親愛なるアッティクスへ
先日、テレビで「LIFE 井上陽水 40年を語る」という特集番組をやってましたよね。
私は、特にファンというわけでもないので、見るとも無しに見ていたのですが、結構、面白かったですよ。
私が
井上陽水という人の歌を初めて認識したのは中学生の時、
「夢の中へ」という曲でです。
「探しものは何ですか 見つけにくいものですか
カバンの中もつくえの中も 探したけれど見つからないのに
まだまだ探す気ですか それより僕と踊りませんか
夢の中へ 夢の中へ 行ってみたいと思いませんか」
・・・普通は、
吉田拓郎の
「結婚しようよ」のように、
「僕の髪が肩までのびて 君と同じになったら 約束どおり町の教会で 結婚しようよ」ですよ。
それが、「夢の中」へ話を持っていくのに、
「探し物」から入るわけですから、子供心にも「なるほど!」と思いましたよ。
もっとも、当時はフォークソング一色の時代でしたから、良く名前は耳にしていたものの、アイドルなどと違い、テレビの露出も少なかったのか、中学入り立ての私には、「曲は聴いたことがあるけど誰が歌ってるかは・・・」という世界で、特に、最近まで、井上陽水と
南こうせつと吉田拓郎の区別が付いてませんで、「夢の中へ」も、この番組を見るまでは吉田拓郎の歌だと思ってました(笑)。
で、井上陽水という人の曲の中で、私がもっとも好きな曲は、何と言っても
「少年時代」です。
私も、昔は良く、カラオケでこれを歌いました。
(ちなみに、私が
尾崎 豊の
「卒業」を歌うと、なぜか、周囲から、「実体験が籠もってますよね」と言われるのですがか・・・(笑)。)
で、この「少年時代」という曲は、私に限らず、多くの方に愛される、言わずとしれた名曲ですが、今回、この番組で、
ロバート・キャンベルという人が歌詞について突っ込んでおられましたので、改めて、歌詞に注意して聞いてみたのですが、確かに言われてみれば、歌詞自体はそれほど・・・なんですよね。
やたら、「夏」とか「夢」とか安易なワードが出てくるし、むしろ、
山口洋子さん作詞の
「よこはま・たそがれ」のように、いっそ、
季語だけをちりばめてもよかったようにも思います。
もちろん、
「目が覚めて 夢のあと 長い影が 夜に伸びて 星屑の空へ 夢はつまり 想い出の後先」
などという部分には、惚れ惚れとするものを感じますが。
やはり、その意味では、この歌は歌詞よりも曲なんでしょうね。
つまり、流れてきた曲だけで人に郷愁という物を呼び起こさせるに十分であり、その上に乗っている歌詞を吟味する必要を感じさせない・・・と。
平太独白