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再びの自己満足シリーズ 那の名流・鉢の底川 その8
昨日の続きです。

昨日の航空写真でおわかりのように番托井堰のある場所は、現代でも殆ど陸続きのように見えるほど中州に樹木が繁っており、つまりは、そもそもが一帯は土砂が溜まりやすい場所だった・・・ということなのでしょう。

再びの自己満足シリーズ 那の名流・鉢の底川 その8_e0027240_13153627.jpg

昔はダムなどはありませんから、雨が降れば水量が増え、降らなければ減り・・・という状態で、水量が減ってチョロチョロとしか流れていない時ほど、工事もしやすいし、需要もあったということでしょうが、反面、一旦、大雨が降れば堰も流されることになり、さらに、こういう土砂で流れが滞りがちになっている所では水は他に逃げ道を探して支流を作る・・・。
それが、おそらく、ここに堰が気づかれる前の鉢の底川の状態だったのでしょう。
特に、番托に井堰が築かれて、ここより上流の水位が増えると、鉢の底川に水が流れるのは基本的に常態化していったと思われます。

で、ようやく、ここから鉢の底川に入ります。
まず、鉢の底川の源流一帯を現在の地図で見るとこう(↓)なっています。

再びの自己満足シリーズ 那の名流・鉢の底川 その8_e0027240_1354615.jpg

つまり、堰の下流にももう一本、枝分かれした形で那珂川に注いでいるわけですね。

実はこのシリーズを始めるにあたって、話を上流から始めるべきか、下流から遡っていくべきか・・・で結構、迷いました。
無論、私にとって馴染み深いのは下流ですが、現存していない為、そこから話を始めると話が極めてわかりにくいのに対し、上流から始めると話が進めやすい反面、問題となってきたのが、この分流と、川の起点となる源流のすぐ近くで合流している川の存在でした。
つまり、この状態で、ここが鉢の底川の源流だと決めつけて良いのか・・・ということですが、結論を先に言えば、この川は現在でも地名になっている「五十川」でして、一応、別の川と考えて良いと思い至りました。

こちらの方は、後日、このシリーズが完結した後で、また、番外編として別途、話を続けるつもりですので、話を先に進めるとして、こちらの源流も確認して来ましたが、どういうわけかここにも堰があり、同じく、堰を挟んでそれぞれに那珂川に繋がってました(↓)。

再びの自己満足シリーズ 那の名流・鉢の底川 その8_e0027240_1472553.jpg

(どういうわけか、ここも河川工事中でした。)
しかも、地図を見た限りでは下流側のほうが後からむりやり、開通させた観があるのに対し、実際に行ってみると、上流側の方が圧倒的に存在感が薄いんですよ。

再びの自己満足シリーズ 那の名流・鉢の底川 その8_e0027240_1423507.jpg

(↑下流側水路が那珂川に注ぐ部分です。左から、ここまで五十川が合流してきているのがわかります。)
これは私見ですが、おそらく、当初、農業用水や飲料水として使っていたのが、都市化の進展とともに逆に生活排水を流す為の川となったことから、堰の下流に別途、川を掘ってここに排出したのではないかと愚考します。
(事実、前々回載せた昭和の地図には下流側の水路は載っておりません。)

ということで、次回に続く。
                                         平太独白
by heitaroh | 2013-05-23 08:32 | 地域 | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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