、地元への利益誘導(自分の再選のために)をはかるために行政に走ってしまう。
(また、地元も利益を持ってきてくれる人で有れば、立法能力あるなしに関わらず当選させてしまう。)
それでは誰が立法を担当するかというと、本来行政の一機関にすぎないはずの官僚がこれを担当する。

これにより、まず第一に行政と立法がそれぞれにお互いをチェックする、チェック機能がはたらかないことになり、もし、これがきちんと機能していたならば、昨今の特殊法人の問題や、住専問題、厚生省の薬害事件などの諸問題などは、これだけで相当防げたのではないでしょうか?
(極論すれば封建制民主制の違いは、そのチェック機能がちゃんと機能しているかどうかが全てだと。)
これはつきつめれば、法律を実行する者が自分たちに運用しやすい法律をつくっているという(まさしく封建制)ことであり、だから、官僚の逮捕者はあまり出ない・・・ということにも繋がるのかもしれません。

次に行政のトップである総理大臣選挙区があるということがそもそもおかしいと思います。
これでは総理になったら何をするか?少なくとも再選ということを考えたら、地元への利益誘導をするなと言う方が無理なのではないでしょうか?
田中角栄という総理大臣がいましたが、あのひとは新潟県の一部の人が選んだ総理大臣であり、それを考えれば、現在の日本では直接選挙制の方が無難ではないでしょうか?
(直接選挙制も、それはそれで、いろいろと問題点はあるでしょうが・・・。)
さらに、直接選挙で選ばれた総理大臣は、任期さえはっきりしておけば、その権限をもっと与えていいと思います。

又、国会議員も全国区であるべきで、かつて全国区は残酷区だといって、比例代表制に改められた経緯がありますが、アメリカ国会議員たちは、日本の国土と変わらない選挙区を飛び回っていることを考えれば、その程度の体力しかない人は、そもそもが、国会議員に立候補するべきではないと思います。
もっとも大選挙区制になるということは、政教分離にもっとシビアになり、あらゆる圧力団体排除することが大前提ではありますが。

国政に選挙区をなくせば、「外交は票にならない」などという、極端な外交軽視(戦前の帝国主義からのいきすぎた反動だと思いますが)という、見過ごされがちだった国政の重要な歯車もまわりだすのではないでしょうか。
そもそも、この選挙区への利益誘導による勢力拡大という手法は、原 敬政友会総裁時代に作り上げた手法であり、この問題点ゆえに原は悪玉扱いされ暗殺されたのに、いまもってこれが通用していること自体、ある意味では異常かもしれません。
また、日本の場合、まだ封建制の名残で、地方に行けば行くほどその地域の排他性、あるいは地域の利権やボスが出てくる。
これにより、自由な人や物資の移動を妨げ、逆にその地域の発展を阻害する傾向があると思います。
これには、道州制を導入し、行政体の単位の大型化を目指す必要があり、これなくして地方に自治の大権を与えるのは、子供に大人の財布を預けるようなもので、非常に危険だと思います。
-------------------------------------

以上、ざーっと、かいつまんでの愚説でした。

                               平太独白

by heitaroh | 2005-06-11 08:50 | 政治 | Trackback | Comments(2)
Commented by D-KID at 2007-06-04 23:05 x
似たような見識を以前ビートたけし氏が語っていました。
『国会議員の選挙区制を廃止して、全国区にすべき。そうすれば地元利益誘導の政治を減少させられるし、本当に国家の為の策を考えるようになる』というものですが、これにはなるほど同感させられました。

では道路建設など大きい事業はどうするか?個人的意見ですが、都道府県ないしは市町村の地方自治体議員の権限を拡大して、今まで『地元の先生に陳情』していた行為を直に省庁へ上げるような流れにしてはいかがでしょうか。

ただ、結局は何かしら懐に入れちゃう先生方はいらっしゃる訳で、癒着は改善されないのかなぁとも思う次第で…


拙い意見ですが、いかがでしょうか?
Commented by heitaroh at 2007-06-05 11:28
<D-KID さん

そうですか。
たけしがそんなことを言ってたんですね。
知りませんでした。

ただ、全国区にするからには、政教分離をもっと、厳格に実施するとかしないと、どこやらの利権団体に押されたような政党に有利になってしまいます。

道路建設などの事業に関しては、それよりも、道州制を導入して、州にもっと、権限を移すべきだと思います。
もっとも、いずれも、泥棒が自分たちを捕まえる法律を作るようなものですから、現実には、かなり、難しいと思います。
となれば、方法はただひとつ・・・。
GHQさまに、もう一度、来て頂いて、今度はよく考えてやってもらう・・・と(笑)。
<< 最後の将軍、德川慶喜と女たちに... 黒澤明の最高傑作「七人の侍」 続編 >>


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
ライフログ
最新のコメント
sakanoueno-k..
by heitaroh at 19:20
おっしゃる通りですね。 ..
by sakanoueno-kumo at 14:59
> sakanoueno..
by heitaroh at 18:01
堀で防御を固めたような大..
by sakanoueno-kumo at 15:36
> sakanoueno..
by heitaroh at 11:34
> sakanoueno..
by heitaroh at 11:24
おっ! ここ行かれたん..
by sakanoueno-kumo at 22:00
なるほど。 そこまでは..
by sakanoueno-kumo at 21:49
> sakanoueno..
by heitaroh at 18:13
おっしゃるとおり、悪人と..
by sakanoueno-kumo at 13:53
> sakanoueno..
by heitaroh at 11:42
案外、美魔女妻に叱られて..
by sakanoueno-kumo at 21:20
> sakanoueno..
by heitaroh at 19:43
だけど、黒木華ちゃんって..
by sakanoueno-kumo at 10:59
> sakanoueno..
by heitaroh at 18:21
検索
タグ
(67)
(56)
(55)
(53)
(51)
(46)
(43)
(42)
(42)
(36)
(33)
(32)
(31)
(31)
(30)
(28)
(27)
(27)
(26)
(26)
(25)
(24)
(24)
(24)
(24)
(23)
(22)
(21)
(21)
(21)
(21)
(20)
(20)
(19)
(19)
(18)
(18)
(17)
(17)
(17)
(17)
(16)
(16)
(15)
(15)
(15)
(14)
(14)
(14)
(14)
(14)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(12)
(12)
(12)
(12)
(12)
(11)
(11)
(11)
(11)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(9)
(9)
(9)
(9)
(9)
カテゴリ
以前の記事
2024年 10月
2024年 09月
2024年 08月
2024年 07月
2024年 06月
2024年 05月
2024年 04月
2024年 03月
2024年 02月
2024年 01月
2023年 12月
2023年 11月
2023年 10月
2023年 09月
2023年 08月
2023年 07月
2023年 06月
2023年 05月
2023年 04月
2023年 03月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
最新のトラックバック
フォロー中のブログ
ブログパーツ
  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧