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背割り
親愛なるアッティクスへ

以前、とあるセミナーに行ったときのこと。
村上春樹と書いてあるかと思ったら、上村春樹でした(笑)。
ご存じかと思いますが(私は知りませんでした。)モントリオールオリンピックの無差別級優勝者だそうです。

背割り_e0027240_19421720.jpgかなり面白かったですよ。
「柔道で金メダルなんか取る人は子供の頃から運動神経抜群で精神力が強くて・・・なんて思ってるんじゃないですか?そんなやついたら、柔道なんかやらずにプロ野球選手になってますよ!」って言ってましたが、まあ、確かに(笑)。
その人自身、中学の時から運動なんて苦手で、100mを20秒で走ったとかで、未だにワースト記録を持っておられるそうです。
それから、「柔道は金で当たり前」、それでいながら、ヤワラちゃん始め、本命が何大会か連続で、皆、負けていると。
それほどのプレッシャーだということでしたが、私はそれを聞いているうちに別のある感慨が浮かんできました。

大工の世界では、銘木を仕入れてきたら、真っ先に、4面のうち一番悪い面を犠牲にして、上から下まで、丸鋸で一直線に切れ目を入れてしまうんです。
それを背割りと言います。
木は湿度によって収縮しますから、それを入れておかないと、木は収縮に耐えられず、あらぬところにひび割れが入ってしまうことになります。
背割りを入れることによって、一番抵抗が少ない部分で収縮しますので、他の面にひび割れが入らなくて済むのです。

私の知り合いで、両親は優しく、娘たちも皆、才色兼備、美人で一流大学を卒業・・・という、ケチの付けようのない家庭がありましたが、あることを境に、突然に家庭崩壊になってしまった・・・という方がいらっしゃいます。
要は、金メダルでも家庭でもこれではないかと。
うちの場合は、私と父との確執がありました。
それが我が家の背割りだったのかもしれません・・・。
(ちなみに、当家では次の世代の背割りも用意されつつあるようです(笑)。)
何の根拠もある話ではないのですが、なぜかふと、そう思いました。

で、柔道の金メダルも同じではないでしょうか?
氏曰く、本命中の本命万全の状態のときほど勝てない。
ヤワラちゃんも篠原井上康生も、皆、絶頂期で怪我もしてない・・・、だから、絶対に取れるもんだと思っていたと。
愚考致しますに、そんな状態の時というのは、余裕がありすぎるから気持ちを維持し続けるのが難しいのだと思います。
「この一球に賭けるしかない」と思うのと、「どの球で打ち取ろうかな・・・」と思うようなものでは。
私は常々、山下泰裕選手が、ロサンゼルスオリンピック金メダルを穫れたのは、怪我したからではないかと思ってました。
大本命の実力があったところに、大けがという背割りがあったから、よけいな余裕がなくなったから勝てたと・・・。
まあ、上村先生の話では相当、運も味方したみたいですけどね。
                              平太独白
by heitaroh | 2007-04-28 17:30 | 思想哲学 | Trackback | Comments(8)
Commented by D-KID at 2007-04-29 08:05
今季のホークスは『戦力からしてブッちぎりの首位独走』と本命視されていましたが、いざ開幕から1ヶ月経過した本日4/29での順位を見るとゲーム差無しの2位。
しかしながら、遊撃手・川﨑の骨折負傷や投手の大黒柱・斉藤和の右肩疲労蓄積?の離脱、主力選手も今ひとつ好調ならずでどちらかと言えば戦力的には厳しい状況。そんな中で昨日までは6連勝とチームの流れは上向きになってきているようですね。

実際王監督からも『開幕前の考えを改めて、大事に勝っていく』とコメントが出たようにどこかしら慢心がチーム内にあったのかもしれませんね。
今回の“背割り”というお話に照らしても、以前『’03シーズンに小久保が離脱した時の危機感があって日本一を奪うことが出来たのかも』と申しましたが、ひょっとしたらそういうテンションがホークスにも生まれてきたのかな?、と松中の決勝2ランを見て思った次第(^^;
いや~、あのホームランはシビレた!!
Commented by ハッシー@うり坊のひとりごと at 2007-04-30 05:43
おはようございます!

日記のタイトルとは関係ありませんが、
先般は「楽園」とたる貴先輩の新書を
いただき、誠に光栄でございます。

では、

PS:有意義なGWをお過ごし下さい。

ほな、
Commented by へいたらう at 2007-04-30 10:10
< D-KIDさん

斎藤は、何か、開幕前にそんな気がしたんですよ。
小久保が居るから、開幕するのが楽しみで仕方がない・・・なんていってましたから。
好事魔多し・・・ってやつですね。

昨日現在、一応、単独首位には立ったようですが、言われているほど盤石ではないという点は、以前、述べたとおりです。
特に、夏場が問題でしょうね。
Commented by へいたらう at 2007-04-30 10:12
< ハッシー@うり坊のひとりごと さん

お久しぶりです。
つまらないものですが、まあ、気楽に読めると思いますので、空いた時間の暇つぶしにでもどうぞ(笑)。

ちなみに、GWは例年、ヒマです。
Commented by D-KID at 2007-04-30 11:07
僕もGWは特に予定がありません(^^;
長崎の実家に居た頃は、たいていじぃちゃんの茶畑で茶摘みでしたねぇ。

>特に、夏場が問題でしょうね
監督自身も『ブッちぎり首位』から考えを改めたようで、昨日の試合後コメントもそういう風に仰っていたようですね。
Commented by へいたらう at 2007-05-01 12:26
< D-KID さん

>僕もGWは特に予定がありません(^^;

でも、ずっと地元にいる私と違い、せっかく、新潟に来たんだから、この際、色々、行ってみたら如何ですか?
私なら、しばらくは、退屈しないと思いますけどね(笑)。

王監督は、本気で開幕前は、『ブッちぎり首位』を思い描いていたのなら、監督としては、少し問題でしょうね。
Commented by D-KID at 2007-05-01 22:31
でわご忠告に従い、後半4連休で会津鶴ヶ城か山形の山寺にでもくりだそうかと思います(^^)
Commented by heitaroh at 2007-05-02 10:42
<D-KID さん

それって、新潟じゃないじゃないですか(笑)。
私も、今年の10月頃には新潟に行かなくてはならないんですが、確かに、新潟って広い割にはあまり、何もないんですよね・・・。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱「財閥」の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

令和7年 19世紀ロンドンと東京。「描きたかったのは猟奇ではない。悲惨である」。「女王陛下の十手持ち」出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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