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川上監督にの指示にも頑なだった王選手と頑固と信念の違い
親愛なるアッティクスへ

良く、プロ野球などでも「コーチの指導に従ってフォームを矯正したばかりにだめになった」「大成した選手の多くは頑としてコーチの指導に従わなかった」・・・などという声を耳にしますよね。
確かに、選手時代の王 貞治さんなどは当時の川上哲治監督から「開眼当時はともかく、軌道に乗った以上、一本足打法を普通の打法に戻した法が良い」といくら言われても、頑なにそれに従わなかったという話も聞いたことがあります。
(川上哲治という人は名監督として知られていますが、現役時代は「打撃の神様」などと呼ばれた人ですから、おそらく、打撃理論的にはこちらの方が正しかったのだろうと思います。)

ここで、唐突ですが、「信念」「頑固」の違いは何だと思われますか?
例によって、勝手な私見で言わせて頂くなら、それは「簡単にいえば頑固とは『主観』である。自分の考え、思い込みだけで自らの世界に没頭することであり、したがって、信念という物には、その根拠となるべき裏付けがいる。裏付けとは何か。それは理論である。理論的裏付けがない信念とはただの思いこみ、頑迷固陋に過ぎない。よって、信念と頑固とは似て非なる物なのである」ということだと思っています。

「頑固というのは人の話を聞かないこと。信念というのは人の話を聞いても考えを変えない人のこと」という話を聞いたことがあります。
頑固とは即ち、頑迷固陋のことですから、これはこれで間違ってないと思います。
一方で、その論で行くなら、信念とは、「人の言に耳を貸さないことではない。人の言に惑わされないことである」ではないでしょうか?
聞いても考えを変えないというのでは、聞いたか聞かなかったかだけの違いで、頑固と大差はないようです。
(また、逆の見方をすれば人の言に耳を貸してしまうと考えがぐらつきそうだから、耳を貸さない・・・とも言えるわけです。)

即ち、信念とは考えを「変えない」のではなく「変わらない」、そして、その為には、考えが変わらない根拠がいるのです。
無論、裏付けとしては、「直感」、「閃き」なども然りでしょう。
(王さんなどはまさしく、これでしょう。)
しかし、それは一握りの天才にのみ許されることであり、凡人が真似をすることは危険極まりないと思います。
そこで、凡人にとっての根拠こそ、理論なのだろうと思います。
思想と言い換えてもいいかもしれません。
考えに理論的な背景があれば、人から説得されても、理論が変わらない限り、考えを変えることもないし、逆に、変えなければならないときにも柔軟に対応できます。
ただの頑固な人との違いはここだと思うのです。
                              平太独白
by heitaroh | 2011-07-06 22:24 | 思想哲学 | Trackback | Comments(4)
Commented by mohariza6 at 2011-07-10 12:46
<凡人にとっての根拠こそ、理論なのだろうと思います。
思想と言い換えてもいいかもしれません。
考えに理論的な背景があれば、人から説得されても、理論が変わらない限り、考えを変えることもないし、逆に、変えなければならないときにも柔軟に対応できます。>とのこと、常識とは云えます。

しかし、指導者(トップ)の「論理」が、ふらつく者から、云われても・・・、もあり、下の者は、大変なこともあります。
「朝令暮改」なトップの云うことは、何とかに念仏にならざるを得ません。
トップの確固たる「理論(思想)」こそが大事と思います。
(管にはありませんが・・・。)

また、前例に倣えの官僚等組織には、明確な「論理」らしきものはありますが、それは「旧態依然たる組織の論理」で、まともな論理では、覆せないもので、遅々たる「論理」で少しずつ変えるしか無く、もどかしい思いに駆られます。
Commented by へいたらう at 2011-07-11 15:45 x
< mohariza6さん

>、指導者(トップ)の「論理」が、ふらつく者から、云われても・・・

その人は理論がふらついているのではなく、理論が無いのだと思います。

また、大組織は曲がり始めるまでには時間が掛かりますが、一旦、軌道に乗ってしまえば、小組織や個人の力では及ばないような力を発揮します。
そこはうまく、使い分けるしかないのではないでしょうか。
Commented by sakanoueno-kumo at 2011-07-13 19:39
川上監督と王選手のエピソードに似た話では、山内一弘監督と若き日の落合博満選手、土井正三監督とイチロー選手にもありますよね。
3例とも、セオリーとしてのバッティング理論でいえば、監督の理論の方が正しかったでしょう。
天才といわれる人は、皆、それまでの常識の理論を覆した人ばかりですね。

土井さんは、のちのイチローの成功で世間から叩かれましたが、それでも、イチローが特別なだけで自身の理論は間違っていないと主張されていました。
これは、「頑固」なのではなく、土井さんなりの理論に裏付けされた「信念」だったのでしょうね。
Commented by heitaroh at 2011-07-14 11:37 x
< sakanoueno-kumoさん

でも、川上監督は王選手を干したりしませんでしたけどね(笑)。

土井さんとイチローの話については、土井さんの言っておられる理論とイチローの持っていた理論の、理論の質が違うのでしょう。
土井さんの理論は土井さんだけの理論、もしくは野球全般に対する理論であり、イチローのイチローだけに適合した理論(本人はフィーリングだと言ってましたが。)を理解しようとしなかったのは信念ではなく、狭量、もしくは頑迷固陋の範疇のものでしょう。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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