歌の文句に想いを馳せる♪ その4 藤沢武夫と「春夏秋冬」
親愛なるアッティクスへ

先日の平太郎独白録 「歌の文句に想いを馳せる♪ その3 渡辺崋山と春夏秋冬」の続きですが、以前、よく、同僚などに自分の秘密を話したところ、そいつがしゃべりまくっていたことが何度かありました。
私が、「あれほど、言うなと言っただろうが!」と責めると、彼らの言い分は、大体、共通して、「良い話なんだから言って何が悪い」と言うもので、中には、「羨ましいから言ってる」とか、「アナタの為に言ってあげてる」・・・などという物もありましたが、でも、良い話か悪い話かではなく、相手には相手の「言ってもらっては困る事情」があるかもしれないわけですし、何より、本人が言われるのを望んでないんですよね。

この点では、我が敬愛する元本田技研工業副社長藤沢武夫さんの言葉に、「その人と、友人になろうと思えば、どんなことでも、言わないと約束したことは言わない」というのがあります。
藤沢武夫という人は、などでも、たびたび、触れておりますように、技術の本田営業の藤沢と呼ばれたほどに、本田宗一郎氏との分担経営で、今日のホンダを築き上げた方ですが、一方で、この二人は、現役時代は、決して、今日言われるような仲良しコンビではなく、それどころか、長年、ろくに口もきかないような関係だったといいます。
(参照:平太郎独白録 「敬愛する企業人・藤沢武夫翁に学ぶ『水魚の交わり』のありかた。」

実際、当時の財界マスコミは、「いずれ藤沢がホンダを乗っ取る!本田は丸裸にされて放り出される」と言い続けたとも言います。
ところが、終わってみれば、藤沢氏は社長になることもなく、副社長のままで、本田社長と同時の「見事に息があった」引退劇となったわけで・・・。
で、それを言われると、いつも二人は、「最初の頃にまとめて全部話しちまったから、もう、話すことはない」と言っておられたそうですが、それでも普通は、密接な関係を保っていたとしても、「あの頃は奴も、ああ言ったが・・・」などという意識が芽生えて来るものでしょうが、この二人に限っては、それが、まったくなかった。
それは、「乗っ取るなら乗っ取るでいいよ。おいらは、好きな技術のことが出来ればいいんだ」という本田さんの想いと、「放り出されるなら放り出されるで、別に、独立しても食っていけるからいいよ」という藤沢さんの覚悟・・・などもあったでしょうが、やはり、一番、大きな要素であったのは、定期的に互いが変質していないかチェックをし、それが確認出来たことだろうと思います。

そして、その一つが、互いに、「言ってくれるな」と言ったことを、たとえ、相手の為になることであっても言わなかったということがあったのではないでしょうか。
前回とは違う、「小さな親切、大きなお世話」の話でした(笑)。
                            平太独白
by heitaroh | 2007-02-15 08:27 | 思想哲学 | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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