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企業アンケートから読み解く「組織」の動脈硬化。
親愛なるアッティクスへ

先日、ある取引先から、「アンケート調査へのご協力のお願い」なるものが送ってきました。
こういうのを書いていて、いつも思うことがあります。
大体、こういう物は、末尾に「ご意見ご感想なりありましたら、どんなことでも結構ですので御願いします。」と書いてあることが多いのですが、私としては、「どんなことでも」と書いてあるので、「最近、担当者がまったく、顔を出さなくなった。」とか、「以前、支店に頼んだ件の回答がまだない。」などと書いて送ることがあるのですが、まず大半が、それを送ったからと言って、担当者から何か連絡が有るかと言えば、まず無いのです・・・。
職責が違うと言ってしまえば、それまでですが、私は、こういったところにも、その企業に組織としての柔軟性があるのかどうかを見て取れるものだと思っています。
いわゆる、大企業病、老朽化、動脈硬化・・・というものです。
もちろん、中には、支店や担当者から電話があり、「・・・だと本社の方から伺いましたので。」というところもあります。
しかし、圧倒的多数でアンケート受付担当は「アンケートだけが受け持ち」、あるいは、「アンケートから傾向を読み解き、TOPの判断の役に立てることが我々の業務であり、個々の案件に関わるのはまた別の話だ。」と思っていることが多いようです。

この点で、思い当たることがあります。
以前、5年ほど前でしょうか、たまたま、参加したことのある経営コンサルタントだったか誰かのセミナーで、その講師が言っていたことなのですが、「私は、日産ともトヨタとも取引があるのだが、トヨタでは、打ち合わせの後、『これは、この部署にも関係があることなので、そちらにも一言、言っておいて下さい。』と言っておくと、100%、そちらの部署に伝わっている。ところが、日産では、同じ事が、まず、100%伝わっていない。」と。

古代中国聖人宰相が町を歩いていて、ケンカがあっていたのに、素知らぬ顔で通り過ぎたのに対し、牛が舌を垂らして喘いでいたら、おもむろに近寄り、これをしげしげと観察したので、従者が「なぜ?」と問うたところ、「ケンカの処理は警察の仕事であり、総理大臣が自らやらねばならない業務ではない。しかし、牛が舌を垂らしていたというのは、疫病が蔓延する前兆かもしれず、そうなると、これに早急に手を打たねばならないから、それは総理大臣たる私の仕事となる。」と答えたなどという話が、彼らの頭にはあるのかもしれません。
それはそれで、確かにその通りでしょう。
しかし、同時に、そこには、大きな勘違いがあります。
多くの場合、アンケート係社長ではないからです。
もし、アンケート係が社長自身であったなら、絶対に何らかの指示を出すはずです。
逆に、それを見て、なんの指示も出さない社長は論外でしょう。
なぜなら、社長は指示するだけで済むからです。

ついでに言えば、それを実行する上での妨げとして、派閥などの存在を持ち出すのは愚の骨頂でしょう。
本来的には、派閥などと言う物が存在すること自体、その組織の、言うならば、コップの中だけの自己満足に過ぎず、それを第一義的に考えるのは、自分たちを中心に世界は廻っている的発想の上に成り立っていることであり、何より、顧客など、社外の者から見れば、まったくのナンセンスなのですから。
平太独白
by heitaroh | 2005-12-19 10:14 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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