親愛なるアッティクスへ
昨日は連休でもあり、久々に読書三昧を思い立ちました。
本当はせっかくなら、小難しいことを考えずに、もっと楽しめる物を・・・とも思ったのですが、どういうわけか、どれを見てもどうにも食傷気味に思え・・・。
結局、大量の積ん読の中から引っ張りだしてきたのが、
佐々淳行著、「後藤田正晴と十二人の総理たち―もう鳴らない“ゴット・フォン”」でした。
佐々という人は私もたびたび、講演などを拝聴しており、確かになかなかに傾聴に値する人なのでしょうが・・・・・・・、同時に、とにかく自慢が多い(笑)。
謙譲を美徳とする日本人的には「もう、立派な人だとはわかってるんだから言わなきゃいいのに・・・」と苦笑するところもナキニシモアラズ・・・ではありますが、まあ、あれが欧米流なのでしょう。
ただ、そうは言っても、私は結構、講演がある時には足を運んでおりますので、意外に、控えめな私(?)とは馬が合う(?)人なのかもしれません(笑)。
で、まだ、読み終えたわけではありませんが、一点だけ、湾岸戦争の時、外務省の主流派を含め、政官財の識者は皆、「開戦は無い」と言っていたという件について。
(例によって、この著書の中にもこれでもか・・・というくらい自慢が出てきます(笑)。ここまで来ると、英雄の稚気・・・という気も。)
この時、著者だけが直接、アメリカに飛び、米政府の要職にある知己を訪ね、開戦間違いなしとの情報を得ていたとか。
そんな中、出演したテレビ番組の放送開始前に、著者を含め少数派の開戦ある論者が、多数派の開戦ない論者から冷笑されるというやりとりをじっと聞いていた副司会者・
島田紳助さんが、放送開始と同時に、いきなり、「この番組の放送中にも戦争が始まるかもしれません」と言ったことに、さすがの佐々御大もびっくりした・・・と。
おそらく、紳助さんの判断は複雑な情勢分析の結果・・・ではなく、識者らの談話を見ていて、何かを感じ取ったのだと思います。
恐るべし
直感力・・・ですね。
(以前、
橋下徹氏がまだタレント弁護士だった時代、クイズ番組で、「カナダの首都は?」という問いに、「橋下はモントリオールと書いとるはずや!」と喝破し、その通りだったことを思い出しました。)
ただ、湾岸戦争開戦は私でもわかりましたよ。(←自慢?(笑)。)
私は当然、イラクにも行ったことはありませんが、私が開戦必至と思った根拠は「武力で成り立っている政権は一旦、内弁慶であるということを国内に知られると立ち行かなくなる」ということで、だとすれば、
フセインの方から撤兵するということは有り得ないし、アメリカ側も派兵する前にならともかく、派兵した以上、撤兵ということもありえないだろうと思った次第でした。
この点は、徳川幕府が
ペリーに頭を下げた途端に反幕府勢力が勢いづいたことを考えればわかりやすいでしょうか。
この点は、かえって、現地の実情などを知悉している方が本質を見誤るようなところがあるのかもしれません。
平太独白