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黒田如水に学ぶ原則線に遊びがない私は宇宙の敵なのだ!
「自分の理想と目的持って

  強く生きてるそのはずなのに

 宇宙の敵だと言われると

   身震いするほど腹が立つ」


この歌、私が子供の頃に大好きだったスペクトルマンの中に出てくる敵役、「宇宙猿人ゴリ」のテーマ、「宇宙猿人ゴリなのだ」(雨宮雄児作詞・宮内国郎作曲) の終わりの方の一節なんですよ。
参照記事:平太郎独白録 「ウルトラマン40周年に見る敵の弱き所から狙うのが戦争。」

で、このあとに、「私は~科学者ぁ~ 宇宙猿人ゴリなのだ♪」と続くんですが、何だか、最近、とても、他人事とは思えないんですよ・・・。
気が付いたら、いつも口ずさんでいます。
そう言えば・・・、この点は、うちの父は技術屋でしたから、下請け業者などに対しては、その辺は理解がありましたねー・・・。
私が、「何で、こんな金払わないといけないんですか!元々、向こうのミスじゃないですか!」と言っても、普段は口うるさい人が、「まあいい。払っておいてやれ。」なんて言ってましたから・・・。
私は、少し原則線を厳しく引きすぎるんでしょうか・・・。

その意味で、これまた、少し思い出した話があります。
豊臣秀吉の懐刀で名参謀と呼ばれていた人に黒田如水という人がいます。
あるいは、ドラマや講談などでの黒田官兵衛の名でご存じの方も多いかもしれませんが、この人は、秀吉の天下獲りに大きな功績があった人でありながら、同時に、秀吉とは徹底的に反りが合わなかった人物でもあります。
為に、それほどの功績がありながらも、逆に秀吉にその才を警戒されて、生涯、冷遇され続けたとか・・・。

それを如実に物語る話として、真偽の程はわかりませんが、あるとき、秀吉が石田三成ら側近を集めた内輪の席で、「俺が死んだら、誰が天下を獲ると思う?」と問うたところ、皆、徳川家康、蒲生氏郷、伊達政宗らの名前を挙げる中、秀吉だけは、黒田如水の名をあげたそうです。
これに対し、皆が、口々に、「まさか・・・。あんな、小さな大名が・・・。」と言い募ったとき、秀吉は急に真顔になって、「おまえたちは、あの男の恐ろしさが何もわかってはおらぬな。」と言ったといいます。
そして、秀吉亡き後、実際にこの言葉を裏付けるかのような事態が起こります。

家康と三成の抗争、いわゆる、関ヶ原の戦いが勃発したとき、九州は豊前国(大分県)の小領主だった黒田家の隠居、如水は、即座に行動を起こします。
まず、注目すべきは、この混沌とした段階で、「どちらにしても勝つのは家康」という判断をもち、それを踏み外すことはなかったことです。
その判断の下、まず、当主である息子、長政は、黒田軍の主力を率いて、東軍に参戦。
(その功績により、戦後、筑前国50万石を与えられます。これが、いわゆる、筑前福岡藩です。)
さらに、如水という人物の「秀吉が畏れた」真価が発揮されるのはここからで、如水は息子を東軍として送り出した後、東西両軍が激突する間隙を縫っての天下獲りを狙います。
九州の西軍勢力の多くは、こちらも黒田家同様、主力は殆どが関ヶ原に行ってるわけで、如水は好機とばかり、九州の西軍勢力を片っ端から撃破、瞬く間に九州を平らげてしまう勢いであったその矢先・・・、期待虚しく、関ヶ原の戦いは、わずか一日で決着が付いてしまい、千載一遇の好機は去り、これを見届けた如水はあっさりと撤兵し、また、元の隠居に戻ったとか。

一見すると、うまいことだらけのように見えるこの話ですが、実はそれほど楽な話ではありませんで、まず、肝心の黒田軍の主力は息子が率いて東上しているわけですから、如水の手許にある兵力は皆無に等しい・・・。
どうするか?
何と、如水は、兵士を金で買ったのです。
それまで、節約して、蓄えておいた金を城の大広間に出し、募兵したところ、召しに応じて失業兵士たちが続々と集まってきたとか・・・。

果たして、本当に天下獲りまで狙っていたのかは疑問ですが、私がここで述べたいのは、このときのエピソードです。
数百の浪人が、姓名、素性を名乗る中、如水はそれらに対し、一々、言葉を掛け、無造作に金銀を一掴みずつ与えたと言います。
ところが、その中に、一度もらったのに、また列の後ろに回って、もう一度、貰いにくる者がいたことから、それを家臣がめざとく見つけ、「この者は二重取りです。」と密かに如水に耳打ちしたところ、加水はただ頷いただけで素知らぬ顔で再び金銀を与えたとか・・・。
皆が去った後で、如水は家臣に対し、「あの者たちはこの度の合戦に当たり、みな命がけで働くために駆けつけた者だ。さもしい私欲だけで軍資金の二重取りするとは思えぬ。永の浪々で貧乏し、刀槍、鎧兜も手放したため、それを求める資金が要るので恥を忍んで二重取りしたのだろう。一概にずるい奴と解したのでは武人に対し失礼であろうぞ。」と言ったとか・・・。

まあ、如水にしてみれば、大事の前の小事ですから、こういうときは、気前よく、大盤振舞するのが決まり・・・とは言え、承知の上でだまされる如水の心あればこそ人は働く・・・。
この辺が、如水公や私の父のような、現場の者の気持ちがわかる技術屋特有の懐の深さなのかもしれません。
私なら、おそらく、「一人にそれを許せば、俺も俺も・・・となって収拾がつかなくなるから絶対にダメです!」と言って、システマチックに線を引き、厳格に対処したことでしょう・・・。
私は、どうやら、所詮、ここまでの器ということなのでしょうね・・・。
                         平太独白

by heitaroh | 2006-06-13 08:15 | 歴史 | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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