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敬愛する二人の明治の『武夫』と、エディ・タウンゼント的あり方 後編
親愛なるアッティクスへ

先週末よりの続きです。

この本は、大まかに「戦法編」、「策略編」の二つに分けられていたのですが、最初、私は枕元に置いて読んでいたのですが、「戦法編」はなかなか、読み進まず、要した時間(・・・というよりも、歳月)は、2~3年くらい(笑)かかったのですが、それが、そこを読み終えて、「策略編」に移った瞬間、自分でものめり込むのがよくわかるくらいに読み進み、何と、2~3日で読み終えてしまいました。
私にとっては、自分自身本質を鼻先に突きつけられたような一事でしたが、以来、この方の著書は、手当たり次第に買い漁り、今でも、氏の大半の著作は所蔵しております。

敬愛する二人の明治の『武夫』と、エディ・タウンゼント的あり方 後編_e0027240_16335978.jpg

その氏の著述で印象に残ったところを、いちいち、採り上げていると切りがありません、その著作の中から、本回の趣旨にあったところのみをご紹介させて頂きますと・・・。
かつて、第二次大戦中、日中戦争最前線では、見張りに立った兵士がたびたび、失踪するということがあったそうですが、そうなると一応、行方を捜さなければならないわけで、そんなとき、部隊の中に、不思議な人気を持っていた古参兵がいて、彼は、中国軍の中になにがしかのルートを持っているのか、あるいは、中国側の兵士たちにも人気があったのか、中国軍の中に入っていって、その兵士を見つけてくるのだそうです。
ところが、大抵、見つかったときは殺されていることが多く、中には、埋められていたのを掘り返したようなボロボロに腐った遺体もあったとか。
ところが、驚くべきは、その古参兵は、その腐って、異臭を放つ遺体を車の助手席に載せ、まるで、愛おしい我が子を抱きかかえるようにして帰ってくるんだとか。
兵士たちは、誰も、その腐乱した遺体に、進んで触れようとする者はいなかったそうですが、同時に、誰もが、その光景を見て、「あ、俺も死んだら、この人にだけは、こんな風にしてもらえるんだな。」と思ったと言います。

少し違いますが、かつて、エディ・タウンゼントというボクシング名トレーナーがいましたが、この人の言葉で、忘れられないものがあります。
世界チャンピオンになった人の控え室には、僕が居なくても、たくさん、人が来てくれる。でも、負けた方の控え室には誰も来ない。だから、僕は負けた方の控え室に行くんだ。」

よく、「友達が出来ない・・・」と嘆く、人生相談などを耳にしますが、そんな方は、もしや、勝った側の控え室にばかりに足をお運びになっておられる・・・と言うことはないでしょうか?
負けた選手が、もう一度、チャンピオンになることはない・・・という決まりもないんですけどね・・・。
                                 平太独白
by heitaroh | 2006-01-16 07:31 | 思想哲学 | Trackback | Comments(2)
Commented by tokkey_0524zet at 2006-01-15 22:19
 今晩は。最後の七行、寺山修司の「勝者には何もやるな」という言葉を連想しました。エディさんいい事言いますね^^。
Commented by へいたらう at 2006-01-16 15:38 x
>tokkey_0524zetさん

コメント有り難うございました。

私の周囲でも、ブランドが好きな人がいるんですが、そういう人にとっては、ブランドって、物だけじゃないんですね。
人のブランドも好きなんですよ。
やれ、あの人は名士だから・・・とか。
典型的、チャンピオンの控え室にしか行ってない、チャンピオンじゃなくなったら、途端に行かなくなるような人でしょうか。

辟易するのが、こういう人って、こんなに美味しい物を嫌いなやつがいるわけがない・・・って、思いこんでるんですよ。
いくら私が、「私は、そういうのには、興味がありません。」って言っても、「やつも、やせ我慢しているだけで・・・。」と思いこんじゃって。

間違いなく、有栖川宮の結婚式に引っかかるクチでしょう・・・(笑)。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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