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JALの整理解雇100人超の根源は・・・
親愛なるアッティクスへ

会社更生手続き中日本航空ですが、パイロット客室乗務員を対象に、一方的に雇用関係解除する整理解雇に踏み切る方針を決めたという報道を耳にしました。
本体の全職種を対象に約1500人の希望退職を募集してきたのが、最終締め切りの今月9日になっても、パイロットと客室乗務員の応募は目標より百数十人下回ったと・・・。
これに対して、労働組合反発している・・・と。

で、この件ですが、拙稿でもたびたび、採り上げております故人で老財界評論家として知られた三鬼陽之助氏の、昭和48年(1973年)のオイルショック直後の著書の中に、以下のような、ちと、興味深い記事を見つけました。
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朝日新聞は「大学卒、三十歳、妻、子一人で地上職九十一万九千四百三十二円-日本航空期末ボーナス妥結額である。同じ条件で、全日本空輸は七十五万五千八百九十七円を組合に回答、東亜国内航空は五十七万六十六円で妥結した」と、報道。
 さらに同紙は、若狭得治・全日空社長が「日航が外人パイロット相場をつりあげ、それが日本人パイロット、地上勤務者にまでハネ返ってきている」といい、田中勇・東亜国内航空社長は「ライバルの全日空が高額回答するので…‥・」と語ったと報じ、また日航は「無配の東亜国内でさえ、あんなに出しているから」と、それぞれ、業界他社の悪口を言いながら決定したと、真顔になって報道している。
 ところが、三社とも人件費の高騰も重大な理由の一つとして、航空旅客運賃の平均二二・九パーセント値上げを運輸省に申請中であった。さらに東京タイムスによると、不採算路線が多い上に、五十億円をこえる赤字にあえぐ東亜国内航空では「石油危機で、ジェット燃料が削減される事態になれば、不採算路線から運休する」と、物騒な発言をして、物議(?) をかもしたということである。
 世はまさに航空機時代。それは日本航空、全日空、東亜国内三社の独占事業で、国内幹線はとにかく、地方路線はほとんど独占路線で、しかも料金はガッチリ協定されている。それに、三社とも一番威張っているのはパイロットで、その御機嫌を損じたら、大変である。
 三社とも、その経営首脳部は、経営者として良識ある連中が揃っているはずなのに、いかな高物価・インフレ時代とはいえ、いささか度を越した大盤振舞いではないか……といった批判が強いのである。
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それから、40年近い歳月が流れ、東亜国内航空、つまり、JASを吸収したJALは破綻し、人員整理を余儀なくされる・・・なんて隔世の感がありますが、ある意味、今日のここへ至ったのは必然でもあったような気がします。
すなわち、JALが業績に関係なく、親方日の丸で航空業界の人件費を引っ張り上げてきたということであり、底上げという意味では功績は認めるものの、現実無視で、優遇され、何だかんだ言って、それを維持してきたということであれば・・・。
ま、何をかいわんでしょうか。
                                         平太独白
by heitaroh | 2010-11-13 18:44 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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