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鳩山内閣発足に見る御輿の論理とOOO
親愛なるアッティクスへ

本日午後、衆参両院で首相指名選挙が行われ、民主党の鳩山由紀夫代表の第93代内閣総理大臣就任が決まったとか。
で、今夜、正式に鳩山内閣が誕生するそうですが、この政権については小鳩内閣などと揶揄されるように剛腕で知られる小沢一郎幹事長の存在が際だっているようですね。
(思わず、かつて、角影内閣とか、田中曽根内閣などという言葉を投げかけられた政権があったのを思い出しました(笑)。)
これについては、先日も、麻生太郎前総理の祖父・吉田 茂元総理から政権を奪ったのは鳩山新首相の祖父・鳩山一郎元総理であり、この鳩山一郎政権の実質的オーナーと言っても過言ではなかったのが、大物・三木武吉翁・・・ということは申し上げましたよね。
その意味では、鳩山政権とは大物に担がれることを選択した政権という風にも言えるわけで、これは単に歴史は繰り返す・・・というようなものではなく、あるいはDNA家訓のようなものがあるのかもしれません。

もっとも、私はこの「御輿に徹する」という選択自体は、決して悪くない、十分に「有り」の権運営手法なのだろうと思います。
(かつて、小泉純一郎元総理が「丸投げ」などと批判されたことがありましたよね。この点は、まあ、理想を言えば、一国のトップとなるような人はすべての分野に、すべてに置いて秀でていることが望ましいのでしょうが、現実世界ではそういうユリウス=カエサルのような人は希で、そういう人物の登場を待ち続けるというのは、国民生活、国家運営という上では決して現実的ではあるとは言えません。カエサルの跡を継いだオクタヴィアヌス、後のアウグストゥスが自らには軍事部門の能力が欠如していることを認識し、この部門をアグリッパという有能な盟友に託したことがその好例でしょうか。)

ただ、御輿というのは口で言うほど簡単なことではないんですよ。
一番最悪なのは御輿が担ぎ手にライバル意識を持つこと・・・。
最初は納得ずくで任せていたのに、次第に大番頭の声望が高まるに連れ、「あの野郎!社長はあくまで俺なんだぞ!」となるのが好例でしょうか。
(かつて、海部俊樹総理(当時)は記者会見で「小沢幹事長」にばかり先に質問が行くのを見て、たまりかねて、「先に総裁に聞くようにしてください」と言ったことがありましたが、「御輿」というのは、時にはこういう扱いにも耐えなければならないということを意味しているわけです。)
さらに言えば、当然、他の重役たちも大番頭ばかりが目立つのは良い気がしないでしょうから、事あるごとに、大番頭の悪口を吹き込むことも考えられるわけで・・・。
この点が、あくまでリーダーに重心がある「丸投げ」との相違だと思います。

で、結論を言えば、安倍晋三元総理の祖父・岸 信介元総理は(ややこしい?(笑)。)、総裁選だったかの折、「俺は御輿だ。御輿がうまく舞うかどうかは担ぎ手の君たち次第だ。さあ、良いようにしてくれ」と言ったと聞いていますが、この言葉こそ、「御輿に徹する」という言葉の意味を端的に表したものだと思いますが、さて、如何でしょうか。
                                         平太独白
by heitaroh | 2009-09-16 19:05 | 政治 | Trackback(1) | Comments(2)
Tracked from 虎哲徒然日記 at 2009-09-17 21:09
タイトル : 鳩山新内閣の発足〜未知との遭遇〜
民主党がまるでお題目のように唱えてきた「政権交代」。それが迂遠に思えた時期もあったが、苦節13年にして、ついに現実のものとなった。 鳩山新首相は記者会見の中で、「未知との遭遇」という言葉を使った。私たちにとっても、それは同じ。自民党には不満があるが、民....... more
Commented by sakanoueno-kumo at 2009-09-17 21:52
私は職場で御輿の立場にあるのですが、御輿の立場に徹するというのは難しいことで、「この仕事はお前に任した。」と言っておきながら、途中で口出ししたくなっちゃうんですよね。口出しされた担ぎ手は気分を害していることはわかっているのですが・・・。まだまだ人間が未熟なもんで・・・。
御輿の鳩山さんはそのあたりのわきまえはある人のように思えますが、小沢氏以外の担ぎ手たちが、ライバル意識を持ちそうに思えます。担ぎ手の心もひとつにならねば、御輿は崩れてしまいます。来年の参院選までは小沢氏を中心にまとまったふりをするでしょうけど。
Commented by へいたらう(管理人) at 2009-09-18 09:57 x
< sakanoueno-kumoさん

お気持ちよくわかります。
うちも、時々、ガキをアルバイトに連れてくるのですが、そのあまりの未熟さに、やはり、どうしても口を出したくなるんですよね。
私も、オヤジから同じように「やってみろ」と言われて、すぐに、「このバカが!」と言って殴られてましたから、自分でもこれではいけないと思ってるんですけどね(笑)。

そうですね。
すべては参議院選次第でしょう。
ただ、今回の衆議院選は小沢氏の力で勝ったというような扱いですが、私は国民の側にとにかく、何でも良いから替えてみたいという思いがあってのことだと思いますよ。
その意味では、参議院選はその反動があるでしょうし、リップサービス満載の民主党の政策も、野党の頃と違い、責任を求められるわけですから、果たして、小沢氏の腕だけで快勝となるかというのは私的には疑問です。
参院選というのは、小沢氏にとっては、勝っても負けても厳しいものとなるような気がします。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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