福岡県太宰府市にある九州国立博物館です。
何をしに行ったかというと、今、
「日中国交正常化40周年特別展 【中国 王朝の至宝】展」が開催されており、これはやはり、マニアとしては行かないかんやろう・・・と。
特に、
蜀の青銅の仮面は一度見てみたいと思っていたんですよ。
(←右下に写っている物です。)
殷(今では
「商」というそうですね。)に滅ぼされた古代中国の地方文明だと言われていますが、これ一つ見ても、まったく他のどの時代のどの文明とも違う、異質な文化を持っていたことが伺われますよね。
殷の覇権確立が進む途次であったとはいえ、当時の中国大陸には国ごとに種々多様な文明が花開いていたことを雄弁に物語っていると思います。
この蜀はまったく異質な文明を持つ殷に滅ぼされたわけですが、これはある意味、国家間の覇権争いもながら、一面には異質な文明同士の文明標準化への主導権争いだったという見方も出来るのではないでしょうか。
もっとも、そうは言ってもそこは古代のこと、この青銅の仮面も火にかけられ、地中に埋められていたということも聞きましたが、これなどは敗者に対する勝者からの徹底した文明破壊が行われたことの証でしょう。
後に、殷滅亡に際して蜀は次の覇者となる周王朝の陣営に馳せ参じて、強大な殷に立ち向かったと言われていることも、殷への怨みがどれほど激しかったかを裏付けているようにも思えます。
ちなみに、この青銅の仮面ですが、「仮面」と言いながらも、大きさは一抱えあり、見た限り、かなり硬くて重そうな材質に見えました。
これって、焼けるとそんな感じになるんですかね?
それとも、ただの青銅器じゃないとか?
また、裏側の一部に微妙に左右対称になっていない部分があったのはなぜでしょうか?
破壊される時にそうなったという可能性があることはわかるのですが、だとすれば、復元できないほどに硬かったということでしょうか?
・・・などなど、出来れば、触って、抱きしめて、頬ずりもしてみたかったマニアでした(笑)。
平太独白