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シュミット元西独首相の「有害な愛国主義」批判に感嘆
親愛なるアッティクスへ

今日は、あの、あさま山荘事件からちょうど、40年なんだそうですね。
当時、私は小学校4年・・・。
あの、最近、AUのCMにも出てくる星飛雄馬のライバル・花形 満大リーグボール1号打倒のための特訓に利用した解体現場用の巨大な鉄球と、随分と長かったテレビ中継が印象に残ってますが、まあ、当時は繁栄の頂点であった大阪万国博覧会高度成長の終焉をもたらしたオイルショックとの間で、経済的な繁栄と裏腹に、こういう共産革命的なものを目指す血なまぐさい動きもままあり、子供心にも、今更大人は何をそんなに大騒ぎをしているのか・・・というのが正直な実感でした。

今となっては当時の彼らの行動に共感を覚える人は少ないでしょうが、ただ、あそこまで極端な行動に出ることはないにしても、今も、少し背中を押されたら一気に坂を駆け下りてしまいそうなことを言っている人は少なからずいるような気がします。
この点で、少し思ったのが、最近、ドイツでも与党議員らが、「欧州では今、再びドイツ語が話され始めている」というようなことを得意になって述べる姿が見かけられるようになってきたということです。
これは、他の欧州諸国の凋落ゆえに、対照的にドイツ人の欧州の中での比重が上がってきているということなのでしょうが、一方で、私には、「日本は本当は悪くなかった」、「日本人は素晴らしい」というようなことを述べる日本人が増えてきたのと二重写しに見えて仕方が無い気がするんです。

その、ドイツ人の姿に激しい叱責を加えているのが旧西ドイツシュミット元首相・・・、御年92歳・・・。
第二次大戦の従軍経験があり、ドイツの世論調査では度々、「最も愛された首相」に選ばれている人で、この辺り、日本での中曽根康弘元首相のような存在なのかもしれませんが、少し違うのは、この方は、好調な経済を背景に「独善的なドイツの台頭」が指摘される現状に憂慮を示すなど、その、「他の欧州諸国との連帯を常に訴える姿勢には根強い支持」があると言われている点です。
(その意味では、むしろ、故・後藤田正晴元副首相に近いのでしょうか。)

同氏は、「ドイツは今、欧州の師匠役を気取っている。欧州の盟主を目指せば必ず近隣国の反発を招き、やがて孤立する」と訴え、さらに、現在の欧州危機に際しても、「他国の債務の共同保証」に反対するメルケル首相を「有害な愛国主義」と批判し、「ドイツは再び近隣国を不安にさせている」と指摘。
また、「ドイツの輸出黒字は、他の欧州諸国の赤字の上に成り立っている。だからこそ負債は一緒に引き受けるべきだ」・・・と。
いずれも、まったくの正論ではないですか!
「ドイツ人よ、奢れるなかれ!」・・・と。

氏は、さらに「戦後ドイツの復興は、他の西側諸国の支援なしには不可能だった事実を忘れてはいけない。ドイツは今こそ、ギリシャなどに連帯を示す歴史的義務がある」と語り、欧州全体の利益を重視し、さらに資金を拠出すべきだとの考えを示した・・・と。
日本人は氏のこれらの発言と増長するドイツ人の姿をどう見るのか・・・、以って他山の石とすべしと私には思えるのですが・・・。
                                     平太独白
by heitaroh | 2012-02-28 07:52 | 国際問題 | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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