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豊後岡城に見る今更ながらの令和初武家屋敷維持コース
またやってしまいました。
うっかり、5月分の更新を忘れ、あやうく、6月分も忘れるところでした。
で、今更ながらの令和初の更新です。

先日、天気も良かったので、独りで豊後(大分県)岡城まで行ってきました。

豊後岡城に見る今更ながらの令和初武家屋敷維持コース_e0027240_15354883.jpg
隣県なので、もちろん、噂には聞いていたのですが、想像以上でしたね。
東洋のマチュピチュなんてのをよく言いますけど、むしろ、ここにこそ相応しいのではないかと。
(マチュピチュ、行ったことありませんけどね(笑)。)

豊後岡城に見る今更ながらの令和初武家屋敷維持コース_e0027240_15305497.jpg
ただ、思ったのが、豊臣秀吉時代の文禄3年(1594年)に、中川秀成中川清秀の次男播磨国三木から移封されたことに始まる岡藩ですよね。
(岡城自体は、他の多くの城と同様、それ以前から存在はしていたのでしょうが、岡藩成立後、3年がかりで大規模な修築を施したことでほぼ、現在の形になったと。)

豊後岡城に見る今更ながらの令和初武家屋敷維持コース_e0027240_15340665.jpg
でも、岡藩って、絶対、何十万石もないよなと。
で、帰って調べてみたら、やはり、岡藩の石高は七万石程度・・・。
小藩も小藩、その程度の収入でこの城郭は分不相応もいいところですよ。

豊後岡城に見る今更ながらの令和初武家屋敷維持コース_e0027240_15370381.jpg

今となっては地元の人たちには、自慢の城でしょうが、当時の領民たちにとっては、肉体的、経済的に、地獄の責め苦にも等しい負担だったのではないでしょうか。

さらに、岩盤の台地の上に築かれたため、維持費も嵩んだことが想像され、事実、台風や地震、火事などの被害を多く受け、特に8代久貞の時代には、本丸、西ノ丸、御廟など城の大半を焼く大火に見舞われたと。

こうなると、どうやって、捻出していたんだろうと不思議な気さえします。


豊後岡城に見る今更ながらの令和初武家屋敷維持コース_e0027240_15371755.jpg
石高に表れない現金収入となると、まず、内陸ですから、豊富な木材があったでしょうが、果たして、それだけでいくら賄えたのか・・・。
ただ、岡城については、それほど、苛斂誅求な収奪があったような話は、あまり、聞きませんから、たぶん、私が知らないだけなんだろうと思いますが。

豊後岡城に見る今更ながらの令和初武家屋敷維持コース_e0027240_15390364.jpg
で、岡城と言えば、滝廉太郎「荒城の月」なのでしょうが、アラ還の私でも、子供の頃読んだ楳図かずおか誰かの、海に飛び込んで逃げようとする半魚人に改造された友達に、「そうだ、彼が好きだった荒城の月を聞かせよう」と言って笛を吹いてた印象しかありません(笑)。

豊後岡城に見る今更ながらの令和初武家屋敷維持コース_e0027240_16320076.jpg
ところで、岡城の城下である竹田市では今、古い武家屋敷の維持に頭を抱えているという話を耳にしました。
いつも思うんですが、どうして、旅館にして、上様コース殿様コース家老コース一般武家コースで、彼らが着ていた着物で彼らが食べてた料理を再現し、彼らが寝ていた布団で寝る・・・という、彼らの日常を体験させることを考えないかなあ。
もちろん、あくまで金払って来てもらうわけですから、きつい部分、負担になる部分については、無理して体験させずに説明だけで終わらせればいいわけで。
俺なら、絶対、行ってみたいと思うけどなあ。
                 平太独白・・・でした。

by heitaroh | 2019-06-25 17:18 | 地域 | Trackback | Comments(2)
Commented by sakanoueno-kumo at 2019-07-20 09:41
岡城、一度行きたいんですよねー!
先日、テレビでやっていた行ってみたい城ランキングで1位になっていました。

小藩なのに分不相応の城というのは、関西にもあります。
同じく日本のマチュピチュと呼ばれる奈良県の高取城(ここも、行ってみたい山城ランキングで1位になっていた城です)も、わずか2万5千石の植村家ながらとんでもなくでかい城ですし、明石藩は6万石、尼崎藩は4万石ほどで、いずれも大城を構えていました。
ただ、これらの城は、築城時は別として、途中から譜代大名が入封していますから、幕府からの経済援助があったかもしれませんが。
Commented by heitaroh at 2019-07-20 14:02
> sakanoueno-kumoさん

こちらの方も、高取城に限らず、丹波篠山とか竹田城とか備中松山城とか行きたいんですけどねえ。
なかなか。
徳川幕府は、分不相応な城を築いた藩というのは、優先的に取り潰していたのかもしれませんね。
小藩ですから、謀反なんて出来ないし、ただで立派な城が手に入るわけで。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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