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改革者に最も必要な要素「辛抱」
親愛なるアッティクスへ

「隈板の 轍は踏まじと うば桜」 梁庵平太

これは、確か、自社さ連立政権当時だったと思うのですが、村山富市社会党内閣から橋本龍太郞自民党内閣への禅譲続貂?(笑)。)があったときに詠んだ句でした。
隈板(わいはん)とは明治の大隈重信板垣退助連立内閣の通称ですが、この二人、連立を組んですぐに不和が表面化し、結局、短期間でで崩壊したらしいですね(笑)。
(姥桜と桜を季語に引っ掛けたわけですね。季節がいつだったか忘れましたが、これが季語として正しかったのかどうかは定かではありません(笑)。)
もっとも、昨今を顧みれば、小泉純一郎元総理以降は踏む轍すらないようですが・・・。

そういえば、当時、経団連会長から「小泉改革15点」とか酷評されていましたよね。
理由は、「改革のスピードが遅い」って。
でも、改革ってそんなに右から左って感じに簡単にできるものじゃないでしょ。
その意味では、改革者に最も必要な資質は決断力でも想像力でもなく、「辛抱」ですよ。
この点で、小泉さんに限らず、現代の先進国の指導者は何だかんだ言っても専制君主でもない以上、ひたすら「辛抱」が求められるようです。
もっとも、君主だからといってなんでも出来たと思うのは大間違いで、この点で、春秋戦国時代の趙王の話を思い出します。

趙は古代中国の「戦国七雄」と呼ばれた群雄の中でも北方にあったことから遊牧騎馬民族に接する機会が多く、彼らが馬を自由に操るために使っている服や道具に着目した趙の武霊王は自軍騎馬部隊にその導入を提案したところ、「あんな蛮族どもが付けているような物を!」ということで親族や貴族たちから轟々たる反対が起こったとか。
これに対し、王ははどうしたか。
問答無用で反対派を粛清した・・・わけでもなく、自案を撤回したわけでもなく・・・、粘り強く、辛抱強く、時間をかけて反対派を説得したんですね。
その結果、これを導入した趙軍の軍事能力は飛躍的に向上し、周辺諸国を席捲するほどになった・・・と記憶しております。

昨今の日本では、高度成長時代以前に創業された企業などでは、昨今の情勢に適応すべく、少なからぬ企業で「改革」の必要性が叫ばれているようですが、いずこも、社内での抵抗勢力の妙な意味の無い手強さ(?)隔靴掻痒の感を深めておられるのではないでしょうか。
ましてや、国家のように複雑巨大な組織体ともなれば、利害は入り組み、抵抗勢力も多岐にわたり、性急な改革は弊害の方が大きくなることから、政権担当者としてはそうそうむやみにスピードアップは出来ないと思います。
                                平太独白
by heitaroh | 2012-08-09 07:03 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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