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その人だけに与えられた才能の定義 その1
親愛なるアッティクスへ

才能とは何か?」
「才能を持つということは、どういう位置づけで捉えればいいのか?」

最近、よく、そのことを考えます。
つまり、なぜ、その人のみに、他者より優越したものが与えられたのかと・・・。

その人だけに与えられた才能の定義 その1_e0027240_128198.jpgそれは、広義で言えば、美形であるとか、スタイルが良い・・・などということもそうなのでしょう。
(←世の中にはこういう救いようのないやつもいますから(笑)。)

では、才能があるということがどういう事なのか?

たとえば、イチローなどは、私が死ぬほど努力しても、絶対に野球では追いつけない存在であり、現実には、それ以前に私の肉体はどれだけのケアをしていたとしても途中で壊れてしまうでしょう。
若き日の王 貞治さんが荒川コーチの下で猛練習を繰り返し、強打者として花開いたのを見た土井正三氏が「私にも・・・」と申し出たところ、荒川コーチは少し考えて、「やめておきなさい。君の体力ではその前に壊れてしまう」と却下したという話を思い出します。
これなども、練習量以前に王さんしか持っていなかった「頑健な体力」という才能と、そこに特化しての成功という面を見ることが出来るでしょうか。
また、これと同様のことを、サッカー解説者の水沼さんが言ってました。

現役時代、何かの大会を前に、「日本代表として惨めな試合は出来ないということで、死ぬほど練習して、太ももにはおかげでもの凄い筋肉がつくようになった。このとき、アルゼンチン代表でマラドーナが来日したが、彼の太ももを見て、びっくりした。彼の太ももは死ぬほど練習して付いた俺の太ももよりはるかに大きく、自分たちが限界まで鍛えてこの太ももなのだから、それを見た瞬間、『あ、これはもう、努力して付いたんじゃないな・・・。最初から付いてたな』と思った・・・」と。
また、努力云々以前に、私が、東大法学部きっての秀才といわれた故・岸 信介元首相と同レベルの努力をして、同じ教育を受けて、同じレベルに達するというのはあり得ない話なわけで、つまり、人は決して、「生まれながらににして平等ではない」わけです。

一方で、本人の才能以前に、「金のスプーンをくわえて生まれてきた」という、生まれながらにすべて満たされていた人を揶揄する言葉がありますが、この点でも、少し思い当たることがあります。
かつて、私の同級生には対照的な二人がおり、片方はそれなりの資産家の子供でしたが決して成績も良くなく、運動も得意ではなく、風采も上がらなかったのに対し、もう片方は決して裕福とはいえない家庭の子供だったものの、学業優秀、スポーツ万能、長身でハンサムでいつも学級委員をしているようなやつでした。
(残念ながら、両方とも私のことではありませんよ(笑)。)
で、ある日、ふと、思ったのですが、「これって、金のスプーンをくわえて生まれてきたといえるのは果たして、どっちなんだろう・・・」と。
無論、五島 昇さんのように資産家の家に生まれ、男前で、成績優秀で、生涯、転落を知らないという人もいますよね。
また、人の一生にはどうしてみたところで、幸不幸があるのもまた事実でしょう。
それがいけないと言ったところで、人の力ではどうしようもない部分があるわけで。

いつの日か続くと思います(笑)。
                                         平太独白
by heitaroh | 2010-05-19 08:31 | 思想哲学 | Trackback | Comments(2)
Commented by sakanoueno-kumo at 2010-05-19 17:09
確かに死ぬほど努力しても、どうにもならない才能の壁といのはありますが、最近になって私が思うのは、運動神経やIQや、音感、絵心といった具体的な能力の才能よりも、その才能を生かすための「努力する才能」こそが、最も希少な才能だと思うようになってきました。
イチローになれる身体的才能を持った人はきっと世の中にはたくさんいて、しかし努力をする才能を持っていなかったために埋もれていった人の方が何十倍もいると思われ・・・。

「努力した人が100%成功するとは限らないが、成功した人は100%努力している」
ってなことをよく息子に言いますが(自分のことは棚にあげて・・・)、なかなか凡人の場合、ある程度のレベルに達した段階で努力を怠っちゃうんですよね。
「努力する才能」というのは、実は先天的な才能で、鍛えて得られるものではないように思えます。
Commented by heitaroh at 2010-05-20 11:41
<sakanoueno-kumoさん

そうですね。
私も、「練習というのはプロなら誰でもするんだ。しかし、練習に費やすことの出来る時間は限られている。一流選手はその練習する時間をひねり出す才能に長けている人たちだ」とか何とかいうような話を聞いたことがあります。
確かに、最近では桑田真澄氏、昔であれば、金田正一さんなどはかなり練習に工夫を入れてましたよね。

桑田氏が言ってましたが、マジメにどこまでも努力する人は必ず、壊れると。
カネヤンも、投手の練習は3時間で良いと言ってましたが、桑田氏も同じ事を言ってましたね。
単に、朝から晩まで練習するだけではダメで、そこに何らかの他者との差別化が出来る者こそ、才能である・・・ということでしょうか。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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