いよいよ、佳境の今年の大河ドラマ「青天を衝け」、私は割と面白かったですね。ただ、明治になってからが、渋沢栄一の活躍時期なのに、ここにきて、かなり駆け足になっているような。
昨年の「麒麟が来る」がコロナで今年にずれ込み、オリンピックでも空けさせられたという事情はあったにせよ、もう少し、前半を絞っても良かったような。
(↑渋沢栄一墓所。大河ドラマになったからって、ずっとこうやって献花していたのでしょうか?「みずほ銀行もこんな所に神経使ってないで、ATM何とかしろ!」と言われそうな。ちょっと、違和感ありましたね。)
さておき、大河は制約が多い主役より、脇役が光るのですが、今年は草彅剛くんの徳川慶喜が秀逸でしたね。
あまり、イメージには合わなかったのですが、さすがの、腕前を見せつけられたような。
特に、天璋院篤姫から罵倒されるシーンでは、結構、我が身に置き換えた人もいたのではないかと。
(↑徳川慶喜墓所。この人は、いろいろな評価があることは承知してますが、私はオスマントルコのメフメトのように、国より自王朝を優先するのが当たり前の王族の世界にあって、たとえ、結果論であるにせよ、彼だけが国民を道連れにしようとしなかったことは評価すべきだと思いますよ。)
さておき、今年の大河ドラマはもう何回もないでしょうが、栄一の嫡男、渋沢篤二、そして、後嗣となる嫡孫の渋沢敬三も出るんですね。
まあ、一瞬でしょうが、もし、栄一最晩年に生まれた敬三の長男の雅英氏も出れば、大河ドラマ始まって以来のまだ、存命中の人物の登場ということになるのでは?
(存命中の人物が出たとすれば、思い当たるのは、マダム貞奴の春の波濤・・・。でも、あれでも、松永安左エ門でさえ物故していたわけで。)
で、実は私は渋沢栄一には特に興味はないのですが、その孫の渋沢敬三という人のファンでして・・・。
(↑賑やかな祖父の墓の隣でひっそりと。この人らしい。私は「人は死ねばアミノ酸になる」と思っておりますので、今まで、墓なんか行っても、まったく手を合わせたこともないのですが、この人の墓だけは、手を合わせて頭を垂れてきました。)
なので、その絡みと、三菱の岩崎弥之助を書いた関係で、栄一については、少し詳しいんですよ。
まず、父、篤二については、敬三が出した父の写真集だったかに、「アツジ」となっていたので、以来、講演の時などはわざわざルビを振って、アツジと呼んでいたのですが、今回の大河ドラマでは「トクジ」になってますよね。
いや、私もおかしいとは思ったんですよ。
あれは、栄一が「篤」と「敬」が好きな字だったから、それをつけたわけで、ケイゾウなのにそこだけ、わざわざ、アツジにするか?と思ったんですよ。
でも、息子が親父の名前を間違えんだろうし・・・と。
ちなみに、普通は兄弟で横に一、二、三ですが、ここは、祖父、父、孫と、縦に一、二、三になっており。
ただ、栄一も何を思ったか、突然、四男に敬三郎と付けたのですが、夭折していしまい、その後、生まれた初孫に敬三と付けたわけで、今なら、縁起でもない!と言われそうな・・・。
で、後年、敬三が墓参りに行ったら、「郎」の字が長い歳月で消えてしまい、「渋沢敬三之墓」になっていたと(笑)。
平太独白