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NHK「JAPANデビュー」訴訟に許容の妙を識る その3
親愛なるアッティクスへ

昨日の続きです。

また、日本軍が台湾の蛮族武力討伐したことも、確かに、「侵略」という見方も出来るでしょうが、一方で、「治安」ということを考えれば、統治者としては当然のことだったように思えます。
統治者には、それが日本人であろうと、台湾人であろうと、先住民であろうと、保護下にある住民の生命財産を守る義務があり、それを実行するためには、いつ襲ってくるかわからない「敵」を集中力を持続しながら待ち続けるよりも、その本拠地まで攻め入って、完膚無きまでに叩くということも十分に考えられる選択肢の一つでしょう。

NHK「JAPANデビュー」訴訟に許容の妙を識る その3_e0027240_1532302.jpgつまり、飛んでくるハエをイチイチ叩き落とすよりも、を始末した方が効果的であり、そのことに疑問を持つ人はいないように思えます。
このことは古代ローマ帝国蛮族の侵攻を防ぐために、たびたび、防衛戦の外側にまで進撃したことが好例でしょうか。

とは言っても、欧米では、むしろ、植民地住民上流階級の子弟学生留学を積極的に受け入れることで、植民地に自国の贔屓を増やすことを心かげたことを考えれば、やはり、日本の植民地政策の稚拙さは否定できないでしょう。
(未開の民は、年少のうちに文明国の空気に触れることで、自らの蛮習を恥じ、宗主国と同じような価値観を持ち、自国を蔑むことに繋がっていく・・・と。)
戦後のフルブライト留学制度などもそれでしょう。

NHK「JAPANデビュー」訴訟に許容の妙を識る その3_e0027240_1501458.jpgで、私の考えとしては、大切なのは、先日から申し上げているように、長所短所を自分なりに勘案して評価を下す・・・ということです。
その意味では、同じNHKの「NHKドラマスペシャル・白州次郎」については、白州次郎という人が、あまりにも素晴らしい、一点のケチの付けようもない人として描かれてましたが、坂本龍馬然りで、私はああいうのは盲信する気にはなれませんね。
生身の人間なのですから、もっと、欠点もあるはずで・・・。
まあ、徴兵逃れをしたというマイナスの面も描いてありましたが、それにしたところで、「信念の一環としての行為」と、立派にデコレートしてありましたしね。

                                         平太独白
by heitaroh | 2009-06-29 18:26 | 国際問題 | Trackback | Comments(4)
Commented by motton at 2009-06-30 08:35 x
教師を育て、次世代を初等教育から教育するのに 1世代以上はかかります。
教育体制が皆無の土地で、台北帝国大学を設立(1928)し、また李登輝(1923〜)のように現地で日本式の教育を受け京都大学に進学(1943)して日本的価値観を持った人物も出ているわけですから、十分すぎましょう。

NHK の放送でもそうなのですが、例えば「日台戦争」のような用語を使う事で、台湾・朝鮮を当時から(統治体制が整い、住民に国民意識のある)日本と同じ様な国と錯覚してしまうと、見方がずれるのではないでしょうか。

そもそも日本は、台湾・朝鮮を欧米風の植民地にするつもりはなく、内地並みに発展させて国力を上げようとしたわけで、欧米のように上流階級を手懐ける意味はあまりなかったと思います。
ゲルマンと戦うためにガリアをローマ化する必要があったのと、欧米列強に伍するために台湾・朝鮮を日本化しようとしたのは同じと思います。
問題は、わずか 30〜50年だったことです。それでも戦後に人材が出て、他の欧米の植民地と比べてはるかに発展したことは、悪くなかった証拠でしょう。まずかったのは、むしろ性急だった面ではなかったのでしょうか。
Commented by ななし at 2009-07-01 17:09 x
それぞれの史観があるんでしょうが、あの番組で違和感があったのはことさら「台湾の住民のほとんどは大陸から移り住んだ漢民族です」とかそれから日本統治時代がいかにひどかったかとか、ことさらに強調していたとこですね。

保守系の番組があの番組でNHKにインタビューをうけた人にインタビューしたところ、日本統治より国民党統治の方がひどかったと話したが、その部分は番組で削除されたとか、いろいろ明らかになってます。他にもいろいろおかしなことだらけですけど、

だから9000人前後の人たちがNHKにおかしいと抗議してるんでしょう。
Commented by heitaroh at 2009-07-01 18:37
<mottonさん

遅くなりました。
実は、指を怪我しちゃいまして、キーボードを操作するのが結構、大変なんですよ。
従って、少し舌っ足らずになるかもしれませんが、武士の情け・・・ということでお見逃しください(笑)。

日本に置ける台湾、朝鮮などは、ある意味、イギリスに置けるアイルランドのような物で、英仏のように植民地を遠隔支配するのとは違い、隣だったと言うこともあるでしょうが、やはり、少し理想主義に過ぎたように思えます。
一つには、日本が植民地経営に慣れてないということの証でもあったでようか。

ガリアをローマ化したときのローマは、無理して、自分たちの習慣やイデオロギーや神などを押しつけませんでしたよね。
(その後の長い支配の中でローマ化して行ったのでしょうから、その意味では、仰るように時間が短すぎましたでしょうか。)
この点では、後藤新平が仕切るようになって、随分、無理がない形に改まったようですが、それでも、ローマは属州とした直後に、ガリアの族長らに元老院議員の資格を与えるなどしたことを考えると、日本が台湾の住民に国会議員の議席を与えたとは思えないわけで・・・。
Commented by heitaroh at 2009-07-01 18:55
<ななし さん

すべてはそれが事実かどうか・・・ということにつきると思います。
改ざんされた・・・と言っているという話も、そっちが捏造の可能性もあるわけですよね。

その上で、国民党統治時代が酷かったのも事実で、彼らがその部分についてもきちんと触れていたというのも十分に有り得る話でしょう。
確かに、マスメディアの客観的報道という点からは、そこを削除して、日本が悪いことだけをした・・・という風に作るのもいかがなものかと思いますが、だからと言って、それだけで番組すべてを否定してしまうというのは問題だと思います。
つまりは、我々は、その時代に生まれていたわけでもないわけですから、真実というものを知りうる立場にはない・・・ということですね。
知っているつもりになっている物の多くは、結局は本で読むか、当時を知る人から話を聞くかしかないわけで。
であれば、こういう偏った番組であっても否定しないで、俎上に挙げてみるということが必要になって来るというのが私の考えです。

9000人という数も内訳をよく見てみる必要があると思いますよ。

本日は指が痛いので、これにて勘弁を。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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