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ノブリス・オブリージュ中編 新たな階層・二世議員。
親愛なるアッティクスへ

ノブリス・オブリージュ中編 新たな階層・二世議員。_e0027240_13242643.jpg先日、帰宅途中、川の上に、大きく、満天の月が煌々と輝いるのが目に入りました。
で、これはいい・・・と思い、パチリとやったのですが、撮れた物を見てみると、「え?月はどこ?」>状態・・・。
人間の目は、印象に残った部分を強調して見るとは言いますが・・・。

で、昨日の続きです。
安倍晋三氏が岸信介元総理の孫、安倍晋太郞元外相の息子であるのに対し、麻生太郎氏は筑豊三名家の(麻生家、貝島家、安川家)の出で、吉田茂の孫、大久保利通の孫の孫・・・。
(ちなみに、余談ですが、私は明治以降の日本の指導者の中で、ランキングを付けろといわれれば、1に大久保利通、2に吉田茂だと思っています。もっとも、麻生さん自体、少し、偉大なお祖父ちゃんを意識しすぎのようにも思えますが・・・。)

で、昨今、二世議員隆盛ということで、二世議員を悪く言う声も聞かれます。
確かに、世襲というものが、まかり通るということは民主主義の根幹を揺るがしかねない憂慮すべきことなのかもしれません。
もっとも、どうしても、そういう形になってしまう辺りが、極めて、日本人的だなと思いますが・・・。
しかし、私はこれはこれでそんなに悪いことではない・・・とも思っています。

その根拠ですが、以前、平太郎独白録 : 衰退のスパイラルに入ったアメリカで触れたことですが、大英帝国には古代ローマ以来の「ノブリス・オブリージュ」、すなわち、「高貴なる者の義務」という言葉があるそうですね。
つまり、貴族という、普段、偉そうにしている奴は、その分、祖国に危機が迫ったときは率先して戦わなければならない・・・と、ただ、偉そうにしているだけじゃダメなのよ・・・と。

彼ら貴族は、生まれながらに特権階級であると同時に、国家に対して、「オーナー意識」を持ち、「サラリーマン」である総理大臣や国会議員、官僚のやることを、大所高所からチェックする役割を果たしていたと。
この辺は、以前から、平太郎独白録 「オーナー企業は是か非か!」の中で申し上げておりますところですが、確かに、彼ら貴族というものの存在理由としては、こういう一面もあったでしょう。
それが、大英帝国華やかなりし時代、その労働者たちからも、「とりあえず、今はあの連中にやらせておいたほうがいいんだ。」などという発言が出てくる素地になったのではないかと思います。

が、同時に、この考え方は、第一次大戦で近代大量殺戮兵器が登場すると、そういう国家の中枢を担う人たちが、根こそぎ戦死してしまうと言うことになってしまい、それが、イギリスの凋落の一因となったと記憶しております。
まあ、一概に、今も、これを盲信するわけにはいかないでしょうが、この考え方自体は、今のアメリカにも引き継がれており、歴代のアメリカ大統領は、クリントン氏以前は、皆、多かれ少なかれ戦争の英雄でもありますよね。

で、またまた、明日へ続くのココロだ~。
                             平太独白
by heitaroh | 2006-09-06 08:20 | 政治 | Trackback(1) | Comments(2)
Tracked from イタリア伊人列伝 at 2006-09-07 00:25
タイトル : 「決心」「「熱心」「不動心」
倉敷の大原美術館、昭和5年オープンした日本で初めての西洋美術の殿堂。 地方の一実業家、大原孫三郎の手で作られ苦しい時期もその手で維持されたあと、自力で収蔵品をさらに充実しながら運営されている。 大原孫三郎。地方の一紡績会社倉敷紡績を日本で指折りの大会社に育て、倉敷絹織(クラレ)を設立、これも国産技術で大会社に。中国銀行初代頭取、中国電力の創立にも関わる。 大原家跡継ぎの孫三郎18才、ようやく上京許され東京専門学校に入る。しかし周囲は、お坊ちゃんにたかるワルばかり、遊蕩などで半年で作った借金が1万5...... more
Commented by のり坊 at 2006-09-07 00:23 x
政治はくらいもので、経済人、これも経済観念乏しく、縁があまり(笑)
明治の男ということで、倉敷の大原美術館を残してくれた大原孫三郎さんを追いかけていたら、
「ノブリス・オブリージュ」というのは、こういうことなのかと。
一代めは才覚と馬力でのし上がって、これはシャニムの開拓型。
ただ、社会還元、文化興隆までは、いきませんね...余裕がないのだろうね...
さて、二代目だ、これは育て方も大事、本人の能力も、ココが勝負!
つぶすか、品位を高めて賞賛を集めるまでにいけるか。

そうだ、大きい人物がでるには、最低二代かかるのかと...
秀吉くんは、初代だったか...やっぱりねえ
Commented by へいたらう at 2006-09-07 09:12 x
>のり坊さん

大原美術館は、行ったことはありませんが、先日、テレビでやってたのを見たばかりです。
よくぞ、あの時代にあそこまでの名画を・・・と思いますが、同時に、目が西洋絵画にばかり向いているな・・・と。
国内絵画の保護収拾に向かわない辺りがいかにも日本人的だなと。

ああいう、文化事業というのは二代目よりも創業者の方がやりそうな気がします。
成金って、そんなもんじゃないかと。
東急の五島美術館なんか、そうなんじゃないですか?
五島昇さんより、創業者の慶太さんが集められたものばかりなのでは?
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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