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世界は善か悪かなどで動かない!損か得かで動くんだ!
世界は善か悪かなどで動かない!損か得かで動くんだ!_e0027240_14463579.jpg「外交センス無き国民は滅びる」とは吉田茂の言だったと記憶しておりますが、この点で、昨今の日本人の外交感覚を見ていると、「敵か友達か」、あるいは、「善か悪か」と言ったほうが良いでしょうか、そういった、いささか、安易な二者択一の硬直化した反応が伺えます。
でも、孫子に言う「兵は詭道なり」で、現実の国際社会もまた、殴りあいしている裏側で握手してたり、笑顔のハグの裏側でナイフを用意していたり・・・で、そんなに単純に割り切れるわけではないんですよね。

この点で、金子堅太郎という人が居ます。
日露戦争当時、アメリカへ飛び、学友であるセオドア・ルーズベルト大統領に和平工作を働きかけた人物として知られていますが、しかし、国際社会などというものはそもそも、情宜友情などというものでは動きませんよ。
ましてや、正しいか正しくないかなどでもなく、すべては「国益」、つまり、かで動くんです。

事実、ルーズベルトは何も金子に頼まれたから和平仲介をしたわけではなく、その手紙の中で、「日本は我々のゲームを戦ってくれている」、「果実が他国に横取りされないよう、極上のサービスをしてあげるつもりだ」などと書いているとか。
(同様に、日英同盟も、別にイギリス義侠心から出たものではありません。イギリスが、自ら犠牲を払うことなくロシアの南下を防ぐ為に、日本に開戦させるべく「強気」の材料を提供したということであって、その証拠に、イギリスは戦後、「日米争えば、我々は日英同盟があってもアメリカの側に立つ」と言ってます。ちなみに、日本陸軍の生みの親とも言われるメッケル少佐を、ドイツが維新後の日本に派遣したのは、別に友情などではなく、宿敵・フランスと同盟するロシアの背後に強国を作りたかったからです。)

それを端的に表したのが、ビスマルクが岩倉使節団に対し語った、「大国は自国に有利な場合には法を盾に取るが、不利な場合は平然と踏みにじる。だから我が国は対等な権利を獲得する為に血の出るような思いで国力の振興に務めた」という弱肉強食そのままの言葉です。
そう言うと、「そんな19世紀の話を!」と言われる向きもあるかもしれませんが、ただ、これは何も中世欧州社会に限った話ではなく、日本でもつい最近までは往々にして見られた光景ではなかったでしょうか。
日本人はとかく、一旦、紙に書かれた条約は自動的に守られるものだと思っているようですが、「大企業は、中小企業には訴訟能力がないと見越して、平然と中小企業の特許侵害してくる」という話も厳然とありましたよね。

親愛なるアッティクスへ
                                       平太独白
by heitaroh | 2013-04-08 07:12 | 国際問題 | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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