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NHK「JAPANデビュー」訴訟に許容の妙を識る その5
親愛なるアッティクスへ

昨日からの続きにして、このシリーズの最終回のつもりなのですが、実は今、三鬼陽之助という財界評論家人が昭和49年4月に発行した本を読んでいます。
なぜ、今頃、こんな古い物を・・・と訝しむ方もお有りかもしれませんが、私と同年配以上の方は、この日付だけで、私の意図をご理解されたのではないでしょうか。
そう、逆算すると「オイルショック」の直後に書かれた物なわけですね。
私自身、結構な苦境に立たされている昨今の「百年に一度の不況」ですが、この危機を読み解くには、悲壮感という点では今以上の物があったこの未曾有得の経済危機と、実際に格闘した企業経営者たちの言動を知りたい・・・と思った次第でした。

で、私が今回の表題の中で申し上げたいのは、それ自体ではなく、この本の中にあった二人の人物、土光敏夫氏と松下幸之助氏のオイルショックに臨んでのコメント・・・でした。
まず、土光氏は当時の田中角栄総理大臣がインドネシアを訪問した際、学生の反日デモに遭った点を採り上げ、「インドネシアのスハルト大統領も日本の経済協力を強く望んでいる。だから、学生たちの反日運動だけが世論のすべてではない。報道関係者も含め、関係者は、この辺の実情を公平に調べて対処すべきだ」と述べておられました。
これこそはまさしく、昨今のNHK捏造訴訟にも言えることで、とかくマスコミは「一部の目立つ行為」だけをとらえて、まるで「全体がそうなっている」かのような報道をしがちですが、現実には、何事に置いても、一枚岩であるということは少ないわけで、つまり、批判している人たちがいる一方で口には出さずとも(?)歓迎している人もいる・・・ということも十二分に有り得る話だということです。

次に、松下氏は「今日の労組は十年前の労組と違って、一国の政治を左右するところまで来た。今日ほど、労組の良識が必要とされるときはない」と述べておられました。
私は、たびたび、述べておりますように、松下という人物はあまり評価しておりませんでこのコメントも、とりようによっては、「経済危機を大義名分褒め殺しで労組のベースアップ牽制しているだけ」・・・のようにも思えるのですが、逆に言えば、経営危機のときにあって、敢えて、賃上げを要求してくる労組があれば、それには「罵声」をもって応えるのではなく、耳を傾ける必要があるということを顕していると思います。
つまり、如何に現実無視の要求であっても、それが是か非か、一旦、俎上に乗せて検討するべきである・・・と。

NHK「JAPANデビュー」訴訟に許容の妙を識る その5_e0027240_19163218.jpg台湾統治悪事ばかりではないかもしれませんが、きれい事ばかりでもないはずで、であれば真実かどうかはともかくとしても、検証というものの問題提起をしたという意味では、十分に許容される・・・、いや、許容すべき反証番組だったといえるのではないでしょうか。

それらを踏まえた上で結論を言えば、とかく「売れれば良い」的な姿勢になりがちなマスコミという媒体に「真実を伝えさせる」・・・という努力は必要であるとしても、本当に必要なのは、「捏造だと異見を封殺する」ことではなく、「本当に捏造なのかどうかを検証する」ことだと思う次第です。
                                         平太独白
by heitaroh | 2009-07-03 18:25 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(2)
Commented by mohariza6 at 2009-07-05 19:38
NHK「JAPANデビュー」訴訟 について、読ませていただきました。
平太郎さんの仰るように、
マスコミの報道を<本当に必要なのは、「捏造だと異見を封殺する」ことではなく、>の言は賛同いたします。

但し、<「本当に捏造なのかどうかを検証する」こと…>には、
いくら、インターネットが発達し、暴露ものが出て、マスコミの<嘘>は暴かれるとしても、「検証」出来るか?は、疑問です。

物事に100%の真実が無いと同じように、100%の賛同は無く、賛同、異論があるのが、現実社会と人間の考えと思います。
「全面賛同、全面反対のものは無い。」との視点で、報道を見ることが必要かと思います。

…私は、マスコミの報道は、まず、疑い、<全面信用>など、しません。
<100%信用する>ことが、根本的に間違いだと思います。
Commented by heitaroh at 2009-07-05 20:51
<mohariza6さん

まずはまとまりの悪い拙文にお付き合いくださり、有り難うございました。

仰るように、いくらインターネットなどの検証方法が発達したところで、それが100%の純度の「真実」なのかどうかは当事者以外はわからないことだと思います。
でも、だからこそ、「検証する」という作業が必要なのではないでしょうか。
それには、いくら、某政党のような「こいつら現実がわかっているのか?」というような夢物語の主張であっても、一笑に付すことなく、一通り、俎上に上げてみる・・・という作業、習慣が必要である・・・というのが私の論旨でした。

>…私は、マスコミの報道は、まず、疑い、<全面信用>など、しません。

これもまったくその通りだと思います。
ただ、それが出来ている人は意外に少ないと思うんですよ。
知らず知らずのうちに、マスコミの「説明」に・・・。
そうならないために、日頃からの「訓練」が必要なのだと思います。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱「財閥」の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

令和7年 19世紀ロンドンと東京。「描きたかったのは猟奇ではない。悲惨である」。「女王陛下の十手持ち」出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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