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九州とんこつ物語
親愛なるアッティクスへ

博多・・・と言えば、どうしても「ラーメン」と思い浮かべる方も多いとは思いますが、実は私が初めて店でラーメンを食べたのは昭和50年頃、中学生の時の話で、それまでは店で食べてたのはコシがないことで知られる博多の「うどん」でした。
(ちなみに、博多はうどん発祥の地でもあります。もっとも、最初、手打ちうどんを食べたときには心底、「美味い!」と思いましたけどね(笑)。)
最近では、街中、すっかりラーメン屋ばかりになり、うどん屋は探さないといけないくらいに影が薄くなった観がある博多の街角風景ですが、では、その博多ラーメンはどこから来たか・・・と言えば、久留米ラーメンからの流れである・・・ということを唱える人がいます。

ところが、実際には博多ラーメンの代名詞でもある「長浜ラーメン」創業者というのは名古屋の方だそうで、戦後、台湾に引き上げていく中国人の友人からトンコツラーメンの製法を習ったという話を聞きました。
(博多に来て、長浜の魚市場の前で屋台を出したところ、あの濃い味が市場の労働者の口にあったのだそうで、忙しく働く彼らにはお替りをする余裕が無いから、替え玉というのが出来たのだとか。)
ということで、どうやら、久留米ラーメン分派説は違うようですが、ただ、長浜にラーメンが出来たのは戦後のことですから、戦前からあると言われる久留米ラーメンが先なのは間違いないようです。

では、久留米ラーメンがとんこつラーメンの元祖かと言えば、こちらもどうやら、そうでも無いようで、とんこつ風味の長崎のちゃんぽんは戦前とか戦後とかそういうレベルではなく、100年くらい前からあるそうですから、日本のとんこつ元祖と言えばこちらなのでしょう。
つまり、長崎ちゃんぽん、久留米ラーメン、長浜ラーメンの順なのでしょうが、それぞれ、別個に派生したというところが面白い現象だと思います。
その意味では、生まれるべくして生まれた味だと言えるのかもしれませんね。

ちなみに、博多ではラーメンを扱っている定食屋に入ると、普通にちゃんぽんも扱っていますから、私は日本中、ラーメンとちゃんぽんは普通にどこにでもあるもんだとばかり思っていました。
もっとも、長崎にはとんこつ風味のちゃんぽん海鮮風味のちゃんぽんがありますけどね。
ついでに言うと、長崎の人に、「どこのちゃんぽんが一番美味い?」と聞くと、「リンガーハット」と答えるというのも事実ですが・・・(笑)。
                            平太独白
by heitaroh | 2011-05-12 22:01 | 地域 | Trackback | Comments(8)
Commented by D-KID at 2011-05-12 23:20 x
出ました、長崎人の『リンガーハット最強説』(笑)

街中の小さな食堂・定食屋から高級中華料理店、果てはレストランまで長崎の店はメニューを持ってるから、それぞれの言い分があるんでしょうね。
んで『食べたい時にいつでも食べられる』と『冒険して外したくない』という点から、リンガーハットに落ち着くんじゃなかろうかと。

ルーツって上記のとおりなんですか?
あのチャンポン麺の黄色加減(唐灰汁、いわゆる「かんすい」)はとんこつラーメンには見られませんけど、その辺はどうなんですかね?
Commented by heitaroh at 2011-05-14 17:19
<D-KID さん

お久しぶりです。

私も複数の長崎人から「リンガーハットが一番美味い」と聞きましたよ。
理由は知りませんけど、それを聞いて結構、がっくりしましたけどね(笑)。

>チャンポン麺の黄色加減

すみません。
私にはどっちも同じに見えます。
太いか細いかだけで・・・(笑)。

まあ、この手の話はとかく、厳密なところはわからないものなのでしょうが、上記の点に限っては概ね、間違いないいんじゃないですか?

Commented by ウララ里 at 2011-05-15 23:55 x
 とんこつ味のラーメンにも色々歴史があるのですね。喜多方ラーメンについては昔、深夜放送から人気に火がついたという話を聞いた事があります。でも昔から有名だった博多ラーメンについては「長浜ラーメンと何が違うんだろう」と思っていた位なので久留米ラーメンとの違いも分かりません。流石に麺が太く濃厚な熊本ラーメンとの違いは何となく分かりますが・・・(笑) それにしても「うどん」も博多生まれだったとは知りませんでしたね。因みに岡山では手延べ麺が一般的で、うどん、冷麦、そうめん等の他、最近ではラーメンや冷麺まであり、艶があって喉越しが良いのが特徴です。昔は何処の家庭でも必ず幾らか置いてありましたね。尤も店の方は「さぬき」に代表される腰のある手打ちが多いですけれどね。
Commented by mohariza6 at 2011-05-16 18:52
博多のうどんは、香川の讃岐うどんに次ぐ、旨さと思っています。
讃岐の堅さは無く、<コシがない>が、独特の食感があります。
具の豊富さでは、日本有数と思います。
はや、関東生活が30年を過ぎ、色濃い江戸のうどん味にも慣れましたが、博多うどんは、まだまだ、東京へは、博多ラーメンに較べ、浸透してないようです・・・。

ラーメンは、博多が今だ好きですが、全国、色々な地域のラーメンは、その土地の味、麺の違いがあり、何処でも、美味ければ、良い!との味覚になっています。

私は、熊本ラーメンも好きですが、濃くのある久留米ラーメンは、博多ラーメンぬ継ぐ、旨さとと思っています。

記している内に、平尾駅近くの久留米ラーメンを食べたくなりました・・・。
Commented by heitaroh at 2011-05-16 21:19
< ウララ里さん

喜多方ラーメンは戦前、中国の方が製法も知らないまま、試行錯誤で始めたのが最初と聞きました。

岡山はてのべ・・・ですか。
手延べといえば、手延べそうめんしか知りませんが、味的にはどう違うのですか?
ぜひ、今度、機会があれば食してみたいと思います。
Commented by heitaroh at 2011-05-16 21:26
< mohariza6 さん

そうですか。
具の豊富さは日本有数でしたか。
たしかに、こちらの定番であるごぼう天うどんや丸天うどんなどが全国的に無いのは驚きましたが・・・。

私は今回、栃木へ来て、佐野ラーメンなどにも行きましたが、どうしてもこちらのラーメンには馴染めませんね。

>平尾駅近くの久留米ラーメン

ありましたっけ?
そう言われれば、角に何かあったような・・・(笑)。
Commented by tama at 2011-05-19 06:05 x
ちゃんぽんってラーメン屋にないんですか??
あ、ちゃんぽん屋に行けってことですか?

リンガーハット、確かに長崎人、笑顔でそう答えますよね(笑)

なんかラーメン食べたくなってきました。。。
Commented by heitaroh at 2011-05-21 03:05
<tama さん

全国的にはちゃんぽんが普通にラーメン屋にあるのは博多だけのようですよ。

>あ、ちゃんぽん屋に行けってことですか?

それ以前にちゃんぽん店自体が一般的には無いようです。
やはり、北部九州以外の人がちゃんぽん店に行こうと思うとどうしてもリンガーハットに行くということになるのでしょうか。



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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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