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NHK「JAPANデビュー」訴訟に許容の妙を識る その2
親愛なるアッティクスへ

昨日の日本の台湾統治の実態について特集したNHKの番組が「捏造」だと訴訟された・・・という話の続きです。

NHK「JAPANデビュー」訴訟に許容の妙を識る その2_e0027240_10413320.jpg私は過日、「日本人は、東京裁判インド人パール判事が日本に同情的な判決を出したことなどから、インド親日国だと思いこんでいる人が多い」ということを聞き、少し驚いたことがあります。
(さらに、「某元総理が判事の子孫に会って謝意を伝えた」・・・に至っては、大変、呆れました。判事の主張は決して親日ゆえということではなく、あくまで、法律家としての判断であったと私は認識しております。)
で、ちょうど、この番組が放送された頃に、「台湾が親日国というのも、日本人が都合良く解釈しているだけではないのか?」と言ったところ、何人かの友人から、「あの番組は捏造であり、NHKにはもの凄い抗議があった」という話を聞かされました。

しかし、私が見た限り、この番組は、台湾総督府文書や、当時を知る住民のコメントなどを中心に構成されていたことから、そこに「捏造」らしき痕跡はまったく感じられず、恣意的に捏造された番組という主張には、少し、懐疑的だったので、その旨を言ったところ、友人は、「それもすべて捏造なんだ。住民らも、『悪意がある部分だけを繋ぎ合わされて使われた』と怒っていた」と言われました。
確かに、コメントなどはそういう操作も可能でしょうし、世界でも珍しい自虐的民族である日本人にウケるように製作したという意図があったというのも無い話しではないでしょう。
しかし、それにしても、公文書まで偽造するとも思えないんですよね。
まあ、それも少数の断片を繋ぎ合わせたのかもしれませんが、やはり、少なくとも、公文書にそういう一文が存在したことは否定できないように思えます。

ただ、くれぐれも誤解のないように申し上げますと、昨日から申し上げておりますように、私は「日本人の台湾統治に博愛の精神がなかったからけしからん」などときれい事を言うつもりは毛頭ありません。
統治初期、台湾の対日協力者の子供を日本人学校に入れなかったなどというのは、初期に置いては、必ずしも間違った判断ではなかったと思います。
たとえ、善意からであっても、文化習俗も違う世界で育ってきた子供を、いきなり日本人学校に入学させたところで、善意と裏腹に、決して、良い効果はうまなかったでしょう。
また、別の番組だったかもしれませんが、当時、台湾出身者が「自分は日本人なんだから」と言って、日本人に娘を嫁にくれるよう申し込んだところ、「蛮族などに娘をやれるか!」罵倒された・・・という話も聞きましたが、これも何も台湾人に限ったことではなく、身分・家柄というのは当時の日本人全体に共通する価値観であって、元西鉄ライオンズ監督の三原 脩翁などは若き日、夫人婚約した旨を実家に伝えたところ、「カフェ女給など大庄屋である三原家の嫁には相応しくない!」と猛反対を受けたものの、翁は承伏することなく、駆け落ちしてしまったことから、やむなく、夫人の戸籍をとってみたところ、戸籍に「山口県士族」と書いてあったことから、逆に、三原家を挙げて、「是非、士族の娘を嫁に!」という話になった・・・などという笑えない話があるくらいで・・・。
こういう点を考慮すれば、多少、割り引いて考えてやる必要があるようにも思えます。

次回に続く。
                                         平太独白
by heitaroh | 2009-06-27 18:23 | 国際問題 | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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