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ソフトバンク孫正義と家康との欠陥の同義性
孫正義という人物については、以前から、平太郎独白録 「海とプールとホリエモン保釈に想うソフトバンクの参謀不在。」で指摘してました通り、短期間に急成長した会社というものは、なかなか、色々と問題を抱えているようです。
特に、孫さんのような天才型のトップというものは、とかく、極端から極端に飛ぶことが多いもののようで、であれば、本来、そういう人が飛び回った後を、確実に道にしていくような人材が必要なのでしょう。
端的に言えば、本田宗一郞における藤沢武夫・・・と言うよりも、むしろ、正力松太郞における務台光雄のような人材でしょうか。
あるいは、孫さん自身が、そういう人材の必要性を感じていないのかもしれません。

この点で、思い当たったことがあります。
「大軍の統帥とは方向を明示して、後方を整備すること」と言いますが、孫正義という人物の非凡さについては、以前、平太郎独白録 「草木も芽吹く季節、我、何処へ向かう・・・」で触れたところですが、この人は、オールマイティのようで、やはり、技術偏重の嫌いがあるように思います。
これも、以前から、平太郎独白録 「組織を支える三本の足」の中で、持論として述べております、組織を支える為の3本の鼎(かなえ)の足・・・、(つまり、国家に当てはめてみたとき、それは「軍事、経済、外交」であり、またさらに、その中の軍事だけにあてはめてみたときには、「作戦、補給、情報」となり、企業にあてはめてみたなら、「技術、経理、営業」となる・・・というものであり、これらは三本の柱は、バランスよく立つ必要があり、どれか一本だけが突出したり、極端に短いとそのテーブルは安定せず、倒れてしまう可能性があり、その意味では、戦前の日本は軍事のみが突出しており、戦後は経済のみが突出したいびつな形になっており、決して正常な形態をなしているようには思えない・・・ということを言ったと思うのですが、)これをソフトバンクに当てはめてみたときに、孫正義という人は、極端な正面重視主義・・・、つまり、平たく言えば、補給を軽んじる傾向があるのではないか・・・と思うのです。

「そんなばかな!孫さんほどの人が、そんなことに気づかないわけがない!」と言われるかも知れませんが、この点では、意外なことに、徳川家康という人の軍隊もそうでした。
忠誠無比の三河武士や、信玄以来の甲州武士を中核とする徳川軍は、確かに精強ではあったのでしょうが、極端な戦闘重視の傾向が強く、補給と言う概念が極めて薄い軍団であったようです。
本多忠勝、井伊直政榊原康政等など、勇将猛将は数多けれど、幕僚と呼べるのはわずかに本多正信くらいのもので、それも主に作戦参謀というべき幕僚であり、兵站を専門に担当するような幕僚は見当たらないのです。

その為、関ヶ原の戦いの時も、徳川軍は軍を二手に分けねばならず、さらに、主力を率い、中山道を進んだ、息子秀忠の軍は、混乱に次ぐ混乱で満足に行軍することもできず、結果的に関ヶ原の戦いに間に合わなかったことが、それを如実に表してると思います。
この点、秀吉は長駆、九州の最南端まで大軍で攻め込みながらも、混乱らしい混乱もなく、戦国最強と呼ばれた島津軍を撃破しておりますが、このときも、徳川軍は東国の留守を任されており自国の国境から、遠く離れての遠征には一切、参加しておりません。
あるいは、この点には、秀吉の深謀遠慮が働いていたのでしょうか・・・。
                                         平太独白

by heitaroh | 2012-11-07 07:45 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱「財閥」の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

令和7年 19世紀ロンドンと東京。「描きたかったのは猟奇ではない。悲惨である」。「女王陛下の十手持ち」出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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