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志とは上を向くことに非ず、前を見ることと見つけたり!
親愛なるアッティクスへ

「能はざるに非ざるなり、為さざるのみなり 」 吉田松陰
                        
この数日、他県の友人を連れて、九州各地を廻っておりました。
さすがに、阿蘇山頂寒かったですよ・・・。
で、その一環として、九州は大分県中津市にある青の洞門というところに行ってきました。
ここは、耶馬渓と呼ばれる中国の山水画を思わせる風光明媚なところに有ることもあり、実は、私の愛用の観光地で、老後は大分県山口県に住みたいと思っているほどです。

青ノ洞門とは、18世紀半ば、越後高田(新潟県)の僧、禅海なる者が同地を訪れた際、今では風光明媚なこの景観も、当時は山国川沿いに断崖が連なる交通の難所であり、このときも、禅海は、たまたま通行人が転落死する光景を見たそうです。
禅海は、これに心を痛め、通行人の難渋を取り除くべく、この断崖絶壁を、石ノミトンカチだけでコツコツとトンネルを掘り、遂に貫通させた・・・、それが、青ノ洞門です。
この話は、大正年間、菊池寬により、小説「恩讐の彼方に」で題材にされたこともあり、ご存じの方も少なくないと思います。
ただ、その内容は、相当にデフォルメされた物であったようで、禅海は極悪非道の過去を持つ人物として描かれていたようですが、実際にはそういった事実はなく、むしろ、突然、ろくな道具もなく、穴を掘り始めた彼の姿を近隣の住民は嘲り笑ったとか・・・。

志とは上を向くことに非ず、前を見ることと見つけたり!_e0027240_17511050.jpgしかし、驚くべきは、それに費やした年月です。
約342メートルも岩盤を掘り続けるのに要した年数は、何と30年!
(明かり取りの窓だけでも、そこを貫通させる為には1mはくりぬかねばならないでしょう・・・。)
30年と一口に言っても30歳が60歳、40歳は70歳ですよ。

昔、伊丹十三監督、 「 マルサの女 」という映画が有りましたが、この中で、主人公の女性が刃物を持った強盗と対した際、「あんた、それで私を刺したら30年はくらいこむよ!あんた、出てきたとき、一体、幾つだい?考えるなら今だよ!」と言い放ち、強盗がしばらく考えて、刃物を落とす・・・いうシーンがありました。
(ミンボーの女・・・だったかも?)
逆に言えば、30年とは強盗が凶器を落とすほどの年月なのです。
まさしく、「奇人」でしょう。

まあ、目前で転落死した人を見て、仏門に在る者として、何か感じるところあったのでしょうが、これはある意味、当然の話で、むしろ、何故、他の仏門に在る者らは誰も旅人の難渋を取り除こうという考えを持たなかったのか?と思うくらいです。
考えを持たなかったのではなく、即ち、誰もこの奇岩を貫くことが可能だ・・・とは思わなかったということではないでしょう。
ここに穴を開けるというのは、言うならば、「太陽にある鉱物を素手で持ち帰る」というのと同義語に思えるほど、現実離れした話だったのではないでしょうか?
しかし、穴を掘ることは出来た。30年という歳月の代償と共に・・・。
となれば、彼らが到底、不可能と思ったのは、342メートルの岩の固さではなく、30年という歳月だったのかもしれません・・・。

「志とは上を向くことに非ず、前を見ることなり。」
TBSフジテレビを傘下に収めようとすることばかりが、志ではないように思えますが、如何でしょうか?
                          平太独白
by heitaroh | 2005-10-24 18:18 | 思想哲学 | Trackback(2) | Comments(4)
Commented by 田舎のくま at 2005-10-24 21:04
こんばんは。私のブログにコメント頂きありがとうございました。
青の洞門のある耶馬溪は、紅葉でも、有名なとこですよ。
Commented by heitaroh at 2005-10-25 11:47
> 田舎のくま さん

初めまして。
コメント有り難うございました。
紅葉の季節はきれいだろうな・・・とは思うのですが、大渋滞でちょっと行く気になれませんね(笑)。
地元の人が羨ましいです。
Commented by mogu_mogu at 2005-11-19 22:08
コメント、TBありがとうございました(^.^)
こっちも、あっちもでへいたろうさんも、大変ですね。私もそうですが・・・。
コメント返ししておきました。
実は大分・別府にいたことがあります。知人・友人もいます。
去年も、一昨年も、今年も行こうと思いながら、行けてません。
この中津は、一度か二度いって、後は通過しただけですぅ_笑。
Commented by へいたらう at 2005-11-19 22:56
> mogu_mogu さん

別府にもいらっしゃったんですか!
幅広くご活躍で(笑)。

もちろん、耶馬渓・青洞門のことはご存じだとは思いましたが、思い出して頂こうと・・・。
もし、こちらに行かれることがありましたら、お呼び頂けたら伺いますよ(笑)。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱「財閥」の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

令和7年 19世紀ロンドンと東京。「描きたかったのは猟奇ではない。悲惨である」。「女王陛下の十手持ち」出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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