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ベスト電器不正郵便に想う陽背骨は背骨の論理 その3
親愛なるアッティクスへ

先日の続きです。

また、ベスト電器に関しては、(本店)と枝葉(その他の店)とでは、店員の商品知識にも極端な差がありましたね。
問題は、それが今に始まった話ではないことです。
私がまだ、学生時代、多分、昭和57年頃だったと思うのですが、「イコライザは置いてないんですか?」と店員に尋ねたら、「何?いこざいざ??」という答えが返ってきて、呆れたことがありました。
今では、イコライザというのは、あまり一般的ではないでしょうから、あるいは、知らない方もあるかもしれませんが、当時は、チューナーアンプほどに一般的ではないにしても、少なくとも家電量販店の店員であれば知ってて当然の商品で、今で言うなら、「地デジチューナー」を知らないようなものでしょうか。

これらの出来事は、単に、ベスト電器が本店以外のフランチャイズ店に対して、人材教育をやってこなかった・・・ということに限らず、むしろ、店も人材も含めたグループ全体の「質」を均一化することの必要性を感じてこなかったということの方が問題だと思うのです。
そういう問題は、各店それぞれが対応する問題という認識だったのかもしれませんが、それは同時に全体のイメージダウンに繋がる問題であり、それを積み重ねた結果、今日の苦境に至った・・・と。
もっとも、ベスト電器も、この辺の弊害を考えたのか、あるいは、ダイエー蹉跌が他山の石となったのか、少し前までは、パソコン関連に特化した品揃えと、専門の商品知識を持った店員を配置した「こんぴゅーたうん」とかいう事業展開を図っていたんですけど、いつの間にか、それも見かけなくなっちゃいましたね。

で、話を本題に戻すと、先日述べました、「創業者の遺訓などという物があると、囚われすぎて硬直した対応しか出来ない人たちが出てくる」、「遺訓とは抽象的な精神性の範囲に留めておくべきだ」という話ですが、今回のベスト電器の不祥事を見ていると、ここはそもそも、「創業者の遺訓」自体が無かったんじゃないのか・・・」という気がしてきました。
(ここの創業者の方は、バブルの頃は、本業そっちのけで株へ傾斜していたことで有名でした。まあ、これひとつですべてを決めつけるのも如何かと思いますが、それらを考えれば、ベスト電器という会社は、創業者の遺訓を忘れた会社ではなく、元々、遺訓自体、つまり、企業理念のようなものが無い会社だったんではないかと思えるのです。)
その意味では、遺訓・理念とは、言うならば、背骨のような物で、背骨自体がないと、長い時間立っていられないし、ひいてはベスト電器のように歪みを生じさせてしまうことにも繋がると。
それに、そもそも、背骨とはある程度、柔軟に曲がるからこそ背骨なのであって、曲がらないのは元々、健康な背骨ではないわけです。
つまり、背骨を持たない、「ただ儲けること」のみしか考えない企業は、これまでも平太郎独白録 : 理論と実践は車の両輪!などで申し上げてきましたように、一時的には成功しても、ライブドア然りで、好漢惜しむらくは兵法を識らずとなり、良いところまでは行くけど、どこかで行き詰まる・・・と思うのですが如何でしょうか・・・。
                                         平太独白
by heitaroh | 2009-04-22 17:43 | 経済・マネジメント | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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