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再びの自己満足シリーズ 那の名流・鉢の底川 その5
昨日の続きです。

で、まず、那珂川御笠川の間が一番狭まるこの地域の間に張り巡らされた小川・・・を地図で追っていくと、大元はどうやら、那珂川の、現在、番托井堰と呼ばれる所に端を発し、1本は御笠川へ注ぎ、もう1本はJR鹿児島本線の方向へ流れておりました。
で、その延長線上には我が地元・博多駅前、かつての下人参町地区があるわけで、「あ!これは鉢の底川なんだ!まだ、上流では生きてたんだ」・・・と気づきました。

再びの自己満足シリーズ 那の名流・鉢の底川 その5_e0027240_19295430.jpg
(↑現在、「鉢の底通り」と名付けられているキャナルシティ脇。川は、かつて、この突き当りで再び、那珂川へ注ぎ込んでおりました。同一人物だったわけですね。)

で、今でこそ、生活排水の為のドブ川となっているものの、おそらく、元は農地を潤す灌漑用水、つまり、クリークだったのでしょう。
特に、戦中戦後の食糧難の折りに、食糧増産の為にそれらの水利は最優先で整備されたことが考えられ、それ以前とは大きく形を変えてしまった可能性もあるわけです。
ただ、そうは言っても、掘削される場所にはされるなりの理由があるはずで、一番はまず、「掘りやすい」ということで、次いで、二番目が「どうしてもそこに水を引かねばならない何かがある場合」・・・ということだったでしょうか。
(その上で、もっと余裕があれば、各人の田の傍らへ毛細血管のように引いてくれば良いわけですから。)

再びの自己満足シリーズ 那の名流・鉢の底川 その5_e0027240_1924854.jpgそう考えれば、一番引きやすいのは一度、誰かが掘った溝で、平たく言えば、かつての堀の跡などがあれば、それを利用せずにわざわざ、一から開削するとは考えにくいわけで、従って、クリークだからと言って、すべて黙殺してしまう必要もないと思うんです。
(←往古・鉢の底川に思いを馳せる。)
もっとも、それらをあまり、安易に広げ過ぎると肝心の耕作面積の減少に繋がるばかりか、今度は「洪水」という問題が生じてくるわけで、あまり、無闇な増設も出来なかったでしょう。

再びの自己満足シリーズ 那の名流・鉢の底川 その5_e0027240_1952416.jpgということで、まずは我が家にある、一体の川の流れがわかる、もっとも古い地図を出して来ました。
それがこれ(←)です。

たぶん、昭和40~50年頃の物ではないかと思うのですが、我が家が在する博多駅前の方は、もう、当時は博多駅地区土地区画整理によって下人参町時代とはまったく別物になってましたが、この辺はまだ、当時はそれほど大きく開発が進んでいなかったはずで、ある程度、参考になるはず・・・と思ったんです。
(昔の住宅地図は使い捨ての感覚なんでしょうね。どれほど探しても、年度の記載が一切ありません。)

ということで、次回に続く・・・。
                                         平太独白
by heitaroh | 2013-05-09 19:23 | 地域 | Trackback | Comments(6)
Commented by mohariza12 at 2013-05-11 17:45
先ほど、Goole Earth で、那珂八幡宮周辺を確かめ、キャナルシティを確かめ、
御笠川は下流で、那珂川に合流していたと云う知見を知り、
私の長年の「地図から見て、古代の地形を推測する地形学」から、
御笠川は、住吉神社の北東から、楠田神社の南で、旧那珂川の本流の中州の東側へ流れていた、と推測でき、
はかた駅前通りが、その旧御笠川の残存と推測されます。

キャナルシティの東を掠め、那珂川に注いだようです。
Commented by heitaroh at 2013-05-11 21:51
< mohariza12さん

残念ながら、この辺は区画整理などで地形が大きく変わっており、一概には言えないようです。

ざっくりとした物で恐縮なのですが、以前私が描いた物がありますので、ご参照下さい。
http://heitaroh.exblog.jp/12697443/
Commented by mohariza at 2013-05-11 23:34 x
<博多駅前史異聞 その4 字馬場>は、ざっくり、読まさせて頂きました。

鎌倉時代頃までは、キャナルシティの南を御笠川(:比恵川<現御笠川>)が流れ、那珂川に合流していた、と云う説は、分かる気がします。

そうすると、楠田神社付近には、自然の流れを食い止めるかなり固い層があり、私が<2013-05-11 17:45>付けで述べた流体力学的に自然な流れ(の説)を食い止めていた、と云うことになりそうです。

但し、古代、縄文、それより前には、<自然の流れを食い止めるかなり固い層>は存在していなかった時もあり得、自然な流れとしての<2013-05-11 17:45>の川筋は、あり得ると思います。

大地は、神社ができる前からあり、人間の知恵より前からあったのですから、様々な流れがあった筈です。
Commented by heitaroh at 2013-05-12 14:09
> mohariza さん

残念ですが、それも少し違うようです。
櫛田神社一帯、いわゆる、博多と呼ばれる地域はすべて、人口の埋立地でして、戦前までまったく井戸水も出なかったところです。

そのへんは、こちらを御覧ください。
    ↓
http://heitaroh.exblog.jp/4160989/
上が南です。

ということで、この辺はおいおい、述べて参りますので、そう結論を急がれずに気長にお待ち下さい。
Commented by mohariza12 at 2013-05-12 20:27
heitaroh さんへ

<http://heitaroh.exblog.jp/4160989/>は読みました。
ほぼ理解しました。

いつも結論が先に浮かぶたちなので、すみません。
気長にお待ちします。
Commented by heitaroh at 2013-05-13 15:14
> mohariza12さん

ご協力、感謝いたします(笑)。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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