お止め下さるな梶川殿で憩う昭和の居酒屋

親愛なるアッティクスへ

今日はここ数日と違い、意外に少し肌寒かったですね。
気温予想は24℃となってたし、もう、このまま、暑くなるものだとばかり思ってましたので、少し意表を突かれました。
ちなみに、最近の天気予報は精度が高いと言われてますが、今日の福岡県地方の予報は「曇り」で、「明け方少し雨が残る」というものだったのですが、こちらも、午後まで結構、激しく雨が降り、思わず、私が子供の頃の天気予報は、「当てにならない物の代名詞」のように言われていたことを思い出しました（笑）。

で、今宵は友人とここ（←）に居ます。
最近の私の密かなお気に入りの場所なんですけど、先月の中頃、たまたま、歩いていて発見したのですが、外観を見たときに、「もう、これは昭和三十年代じゃないな。戦前だ・・・」と独り納得しました。
（もちろん、私は戦前どころか戦後も知りませんけどね（笑）。それに、私の原風景である福岡市下人参町の風景とも明らかに違いますし・・・。）
もちろん、内装はそれなりに今時の居酒屋風に変えてあるのですが、外観だけは、本当に惚れ惚れとしてしまうほど、私の原風景・・・を通り越して、もう、遺伝子が呼んでいる・・・の世界で、となればもう、当然、これは行かねばならぬ、私の「義務」であると・・・（笑）。

ちなみに、ここは少し辺鄙な場所にあるとはいえ、車ではいつも通っていた所なのですが、まず、車では気が付かない位置にあり、それがまた風情を醸し出して尚良し・・・ということで、早速、その翌日の昼に徒歩20分かけて行ったものの、このときは閉まっており空振り・・・、しかし、めげることなく、その日の夜、今度はガキ連れて出かけました。
カカアは「今、そんな結構な状況なのか・・・」と呆れてましたが、当方としては浅野内匠頭の心境そのままに、「お止め下さるな梶川殿！」で・・・行ってきました。
メニューとしては主にお好み焼きで、後はホルモンと地鶏程度でしたが、私は好きな味でしたね。

で、その話を友人にしたところ、是非、行きたい・・・と。
「俺は徒歩20分だから行ったけど、何せ場所が辺鄙な所だから、君がわざわざ行くほどの物ではないぜ」と言ったものの、彼はお好み焼きが好物らしく、「武士の情けでござる、せめて一太刀、梶川殿！」・・・と言うので、「まあ、そこまで言うなら・・・」ということで、今宵の一献に至ったわけです。

で、こういうところで飲んでいると、往事に想いを馳せるわけで・・・。
かつて、水木しげるという老漫画家は、「僕は戦後、長いこと、人に同情しなかった」という旨のことを言っておられました。
曰く、「本当に可愛そうなのは死んでいった人たちですよ」と。
そういえば、私の祖父母も、私が子供の頃、絶対に寄付とか募金とかいうことをしませんでしたね。
私が「でも・・・」というと、「我々は、国にその分を税金として納めている。だから、国がその中から払うべきだ」と・・・。
まあ、今の時代、色々、異論もお有りでしょうが、私はこの祖父母の教え（？）には一理あると思っております。
実際、国家予算の中にはそういう項目があるわけですしね。
従って、私も今まで、寄付・募金という物は一度だけしかしたことがありません。
（唯一の例外は、「阪神大震災」のときです。額は1万円でしたが、当時の私としては精一杯の額でした。）
以上、酔っぱらった昭和男の戯言でした（笑）。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平太独白