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CM契約にみる毀誉褒貶、その2 伝説の名投手 池永正明。
親愛なるアッティクスへ

昨日の大鵬親方とは違いますが、私には個人的に忘れられないCMがあります。
(ということで、強引ですが、CM繋がりです(笑)。)
プロ野球、西鉄ライオンズの元投手で池永正明という人物がいます。
当時、地元では、「西鉄の池永です。池田パンをどうぞ!」という、モロ、棒読みCMにも出られており(笑)、私などは、おかげで、「池田パン」というあだ名がつけられたほど、当時の博多では知らぬ者はないほどの有名人でした。
しかし、同時に、この名前は、私のような博多昭和40年代に少年時代を過ごした者には、少々、複雑な感慨を持って迎えられる名前でもあります。

池永氏は、昭和40年、「甲子園の優勝投手」という看板を引っ提げて西鉄に入団。
その年、いきなり、20勝を挙げて新人王に輝き、その後も、わずか5年間99勝を挙げ、6年目に入ってすぐに100勝を達成しています。
また、打撃の方でも非凡なものをもっており、当時、パ・リーグでは、指名打者制がなかったことで、「野手は、ただ守ってくれていれば良い」と言ってのけたとか、とにかく、投手としては、肉体、度胸、頭脳・・・、すべてに並はずれた、伝説的な名投手でした
ただ、それほどに優れていた彼が、6年目のシーズン半ばで、「でした」と過去形にしなければならなかった理由・・・。
それこそが、昭和45年(1970年)、当時の球界を揺るがせた、暴力団によるプロ野球選手の八百長(敗退行為)事件、通称、「黒い霧事件」に関与していたとして日本プロ野球機構から永久追放処分にされたことです。

当時、西鉄ライオンズは、かつてほどの強さは無かったとは言え、まだまだ、そこそこの実力は有しておりましたが、このとき、西鉄は、池永氏の他にも主力投手が、ごっそりと永久追放になったことから、一転、リーグのお荷物球団とまで言われるようになり、その結果、平和台球場は閑古鳥が鳴くようになり、ついには、太平洋クラブライオンズ、クラウンライターライオンズを経て、西武鉄道に買収され、現在の西武ライオンズとなって博多を去ることになってしまったわけですから、「池永さえいたら・・・。」という想いは、当時の博多人には、少なからず有った想いだったと思います。

実際、池永という投手は、決して、力だけで押すタイプの投手ではなく、また、肉体的にも素晴らしいバネを持った選手であったことを考え合わせると、あのまま、永久追放にならなければ、あるいは、通算317勝を挙げた鈴木啓示を凌ぐ記録を残したのではないか・・・という想いもあり、それだけに一層、残念でなりません。
その池永氏は、日本プロ野球機構による処分解除に伴い、ようやく35年ぶり復権したことは記憶に新しいことと思いますが、ここで、私が言いたいのは、彼が本当に八百長をしたのかということではなく、また、復権おめでとうと言うことでもありません。
そのとき、彼はまだ、24歳だったということです・・・。

明日へ続く。
                         平太独白
by heitaroh | 2006-01-26 17:40 | スポーツ | Trackback(1) | Comments(2)
Tracked from ゆかいな仲間たち at 2006-01-26 21:20
タイトル : どうなる!?ホ○○○○!!
毎日寒いですね(><)癒し空間へようこそ♪「ゆかいな仲間たち」では猿のアーシャと犬のカミューの日常を面白おかしく描いています♪どうぞごゆっくりご覧下さいませ -----------------------... more
Commented by ジンマーマン at 2006-01-27 00:58 x
外野手なら巧妙にエラーをして試合を負けに導くこともできたでしょうが、池永さんの場合には疑惑の試合は登板すらしてなかったらしいですね。MLBのブラックソックス事件(ホワイトソックスの八百長事件)でも若い投手が非常に似た状況で連座させられています。厳罰主義でしか切り抜けられなかった状況のある種、犠牲でもありますね。池永さんはそういった事柄の全体を噛み締めておいでだったのでしょうね。長い間…。ホリエモンはゲーマーなのでリセットしかないのでしょう。手段でしかないものを目的化してしまったゆえの悲哀があるのかも知れません…。
Commented by へいたらう at 2006-01-27 11:03 x
>ジンマーマンさん

私は池永氏が八百長をやったかどうかは別にして、当時、八百長という物があったことは間違いないと思っております。
相撲の世界でも、星の売り買いがあり、建設業界でも談合という物があるのです。
日本人同士、言葉が通じ、気心が通じるわけですから、そこで、そういうものが醸し出されないとすれば、そちらの方がおかしいでしょう。

実際、当時、永久追放されなかったものの、灰色扱いとなった有名選手はたくさんいましたよね。
それに、当時は芸能界でも何でも、興業には暴力団が絡んでいるのが当たり前でもあったわけで。

その意味では、最近のダイエーホークスのサイン盗み発覚事件など、同種の事件だと思います。

その意味で、地方の球団は、こういった「みんながやっていること」に対して、もの凄く、ガードが甘いと言わざるを得ません。
<< CM契約に見る毀誉褒貶その3 ... CM契約にみる毀誉褒貶、その1... >>


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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