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世界同時多発バブルを危惧しつつの勝尾城筑紫氏館散策
以前、人類史上初の「世界同時多発バブル」が来る・・・と申し上げましたが、日本ではまだ、第六波が・・・とか言われているのに、世界ではもう、コロナ後に向けての既定路線が出来つつあるようですね。
まあ、限られた資源を世界中で一斉に使い始めれば、インフレになるのはわかっている話で・・・。
それにしても、ガソリンの値段、上がってますねえ。
石炭がダメ、原子力もダメ・・・となると、自然エネルギーで充足させるにはまだまだ時間がかかるでしょうから、そうなると、どうしても、石油や天然ガスに殺到することになるのでしょう。
でも、そうなると、世界、特に、米中がなりふり構わず資源確保に動く中、独りロシアのみは潤うんじゃないですか。
元々、石油に依存していた国ですから、その意味では老いたプーチンには神風が吹いたのかも。

世界同時多発バブルを危惧しつつの勝尾城筑紫氏館散策_e0027240_18043625.jpg
さて、先日、あまりに天気が良かったもので、佐賀県鳥栖市にある勝尾城 筑紫氏遺跡」に行ってきました。
最初、ナビが道を間違えたのか、それとも、裏道を指示したのか、そっちのほうで行ったら、この(↓)状態。

世界同時多発バブルを危惧しつつの勝尾城筑紫氏館散策_e0027240_18103955.jpg
だいたい、古城や古戦場なんかはこういう、「これ、行けるのか?」って所にあることが多いので、驚かないのですが、ここはさすがに・・・。
ふと、傍らを見れば、立ち入り禁止のイエローテープがたぐられて置いてある・・・。
少し考えた後、車を置いて歩いて登ることにしたら、二台ほど軽トラとすれ違ったので、車が離合(たぶん、博多発造語。先日、京都でも見ました。絶賛、東上中!(笑)。)できるか心配になり、戻ったら、しっかり、イエローテープが貼ってありました。
こっちも誰か来るとは思わなかったけど、向こうも誰か入ってくるとは思わなかったんでしょうね。
危ういところでした。
世界同時多発バブルを危惧しつつの勝尾城筑紫氏館散策_e0027240_18173739.jpg
今年は大雨が多かったですからね。
まあ、こうならないほうが不思議ですよ。

世界同時多発バブルを危惧しつつの勝尾城筑紫氏館散策_e0027240_18190193.jpg
で、仕切り直しでようやく、たどり着き、ここ(↑)。
筑紫氏は名の通り、筑紫国の豪族で、戦国時代の史料を読んでいると、よく目にする名前なのですが、如何せん、中小企業。
島津大友、竜造寺などと比べると、まあ、あまり知名度が高いとは言い難く。

世界同時多発バブルを危惧しつつの勝尾城筑紫氏館散策_e0027240_18224222.jpg
筑紫氏は元々、筑前国御笠郡筑紫の領主で、中でも、筑紫広門は、曲折あったものの、結局、大友に味方して、島津の猛攻を受け、自身も囚われの身となり、その姿を見て、人々は、「昔は広門、今は狭門」と嘲笑した・・・という話しか知りませんでした。

最終的には豊臣秀吉の九州平定により、改めて、筑後国上妻郡に18,000石の所領を与えられるも、関ヶ原の戦い息子が西軍についたため、徳川家康によって改易。

晩年は黒田長政加藤清正を頼り、失意のうちに没したものの、その息子が、大坂の陣で戦功を立てたことが、ずいぶん経ってから評価され、ついに、子孫は3,000石の旗本寄合席として復活、存続を果たした・・・と。


世界同時多発バブルを危惧しつつの勝尾城筑紫氏館散策_e0027240_18221494.jpg
その筑紫氏が居城としたのが、勝尾城であり、その麓にあるのが筑紫氏館跡ですね。

拙著「死せる信玄生ける勝頼を奔らす」でも書いたことですが、武田信玄が「人は城、人は石垣」と言って城を持たなかった・・・という話がありますが、あれは誤り。

当時の武将は、平時は麓の居館で政務をとり、有事は背後の城に籠もって戦うというのが一般的でした。

つまり、居館と背後の山城、二つで1セットというわけですね。

ここも然りで、麓に筑紫氏館があり、背後に勝尾城があるのですが、この勝尾城、初めて行ったのですが、ちょっと違和感がありました。

まず、この画像(↓)。

世界同時多発バブルを危惧しつつの勝尾城筑紫氏館散策_e0027240_18215835.jpg
最初、登り始めは傍らに川はあるものの、土は乾いており(おそらく、山自体に水源はなかったのではないでしょうか。)、それがここ(↑)まで登ってくると、この通り、シダ植物が群生し始め、それと同時に、それまで、ワンワンいた蚊がピタリといなくなりました。

それから、山中、至る所にこういう巨石(↓)が残っており、さらに妙なことに杖で土を叩くと、場所によって音が違います。

世界同時多発バブルを危惧しつつの勝尾城筑紫氏館散策_e0027240_18570030.jpg
これって、もしかして、山全体とは言いませんが、下に巨大古墳が眠っているんじゃないですか?

まあ、専門家による調査はしてあるようですから、実際には、下にもっと、こういう巨石が折り重なるようにして埋まっており、音の違いはその間の空洞のせいなのだろうとは思います。

いずれにしても、普通、こういう巨石があれば、大名の居城の石垣に転用されそうなものですが、こんなに残っているということは、ここは対馬藩の飛び地だったのかもしれません。


世界同時多発バブルを危惧しつつの勝尾城筑紫氏館散策_e0027240_19023937.jpg
で、最後にこれ(↑)。

大手門への登城口ですね。

攻め手側は一列縦隊にならざるを得ず、矢弾が尽きない限り、ここを突破するのは困難な気がしますが、逆に、これ一つを見ても、ここで日々の政務をとるのは不便極まりないということがわかると思います。

                     平太独白


by heitaroh | 2021-10-21 19:02 | 地域 | Trackback | Comments(2)
Commented by sakanoueno-kumo at 2021-10-26 19:05
おっしゃるように、筑紫氏のことはよく知らないですね。
なので、ここの史跡も知りませんでした。
あまり詳しく知らないんですよね、九州の歴史。
ローカルという点では、信玄や謙信らと変わらないのでしょうが、なぜか彼らはドラマなどにもよく取り上げられているので、知る機会も多く。
考えてみると、九州の武将を主人公にした大河ドラマってないですもんね。
あっても良さそうなのに。
Commented by heitaroh at 2021-11-02 10:42
> sakanoueno-kumoさん

私も筑紫とか原田とか、名前だけは知ってる・・・という程度で、地元でもほとんど知らないんじゃないですかね。
なので、私もここの史跡知りませんでした(笑)。
彼らは所詮、小豪族。
大友宗麟や立花道雪、島津四兄弟などが出てくると、また違うのかもしれませんが。
今、立花宗茂を大河ドラマにって話があるみたいですよ。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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