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山崎の戦いに想う秋山幸二監督の異端の経綸の是非。
親愛なるアッティクスへ

福岡ソフトバンクホークス連覇で幕を閉じた交流戦ですが、私は、このまま、ホークスがリーグ制覇まで突っ走れるかどうかは別としても、少なくとも、昨年のようなこと(最下位)にはならないと思います。
そもそも、去年のそれは「結果的に優勝になった」・・・というだけに過ぎなかったのでしょうが、今年はセ・リーグ各球団に完勝してのそれですからね。
その上で、評価を下すのはまだ、尚早かと思いますが、秋山幸二監督というのは良い監督なんだろうと思いますね。
下積みが長かった分だけ、熟成される時間があった・・・ということでしょうか。
自分なりの「経綸」を持った監督なのではないかと。

先日も、少し触れましたが、秋山監督の特徴としては、パンチ力はあるものの守備力に難がある田上秀則捕手やオーティズ選手などを使い続けているということにあると思います。
その結果、両選手の守備によって負けた試合もあるでしょうが、その反面、チーム最多本塁打の田上選手が9番にいて、チーム最高打率長谷川選手が7番にいるという構成がなされているのもまた事実なわけです。
(逆に言えば、上位打線が印象ほどには打ってないということなのでしょうが・・・。)
特に、捕手というのは本来、「守りの要」としての側面が強く、通常、このポジションだけはリードも含めた守備力が優先されるのに対し、秋山監督は敢えて、それを無視して、打撃優先のチーム編成をしている辺り、ちょうど、西鉄ライオンズ三原 脩監督が、打撃は素晴らしくとも、守備に難がある豊田泰光選手を使い続けた・・・というのを想起します。
(これは単に豊田選手の将来性に賭けたというだけに留まらず、三原監督には「流線型打線」という経綸があり、その為に、豊田選手が必要だった・・・と。)
しかし、これは現在の野球界では決して主流の考え方ではありません。
むしろ、「異端」の考え方であるとさえ言えるでしょう。
すなわち、現在のプロ野球界で主流となっているのは、広岡達郎氏以来の、「野球は投手力を中心とする守備力」という考え方だからです。
(猛打で優勝した昭和60年阪神も見過ごされがちですが、守備もしっかりしてました。)

しかし、この戦略には理論上は間違ってないとしても、計算式では顕れない重要な要素が考慮されていません。
それすなわち、「勢い」です。
毎日毎日、少しの失敗に目をつぶってガンガン行くのと、一切の失敗を許さず、わずかの隙も見せずに戦うのとでは「勢い」に差が出ると思うのです。
兵法評論家の大橋武夫氏によれば、羽柴秀吉明智光秀が戦った山崎の戦い軍学的に見れば、光秀満点、秀吉零点なのだそうですね。
でも、結果は秀吉が勝っことは周知の通りで、それが勢いの差だと。
主君の仇を討って次の天下人になるかもしれない秀吉の兵と、主君殺しで後ろめたい気持ちがある光秀の兵・・・。
机上の計算には顕れてこない勢いは、完璧な計算を凌駕した・・・と。
果たして、秋山監督がそこまで考えての事なのかは知るよしもありませんが・・・。
                                         平太独白
by heitaroh | 2009-06-23 18:12 | スポーツ | Trackback | Comments(2)
Commented by ななし at 2009-06-25 18:57 x
 まだ6月ですから、長丁場で去年のようにガス欠おこして
終盤で失速しないことを心配です。
Commented by heitaroh at 2009-06-25 19:09
< ななし さん

私は今年はそれはないと思ってますよ。
去年は、だんご状態の中で「結果的に優勝してしまった」という感じでしたが、今年は完勝でしたからね。
でも、本当は、去年は、誰も口には出せなかったけど、「このまま、Aクラスなどに入ったら、王さんがもう一年やるなんて言い出したら、かなわん・・・」という気持ちが強かったんじゃないですか?(笑)。
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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