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まんが道に見る苦しいときこそ人ありきの理 その1
親愛なるアッティクスへ

昭和61年(1986年)にNHKで放送されていた「まんが道」というドラマをご存じでしょうか?
当方、ここ最近、経済的には少しばかり>頭が痛い日が続いていたこともあり、気晴らし程度に見るとも無しに見たのですが、その中の一場面に少々、感じ入る物がありました。

このドラマは、漫画家の藤子不二雄氏の青春時代を描いた自伝作品で、元々、マンガで連載されていたのですが、子供向けの「ドラえもん」などとは違い、どちらかというと、「笑ゥせぇるすまん」系の劇画タッチの作品でして、私の当時の印象では「暗い」、「重い」・・・という感じで、当時はあまり、進んで見ることはありませんでしたね。
ところが、それから何年かして、ドラマで、当時、人気だった竹本孝之、長江健次の二人が演じているものを目にしたのですが、そこに描かれていた二人の姿は、劇画の中の深刻なものなどではなく、まじめ実直で、いささかもすれていない素朴な若者のひたむきな姿でして・・・、それとはかけ離れた軽薄な自分の姿と重ね合わせ、「あ、マジメってのも悪くはないな」・・・と思わされました。

ただ、当時はまだ、ビデオがやっと出回り始めた・・・くらいの時代ですから、リアルタイムで見なければ見ることが出来ず、従って、裏番組を見ていたか何かの理由であまり、この番組は見てなかった記憶があります。
それが、たまたま、ケーブルテレビでやっているのを知って、「昔、見れなかったからな・・・」という意識と、良い番組なので子供たちにも見せてやりたい・・・という気持ちから視聴したのですが、哀しいことに家族は誰一人、このドラマに興味を示しませんでしたね(涙)。
で、その中で、私が印象に残った・・・、いや、励まされた・・・のが、漫画家としてデビューして、その後も順調に歩みを重ねていた若き藤子不二雄の両氏が一転、苦況に追い込まれる部分でした。

要旨のみ簡単に触れておきますと、初めての8ページの連載をもらい、喜ぶ二人の前に、65ページ、しかも、初めてのカラーという依頼が来る。
少しきついな・・・と思いつつも、それを引き受けた二人の前に、別の出版社からさらに62ページの仕事の依頼があり、迷った末にこれを引き受け、さらに、そこへ普段、お世話になっている出版社の方から「助けてくれ」という仕事の依頼が来てそれも断れない・・・と。
当時は今と違って、すべて手書きですし、別に原作者がいるわけでもないわけですから、ストーリーも自分たちで考えながら進めなければならないわけで・・・。

まあ、この辺は彼らに限らず、創業間もない企業にも良く見られることで、「少しきついがせっかくのチャンスだ!」と実力以上の過剰受注をしてしまう・・・と。
(あるいは、大きな損失を出してしまったときに、一発逆転起死回生を狙って、大きな仕事を受ける・・・などというのもこれに当たるでしょうか。)
気持ちは、わからないではないんですよね。
ただ、こういうときに限って、往々にして事故が起こるもので・・・。

次回に続きます。
                                         平太独白
by heitaroh | 2009-04-13 06:56 | 文学芸術 | Trackback | Comments(0)
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国際問題からスポーツまで、世の出来事に対し独自の歴史観で語ります。

by 池田平太郎
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プロフィール
池田平太郎

昭和36年 福岡市下人参町(現福岡市博多区博多駅前)で代々大工の棟梁の家に生を受ける。

昭和43年 博多駅移転区画整理により、住環境が一変する。
物心付いて最初に覚えた難しい言葉が、「区画整理」「固定資産税」

以後、ふつー(以下?)に現在に至る。

平成16年 関ケ原の戦いで西軍の総大将に担ぎ上げられてしまったために、大国毛利を凋落させた男、「毛利輝元」の生涯を描いた小説、[傾国の烙印―国を傾けた男毛利輝元の生涯]を出版。

平成18年 老いた名将信玄に翻弄される武田勝頼を描いた[死せる信玄生ける勝頼を奔らす]を出版。

平成20年 共に絶版となる。

平成22年 性懲りもなく、黒田如水・長政・忠之、三代の葛藤と相克を描いた「黒田家三代―戦国を駆け抜けた男達の野望」を出版。

平成23年 処女作「傾国の烙印」がネット上で法外な値段で売買されている現状を憂慮し、「毛利輝元 傾国の烙印を押された男」として復刻再出版

平成25年 前作、「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす」が大幅に割愛された物だったことから、常々、忸怩たる思いがあり、文庫本化に際し、新たに5倍近くに書き足した「死せる信玄 生ける勝頼を奔らす 増補版」として出版。

平成29年 兄、岩崎彌太郎の盛名の影に隠れ、歴史の行間に埋没してしまった観がある三菱財閥の真の創業者・岩崎弥之助を描いた、「三菱を創った男岩崎弥之助の物語 ~弥之助なかりせば~」を出版。

わかりやすく言うならば、昔、流れていた博多のお菓子のCM、「博多の男は、あけっぴろげで人が良く、少しばかり大仰で祭り好き」を聞き、「人が良い」を除けば、何とピッタリなんだと思った典型的博多人にして、九州データブックという、まじめな本に「福岡県の県民性」として、「面白ければ真実曲げてもいい」と書いてあったことに何の違和感も持たなかった典型的福岡人
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