人気ブログランキング |


正月に久々に読書三昧にさせられた明治の人物誌 その10
このシリーズもさすがに10まで続くと、我ながら、飽きてきましたね。
とっととケリを付けて次に行きたいと思っているので、本日で大団円致したいと思います。
で、前回よりの続きです。

伊藤博文の次は新渡戸稲造・エジソンとなるわけですが、この二人は著者である星 新一の実父・星 一が随分と尊敬していたということであり、また、花井卓蔵星製薬の顧問弁護士で、とにかく、明治期の法曹界では有名な人だったのだとか。
で、残る三人のうち、まず、後藤猛太郎という人物ですが、この人は、明治の元勲の一人、伯爵・後藤象二郎の息子で、父以上に「頭脳明晰、胆力にも優れる」が、いかにも明治期らしい「型に収まりきれない破天荒で豪放な人物」であり、私もこういう人物がいたことを知らなかったのはまったく持って不覚・・・という感じでしたが、それだけに、この人のことを書き出すと、とても手短では終わりそうもありませんので、また、機会を後日に譲るとします。

で、次に後藤新平ですが、この人は総理大臣にこそなってませんが、内務・外務大臣を歴任し、東京市長・満鉄総裁も務め、幾多の業績を残した人であり、特に、関東大震災直後に帝都復興院総裁として震災復興計画に当たったことや、台湾総督府民政長官として善政の礎を築いたことで知られ、私も、かねがね、一度、この人の下で仕事をしてみたかった・・・と思っておりました。
従って、採り上げられている人物たちの中でも、特に星 一はこの人との関係が深かったようで、その反動で、星製薬が後藤のスポンサーとなっている・・・と思われたことから、後藤の政敵らによる星潰しの標的にされてしまう、いわゆる、星 新一の代表作「人民は弱し 官吏は強し」で述べられたようなことになってしまうわけです。
もっとも、後藤という人物は正力松太郎が読売新聞を起こすに際し、後藤に金を借りたところ、その金は後藤が自宅を抵当に入れて用立てた金だった・・・という話があるくらい、清廉な政治家だったようで、星製薬が後藤のスポンサーだったということはなかったそうですが。
で、最後に出てくるのが杉山茂丸という人物です。

この人物は、同じ筑前福岡藩出身の頭山 満と共に明治・大正期の政界の黒幕として知られた人で、この辺も語り出したら、また長くなりますので触れませんが、実はこの人だけは、これまで採り上げられてきた人たちとは少々、趣が異なるところがあります。
それすなわち、著者自身が、子供の頃といえ実際に会ったことがある、つまり面識がある・・・ということですが、実は私もこの人だけはまったく知らない人でもないんですよ。
と言っても、もちろん、私が直接知っているわけもないのですが、この人の息子は博多では大正期を代表する有名な作家・夢野久作(杉山龍道)であり、その子が私財をなげうってインド緑化に尽くした杉山龍丸という人物で、そのご子息が、数年前、父の足跡を辿ったドキュメンタリー番組にも出演された杉山満丸という人です。

私は、この人はまったく存じ上げませんが、私の懇意にしている先輩がその満丸氏と同級生で、杉山家とは家族ぐるみの付き合いをされていたとかで、聞いた話によると、父の杉山龍丸という人は、地元の名門・旧制福岡中学を経て陸軍士官学校を卒業し、終戦時は陸軍少佐にまでなっていただけに、祖父の名前と併せ、地元では知られた存在だったらしく、それまで居丈高だった市会議員もこの人が出てくると、急に平身低頭になったとか。
ちなみに、頭山翁の方は、別に縁はありませんが、平太郎独白録 : 日露戦争と福岡人の奮闘に見る男装の女傑と人参畑!2で申しましたように、私はこの人が書いた「人参畑塾跡」の石碑を見て育ちましたけどね。
                                         平太独白

by heitaroh | 2010-02-15 18:15 | 歴史 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : https://heitaroh.exblog.jp/tb/12154952
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
<< 同床異夢 自縄自縛 旧態依然 ... 「花山大吉」に武門の掟の理解度... >>


国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
ライフログ
最新のコメント
> sakanoueno..
by heitaroh at 16:59
号外いいなぁ! 私は住..
by sakanoueno-kumo at 21:18
> sakanoueno..
by heitaroh at 11:00
> sakanoueno..
by heitaroh at 10:57
「健安」はやめちゃたんで..
by sakanoueno-kumo at 21:02
無事是名馬、おっしゃると..
by sakanoueno-kumo at 20:59
> sakanoueno..
by heitaroh at 10:55
遅ればせながら、40万ア..
by sakanoueno-kumo at 18:55
> sakanoueno..
by heitaroh at 01:18
スゴイじゃないですか! ..
by sakanoueno-kumo at 21:49
> sakanoueno..
by heitaroh at 17:08
明けましておめでとうござ..
by sakanoueno-kumo at 18:50
> sakanoueno..
by heitaroh at 18:10
心配ご無用。 間違いな..
by sakanoueno-kumo at 17:13
> sakanoueno..
by heitaroh at 10:53
検索
タグ
(65)
(54)
(54)
(51)
(50)
(46)
(42)
(41)
(41)
(36)
(32)
(31)
(31)
(30)
(29)
(28)
(26)
(26)
(25)
(25)
(24)
(24)
(24)
(24)
(24)
(23)
(21)
(21)
(21)
(21)
(20)
(20)
(19)
(18)
(18)
(18)
(17)
(16)
(16)
(16)
(16)
(16)
(15)
(15)
(14)
(14)
(14)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(13)
(12)
(12)
(12)
(12)
(11)
(11)
(11)
(11)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(10)
(9)
(9)
(9)
(9)
(9)
(9)
(9)
カテゴリ
以前の記事
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
2007年 01月
2006年 12月
2006年 11月
2006年 10月
2006年 09月
2006年 08月
2006年 07月
2006年 06月
2006年 05月
2006年 04月
2006年 03月
2006年 02月
2006年 01月
2005年 12月
2005年 11月
2005年 10月
2005年 09月
2005年 08月
2005年 07月
2005年 06月
2005年 05月
2005年 04月
2005年 03月
最新のトラックバック
太平記を歩く。 その69..
from 坂の上のサインボード
太平記を歩く。 その68..
from 坂の上のサインボード
八犬傳(上・下)
from 天竺堂の本棚
2016年NHK大河ドラ..
from <徳島早苗の間>
明治日本の産業革命遺産の..
from 坂の上のサインボード
フォロー中のブログ
ブログパーツ
  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧