オリンピック招致その2 招致で想う都市の景観保護
親愛なるアッティクスへ

東京都が正式にオリンピック候補地に名乗りを上げましたね。
事実上の、我が福岡市と東京都との一騎打ちだとか・・・。
まあ、東京でやってもらっていいんですけどね・・・(笑)。
でも、石原都知事「福岡では警備面で不安がある」発言に対し、山崎福岡市長「東京に治安のことで言われたくない」と言ってたのには思わず笑ってしまいました。
以前、香港に行ったときに、同行していた東京人が、「香港って、勝手に自分たちで行動して大丈夫ですか?治安なんか悪いんですよね?」と言ったら、現地法人で働いている日本人が、「東京の人に治安を言われるなんて・・・」と苦笑していたのを思い出しました(笑)。
(ちなみに、福岡市は日本一、マンションが多いんだとか。関係ないですね。でも、凄く意外でした。だって、どう考えたって、東京や大阪の方がビルが多いんですから・・・。あるいは、東京などの場合、マンションじゃなく、雑居ビルとか、そういう形になってるんでしょうか?詳しい定義までは載ってませんでしたが・・・。)

で、同じく、以前、オリンピックを開催した都市として、スペインバルセロナという都市を覚えておられますでしょうか?
私は、一昨年だったか、ある使節に潜り込んで(?)、このバルセロナに行ったことがあるのですが、その折、バルセロナ市役所の誰だかわかりませんが、偉い人のセミナーを受けたことがあります。
そのとき、ちょっと思ったことがあったのですが、つらつら考えますに、バルセロナ市と我が福岡市は人口も150万140万減少傾向増加傾向ということを考え合わせればほぼ同規模かと。)、共に二千年の歴史を持つ港町です。
また、中世、バルセロナがブルボン朝監視下にあったことも、徳川幕藩体制の中で博多統治者としての福岡藩の監視下にあったこととも共通しているようにも思えました。

ただ、バルセロナ市が喫緊の課題として歴史的景観物の保護というものをあげていたのに対し、我が福岡市は、残念ながら最近の建物ばかりで、歴史的建造物というものは殆どないのが現状です。
これは、湿度地震、台風などの気候的なものもながら、何より、人的な意識レベルの低さがその本質にあったように思えます。
石垣、遺跡、統治施設などの公的な色合いが強い物はまだしも、民間の居住施設などを行政が保護しようなどと言う発想は未だ皆無のようでありますし、あってもバルセロナのように、それを維持していくのではなく、一部材料だけ使い、表面だけ似せるものが大多数のようです。
実際、博多古来の古民家を一旦解体し、コンクリートで躯体を形成した上に、観光用に梁や柱などを表面的にはめ込んでいった物さえあります。

しかし、これは、何も福岡市だけの傾向ではないように思えます。
東京でも伊藤博文旧邸が解体処分されるということで、慌てて歴史的建造物として、山口県購入し、移設したと言う話も聞いたことがあります。
また、記憶に新しいところでは、美智子妃殿下正田邸がありますよね。
詰まるところ、まだまだ、日本人の意識レベルは低いと言うべきなのでしょうが、一方でバルセロナも、建物同士が近接して建ってしまっていることで、迂闊に解体できないそうで、これが、一種の社会問題になっているとか・・・。
解体出来ないから建物を残すしかないということで、それが歴史的建造物の保護を後押ししているという側面もあるようにも思えます。
この点、皮肉と言えば皮肉ですが、その意味では本来、行政というものの意識は、洋の東西を問わず、大差ないのかもしれません・・・。
                                    平太独白
by heitaroh | 2006-03-09 17:44 | 社会全般 | Trackback | Comments(4)
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Commented by mamo@ at 2006-03-09 20:08 x
こんばんわ~。
ふぅーむ・・・確かに東京と福岡でオリンピック誘致がどうとかやってますね・・・。これは偏見かもしれないんですけど俺はやっぱり東京でオリンピックやると思いますよ??
でも正直治安云々、経済的なこととかを相対的に考えると俺は福岡でやってほしいです。
なぜなら、東京は日本の首都ですが東京ばっかり潤ってても地方に潤いがなければしょうがない。もっといえば、オリンピックといういわゆる国際行事をやるだけでもその周辺がなんらかの形で開けることは目に見えてるからです。
だから俺は東京だけじゃなく福岡・・・。(ホントは千葉でやって欲しいぐらいなんですけどね)でやって欲しいなと思います。
Commented by へいたらう at 2006-03-10 00:37 x
> mamo@ さん

そうなんですよ!
まったく、仰るとおり!

以前書いた、平太郎独白録 「日本を私物化している東京。」をご覧頂くとおわかりいただけると思いますが、私も最終的には東京だろうと思います。
福岡ドーム改めヤフージャパンドームでさえも、4万人弱ですよ。
オリンピックとなると、7万人収容のスタジアムを作らないといけないとか。
事実上、無理でしょう。

でも、感情的には東京ばかりが独占するというのも釈然としないものがあります。
名古屋がやる、大阪がやる、広島、仙台がやる・・・というのなら、諸手を挙げて賛成しますけどね・・・(笑)。
Commented by sakanoueno-kumo at 2010-02-11 19:56
歴史的建造物は歴史的価値が生じる前に壊されてきたのでしょうね。
昭和期、急激に成長したことによる「忘れ物」なのでしょう。
Commented by heitaroh at 2010-02-12 11:48
< sakanoueno-kumoさん

いやあ、立派に歴史的価値は生じていたと思いますよ。
アバターでのアンクルサムよろしく、そういう文化的価値などにはまったく理解を示さない人というのはいつの時代にもいるもののようで、思えば、比叡山焼き討ちの時にも歴史的、文化的価値を説く光秀に対し、「あんなもん」と言って燃やしてしまった信長のような人もいたわけですから・・・。
<< To be, or not t... 連綿たる息吹が伝わる遺跡と似て... >>


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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